【アフリカツイン・スタンダートvsアドベンチャースポーツ】新型を2台まとめてテストライド!

掲載日:2018年06月26日 試乗インプレ・レビュー    

取材協力/ホンダモーターサイクルジャパン  試乗ライダー/三橋 淳 写真/長谷川徹 まとめ/栗原守睦 記事提供/ガルル編集部

ホンダ CRF1000L Africa Twin

HONDA CRF1000L Africa Twin(DCT)/CRF1000L Africa Twin Adventure Sports(DCT)

デビュー3年目にしてモデルチェンジを遂行したアフリカツイン。各部の熟成と新機能を追加し、バリエーションモデルとしてAdventure Sportsも導入された。注目モデルの走りを三橋選手がチェック!!

ホンダ CRF1000L アフリカツイン(DCT)
電子制御がさらに熟成しダートをより一層楽しめる

進むのが難しい悪路ほど
電制が威力を発揮!!

16年2月にデビューしたCRF1000L アフリカツイン(CRF1000L Africa Twin)。素直なハンドリングとダートでのポテンシャルの高さから高い評価を得ている。3年目にして仕様装備の大幅な刷新が行なわれ三橋選手が試乗した。

まずはスロットル開度を電気的な信号に変え、スロットルバルブ制御を行なうスロットルバイワイヤの操作感を聞いてみた。

「違和感あったら問題ですけど、至って自然です。スロットルの反応もダイレクト。アフリカツインの車格にあった適度な重さもあるので扱いやすい。メンテナンスを簡素化できるからその点もいい」と三橋選手。

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

ホンダのオフロードマシンとして初採用のライディングモードセレクトは<ツアー><アーバン><グラベル><ユーザー>の4モードから選択可能だ。出力は<ツアー>がもっとも出ていて、次いで<アーバン>。オフロード走行に適した<グラベル>は一番出力が抑えられている。最後の<ユーザー>はすべての設定を任意で設定できるという。

「<ツアー>と<アーバン>の差は本当にごくわずかな印象。<グラベル>だとパワーが抑えられて一気に進まなくなる。フラットなダートなら<ツアー>や<アーバン>のほうが前に進むから、走っていて面白い。ただ、ぬかるんだ坂道など過酷な路面状況だと<グラベル>が生きてくる。モデルチェンジ前のアフリカだとかなり上るのが難しい状況でも、この<アーバン>を選ぶと止まらずにデロデロと進むことができます。

ホンダ・セレクタブルトルクコントロールの設定幅は3段階+オフから、7レベル+オフと計8段階に増えました。以前は効く、効かないという差が結構激しかったんです。それが、モデルチェンジで微妙な中間を選択できるのはいい。全体的によりダートを楽しめるように進化しています」

4種のライディングモードセレクトと
7レベル+オフのHondaセレクタブルトルクコントロール

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

ライディングモードはP(=パワー)、EB(=エンジンブレーキ)、T(=Hondaセレクタブルトルクコントロール)の3つを組み合わせたもの。<P>は1がもっともパワフルで、3が一番穏やか。<EB>は1がもっとも効きが強く、3が一番効きが弱い。<T>は1がコントロールの介入度合いが一番低く、7がもっとも介入してくる。 <ツアー:TOUR>は、P-1、EB-2、T-6でモードのなかで一番パワフルな設定。

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

<アーバン:URBAN>はP-2、EB-2、T-6で、パワー&エンジンブレーキは中間設定。走りと燃費効率を両立したモードだ。

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

<グラベル:GRAVEL>はP-3、EB-3、T-6で一番穏やかな性格。滑りやすい路面でも安心して走ることができる。

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

<ユーザー:USER>はすべてを任意で設定が可能。好みの出力特性にして状態を保存できる。

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

モードはハンドル左のMODEスイッチを押し、SELスイッチで選択して行なう。トルクコントロールの選択はスイッチボックス前方にあるスイッチで変更する。

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

スロットルバイワイヤにより、スロットル周辺はよりシンプルに。グリップから出ている配線はスポーツグリップヒーターのもの。

ホンダ CRF1000L アフリカツイン アドベンチャースポーツ(DCT)
ロングラン向けの巨体ながらダートでも自然な操舵感

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

ロングランを得意とする
穏やかな挙動の巨漢モデル

大型燃料タンク、大型シールド、ストローク量を増やしたサスペンションなど、昔のアフリカツインにイメージが近いCRF1000L アフリカツイン アドベンチャースポーツ(CRF1000L Africa Twin Adventure Sports)。スタンダードと挙動はかなり異なるという。

「乗り味の違いはサスペンションストロークが影響しています。スタンダード(以下STD)は、足まわりがカチッとしていてコシがある。対してアドベンチャースポーツ(以下ADS)はサス長があり動く量も多い。かといって柔らかいわけじゃない。例えば細かいギャップがある路面だと、STDはスパンスパンとレーシーな動きをして、ADSはゆったりいなしていく感じ。フラットダートではADSのほうが圧倒的に気持ちよかった。車体の大きさ、重さがあるから外乱に対しても強いんです。挙動もADSのほうが穏やか。ADSの車体にSTDと同じ足まわりにしてしまうと、挙動がシビアになりすぎるんだと思います。

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

車格が大きく重さもありSTDと同じくフロントに21インチ径のタイヤを履くけど、よく曲がってくれます。ホンダのマシン作りは伝統的に、車両が動いていると重さを感じさせないのが特徴です。このADSやSTDもそう。ただ、狭い林道に入るのは躊躇しますよね。だから使いかたとしては、高速道路をビューンと走って遠出して、ワイディングをシュカーッと駆ける。そんなシチュエーションなら断然ADSですよ」

アフリカツイン & アドベンチャースポーツ 足着き比較

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

①STD・NORMAL/②Adventure Sports・NORMAL/③STD・LOW/④Adventure Sports・LOW

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

⑤STD・NORMAL/⑥STD・LOW

ホンダ CRF1000L Africa Twinの試乗インプレッション

⑦Adventure Sports・NORMAL/⑧Adventure Sports・LOW

またがっているライダーは身長163cm体重72kg。国産メーカーが設計したアドベンチャーマシンだけあって、基本的にコンパクトな仕上がり。とくにSTDの③ ⑥ LOWポジション(850mm)なら両足のつま先が接地し、① ⑤ NORMALポジション(870mm)でもかろうじて両足のつま先が着きそうだ。

いっぽう、ADSは②⑦NORMALポジション(890mm)だと片足を着く場合でもかなり腰をズラす必要がある。④ ⑧ LOWポジション(870mm)はSTDのNORMALポジションと数値だけなら一緒だが、車両の沈み込み、シート形状の違いから、足着きはADSのLOWポジションのほうが悪い。

詳細写真

CRF1000L アフリカツイン(DCT)

CRF1000L Africa Twin Adventure Sports(DCT)

STDのシールドと比べ、ADSは上方に伸びている。これにより首周辺に当たる風を大幅に軽減。ロングランでの快適性をアップしている。

STDの燃料タンクよりADSは6L容量を拡大。左右に大きく張り出しているが、シッティングした時のポジションに変わりはない。タンクの張り出しにより、ヒザに当たる風をキャンセル。

写真は上がSTD、下がADS。雨の中でのライディングも濡れにくい。エンジンガードもSTDよりADSはガードする面積を拡大した。飛び石などからより広範囲でエンジンを守ってくれる。

シート形状とキャリアもまったく形状が異なる。STDシートは足着きを優先し、シート前方のえぐれ具合が大きい。そのため、ライダーのポジションは固定化されやすい。対してADSのシートは自由度の高いフラットな形状。長距離ライディングでも、身体の負担は少ない。ワンタッチでシートの高さを変えられる機構は従来どおり。キャリア形状はSTDではトップケースの固定を念頭にデザイン。ADSはシートの高さに合わせ、完全フラットになる形状を採用。バッグなどの積載がしやすくなっている。

写真は中がSTD、下がADS。ADSはフロント、リアともにSTDからストローク量を伸長させたの専用サスペンションを採用。最低地上高もそれによって変化し、STDの250mmからADSは270mmへと変更し20mmアップ。オフロード走行時の走破性を上げている。さらにADSはサイドパイプを装備。転倒時に、サイドカウル周辺のダメージから守ってくれる。

車体全体の軽量化、マスの集中を考慮して小型軽量なリチウムイオンバッテリーを採用。バッテリーへのアクセスは、車体左側タンク下部の携帯工具ボックスを取り外したその奥にある。また、今回のモデルチェンジで刷新された機能として、右左折完了時に自動でウインカーが消えるオートキャンセルウインカー、急ブレーキ時に前後のウインカーが高速点滅して危険を周囲に知らせるエマージェンシーストップシグナルを装備。グリップヒーターも標準で装着される。

ADSは車体右側にユーティリティスペースが設けられている。アクセス方法はシート裏に取り付けられた六角レンチを使い、固定しているボルトを取り、フタを外す。

BikeBooksで雑誌・電子雑誌をチェック!

この記事に関連するキーワード

こちらの記事もおすすめです

この記事を読んでいる方におすすめの商品

この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます

新着記事

タグで検索

LINEで見る&読むBikeBros.最新モデル紹介から、バイクイベントやツーリングでのお役立ち情報
さらに、通販サイトのお得なキャンペーンまで配信中です。