【モンキー125試乗記事】現代の交通事情にもマッチ! バイクとしての魅力を増した新型モンキー 試乗インプレ・レビュー

【モンキー125試乗記事】現代の交通事情にもマッチ! バイクとしての魅力を増した新型モンキー

掲載日:2018年08月10日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文・写真/田宮 徹

【モンキー125試乗記事】現代の交通事情にもマッチ! バイクとしての魅力を増した新型モンキー の画像

HONDA MONKEY125/[ABS]

50年以上の歴史を持つ
レジャーモデルの代表格がモンキー

遊園地の乗り物をルーツとした初代モンキーのZ50Mが発売されたのは、1967年のことだった。その2年後、モンキーは前後ホイールの5→8インチへの拡大をはじめとするフルモデルチェンジにより、Z50A型に進化。さらに1974年には、リアスイングアーム式のZ50Jに全面刷新され、1978年にはその後に長く受け継がれるティアドロップ型の燃料タンク形状と大型のシートを手に入れた。

1985年には、クラッチがマニュアル化。多くの特別仕様車や派生型を生みだしながらロングセラー化され、2009年には燃料供給のインジェクション化と30年ぶりの外観一新などでフルモデルチェンジを受けた。しかしこの原付一種モンキーは、環境規制強化の影響などから2017年に生産が終了された。

ホンダ MONKEY125/[ABS]の試乗インプレッション

ホンダ モンキー125/[ABS]特徴

これまでよりも大きな排気量で
新たなモンキーの歴史をスタート

そんな半世紀以上のヒストリーを持つモンキーが、デカくなって帰ってきた。2018年7月に、ブランニューモデルとして発売が開始されたモンキー125/[ABS]は、マニュアルクラッチ式の124cc空冷単気筒エンジンを搭載する原付二種スポーツモデルのグロムをベースに開発。ただし、各部の専用化により、グロムとはキャラクターが異なるモデルに仕上げられている。

ホンダ モンキー125の試乗インプレッション

スチール製バックボーンフレームはグロムベースだが、シートレールはモンキーのラウンドシェイプに合う形状に変更。リアサスペンションをツインショック化して、強度を最適化した専用スイングアームと組み合わせている。これらの変更により、ホイールベースは45mm短縮化。もちろん、外装類は灯火類を含めて専用デザインだ。エンジンは、基本的にグロムと共用している。ただし排気系の違いなどから、最高出力は0.4馬力ダウン。最大トルクは同一数値となっている。仕様の点では、フロント側のみにアンチロック機構を備えたABS仕様が選べるところも、グロムとの大きな違いだ。

ホンダ モンキー125の試乗インプレッション

ホンダ モンキー125/[ABS] 試乗インプレッション

新たなファンを獲得できる
現代社会にマッチした走りがステキ!

「これはモンキーなのか?」とか「こんなのモンキーじゃない」など、新型モンキー125のプロトタイプが2017年秋の東京モーターショーで参考出品されたとき、ホンダのブースはちょっぴりざわついていた。前述のように原付一種時代のモンキーは半世紀もの歴史を持つため、ベテランライダーにとっては馴染みの存在であり続けてきた。加えて、その親しみやすい大きさとシンプルな構造から、カスタムベースとして実物大プラモデルのように楽しんでいる原付一種モンキーフリークも多い。つまり、「モンキーとはこういう乗り物」という想い入れを強く持っているユーザーは少なくない。

ホンダ モンキー125の試乗インプレッション

しかし筆者は、原付一種モンキーに特別な感情を抱いたことはこれまで一度もなく、だからこそ新型モンキー125の登場をうれしく思った。「ようやく、公道を普通に走れるモンキーに会えた」と。たしかに原付一種時代のモンキーは、その極めて小柄なボディが特徴的な愛くるしさの源となってきたが、超小径ホイールとスモールボディがもたらす頼りない操縦安定性や、クルマに囲まれて公道を走る際の小さすぎる車格は、イジることや飾ることより、しっかり操って乗ることをバイクの楽しさとする筆者にとっては、魅力となってこなかった。

ただし、モンキーが持つレトロで遊び心の感じられる雰囲気は嫌いではない。新型モンキー125は、原付一種時代のモンキーから名前と一緒に世界観を受け継ぎながら、グロムベースとなったことで走りの楽しさも期待できる。これは、筆者のようなタイプのライダーにとっては喜ばしいことだ。

ホンダ モンキー125の試乗インプレッション

そして実際、モンキー125は期待に十分応えてくれた。マニュアルクラッチ式4段リターン変速の124cc空冷単気筒エンジンは、トコトコ走るのに向くフラットな出力特性ながら、スロットルをワイドオープンしてシフトチェンジを積極的にすれば、そこそこスポーティな雰囲気も味わえるほどの加速力。少なくとも、市街地の道路でクルマの流れに置いていかれるようなことはなく、コミューターとして実用したり、一般道をのんびりツーリングしたりと、多彩な用途に駆り出せる。ちなみに、クラッチレバーの操作力が軽いのも好印象。女性やエントリーライダーでも、これなら操りやすいだろう。

ホンダ モンキー125の試乗インプレッション

原付一種時代と比べれば、だいぶ車格は大きくなったが、前後12インチホイールを履く車体はフルサイズモデルと比べればコンパクト。小さすぎる不安はないけど、どこでも機敏に操れる自由さがある。ハンドルバーはアップ&セットバックされ、上半身が直立したライディングポジション。おかげで、かなりリラックスして乗ることができる。前後サスペンションはよく動くセッティングで、シートもフカフカ。乗り心地はかなり良好だ。

ブロックパターン風の前後タイヤを履いているが、その気になればステップをガリガリ擦りながらのスポーティなコーナリングも可能。よく動きソフトな前後サスペンションだが、高速旋回時にムリな入力でもしない限り、ネガティブな印象は受けない。ハードブレーキング時でも奥でしっかり粘るイメージがあり、トコトコと乗るつもりが、気づくとついスポーティに楽しんでいた。

ホンダ モンキー125の試乗インプレッション

そのブレーキには、フロント側にアンチロック機構を搭載したABS仕様も用意されている。今回試乗したのはこのABS仕様。いろんなシチュエーションで、わざとフロントブレーキレバーを強く握り込んでABSを作動させてみたが、原付二種クラスだからといって制御がお粗末なんてことはまるでなく、しっかりロックを回避しながら制動してくれた。これは頼もしい!

ホンダ モンキー125の試乗インプレッション

原付一種時代のモンキーは、バイクとしてはちょっぴり特殊な存在で、モンキーそのものが持つ楽しさを知ることはできても、バイクという乗り物に対するエントリーモデルとしての機能はあまりなかったような気がする。しかし新型モンキー125には、マニュアルクラッチでバイクを操る楽しさと、初めて乗るバイクにちょうどよい車格、そしてこれまでのモンキーから譲り受けた愛くるしいルックスがあり、このモデルをきっかけにバイクという乗り物に興味を持ってくれる人も少なくないはずだ。

一方、既存のライダーにとっては、現在の交通環境にしっかり適応できる原付二種コミューターや、いつもとは違う遊びをするためのセカンドバイクにできるという魅力もある。車体だけでなく、乗る楽しさもスケールアップしたニューモンキーが、新たな時代を歩みはじめる。

詳細写真

前後12インチ径のアルミ製キャストホイールに、タイVee Rubber製のブロックパターン風タイヤを合わせる。片押し2ピストンキャリパーを使用したフロントディスク式ブレーキは、ABSを装備した仕様もある。

テレスコピック式フロントフォークは、バネ下重量低減にもつながる倒立タイプ。アウターチューブのカラーリングは、車体色がイエローの仕様がゴールド、レッドの仕様がレッドとなる。フェンダーはスチール製だ。

リアブレーキもディスク式で、片押しのニッシン製キャリパーを採用する。リアホイールも12インチ径のアルミキャストタイプ。ブロックパターン風のタイヤは、フロントの120幅に対してリアは130幅となっている。

リアサスペンションは、開発ベースとなったグロムがシングルショックを採用するのに対して、モンキーらしいツインショックとなっている。当然、スイングアームも専用設計。フェンダーはリアもスチール製だ。

シリンダーが水平方向に伸びた、いわゆるカブ系の単気筒エンジンは、グロム譲りとなる124cc空冷タイプでマニュアルクラッチ式。エキゾーストパイプを車体下部で180度ターンさせて、アップマフラー化している。

モンキーの伝統を踏襲する、車体右側配置でアップタイプのマフラーを採用。前後フェンダーと同じく、マフラーガードはクローム仕上げのスチール製とされ、レトロな雰囲気とマフラーの存在感が高められている。

コンパクトな丸型のヘッドライトには、LEDを採用。ロービーム時に上側、ハイビーム時には上下ともが点灯する。その外周には、ポジションランプを配置。新しいモンキーの顔に、上質さと個性を与えている。

テールランプと前後ウインカーにもLEDが使われる。テールランプは、丸型形状とクローム仕上げにより、ヘッドライトとのデザイン統一感が与えられている。メインフレームはグロムベースだが、シートレールは専用だ。

以前の原付一種モンキーは、保管時や車載時などによりコンパクト化できる折りたたみハンドルを特徴のひとつとしてきたが、新世代モンキーはこの採用を見送っている。ハンドルバーは、かなりアップライトな形状。

円筒形の単眼メーターは、カバーこそクローム仕上げながら極めてシンプルなデザイン。液晶は主張が少ない反転表示タイプで、機能も絞られているが、キーON時にウインクでライダーを迎える演出が盛り込まれている。

厚みのあるクッションで快適な乗り心地が追求されたシートは、タックロールデザインがあしらわれた座面を広くすることで、ライディングポジションへの自由度も高めてある。原付二種だが、タンデムには対応していない。

車体左側には、メインスイッチ用と同じカギで操作するロック付きヘルメットホルダーを搭載。左側のサイドカバーもロック付きで、内部は書類や少しの工具などが入れられるグロメット留めのインナーボックスも備える。

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