スズキ GSX-S1000
スズキ GSX-S1000

スズキ GSX-S1000 – GSX-Rの走りを真に公道で楽しめる!

掲載日:2015年06月18日 試乗インプレ・レビュー    

レポート/REI  写真/SUZUKI  記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はカスタムNo.1マガジン『ロードライダー』の人気企画『New Model Impression』を再編集したものです

サーキットで磨かれ続けたGSX-R1000から生まれた新ストリートバイク、GSX-S1000。素直さと鋭い切れ味はRそのままに、トラコンを追加するなど、公道向けに最適化されていた。

GSX-Rの走りを
真に公道で楽しめる!

スーパースポーツのカウルを外し、アップハンドルを装着して味付けを変えることで、ストリートファイターを作り出す。この手法はもはや定着したと言える。しかし、ここに紹介するGSX-S1000は、この手法を使いながらも最新の技術を加えたことで、ステージによってはベース車をも超え、ニューモデルながら既に世代を重ねたモデルにも見える。また、これが次期GSX-R1000のヒントにもなるだろうから、スズキファンのみならず、スーパースポーツファンにとっても注視すべき1台ではないだろうか。

その意味で、ベースのGSX-R1000を知ることが重要だ。GSX-Sのために選ばれたエンジンは、歴代R1000でもロングストローク設計だった、2005~2008年式の、型式で言えばK5~K8に積まれたもの。K5はスーパーバイク世界選手権のシリーズチャンピオンを獲得、K7は鈴鹿8耐でGSX-Rシリーズに初の優勝をもたらし、同年にJSBを制した名エンジンである。

それがSへ採用されたわけだが、今回海外メディアは「世界が待ちわびた」と賞賛した。このエンジンのルーツは'90年代に水冷化したGSX-R750で、その後2000年型でGSX-R1000が登場する際にロングストローク化が図られた。以後リッタースーパーバイクカテゴリーが興り、モアパワーでライバル勢がショートストロークエンジンを開発する中で、スズキの独自性は功を奏し、クラス随一の扱いやすい出力特性をアドバンテージとしてきた。

そのエンジンのキャラクターを活かすシャシー、フレームはS専用設計品。コンパクトなエンジン形状のおかげでスイングアームピボットからステアリングヘッドまで一直線にレイアウトできるため、最新GSX-R1000と同等の剛性を保ちながら、より軽量に作られ、スイングアームはGSX-Rそのものだ。

バイクに跨り、上半身を起こしたままで自然に手を伸ばせば、そこにグリップが見つかる。前傾姿勢で気分が高揚するRに対して、SBKの1ヒートよりもずっと長時間を連続ライディングする公道では、Sのリラックスしたフォームを取れる気軽さも、立派な性能のひとつだ。

性能と言えば、スーパースポーツ由来なのだから、アクセラレーションも注目点となる。試乗コースとなったバレンシアのワインディングを遠慮なしにレブリミットまで引っ張り、ありったけのパワーを引き出す。思えば、峠で全開にできるフルサイズのスポーツバイクに乗ったのはいつ以来だろうか。過敏過ぎるレスポンスと、タイヤのグリップが抜けたときの強烈な代償を恐れて、お伺いを立てながらスロットルを開けなければならない近頃のビッグバイク事情に、僕自身、フラストレーションを抱えていたのかなと思う。

そう、GSX-Sは峠で開けられるのだ。バイクの面白さを語る上で、深いバンク角も大事な要素だが、スロットルを開けられることも大事。しかも上まできっちり伸びるパワー感がある。さらには、吸気/排気音にもこだわったというエンジニアの言葉通り、4気筒らしい力強く甘美なサウンドも堪能できる。

実際の走りでは、連続するブラインドコーナーの中で慌ただしく変化する路面状況に対峙するため、パフォーマンス同等以上に、乗りやすさも求められる。スズキがSで用意したのは、軽快かつ素直に応答するバイクの動き、つまり乗りやすさだ。Sのクラス最軽量級の車体はそれを圧倒的なまでのニュートラルなハンドリングとして見せてくれる。

そんな素性の良さに加えて、ウェット路面でもバンクセンサーを鳴らせ続けられたのは、GSX-R1000では未装着のトラクションコントロールのおかげもあるだろう。このスズキ内製のトラコンは、高質な自然な介入を実現していたから、次期GSX-R1000の進化も楽しみになる。GSX-Sに乗って、これからのスズキも楽しみになった。

Spirit of GSX-R, ready for street!

サーキットを席巻したGSX-R1000から派生し、ストリートを制覇するために生まれたのが、GSX-S1000だ。ストリートファイターカテゴリーでも最大級の出力と最軽量級の車重は、あくまでストリートの要件に合致するように設定されていて、その見極めが絶妙なまとまりを見せている。

カウル付きモデルではツーリング性能を追求

GSX-S1000FはGSX-S1000にフルカウルを装着した上で、同じくフルカウルのベース車GSX-R1000とは異なるツアラーとしての幅と深さを加えたモデルだ。ネイキッドGSX-S同様に1000Fもピュアスポーツへの導入、またピュアスポーツを知るベテランの選択肢として最適だろう

スズキ GSX-S1000の詳細写真は次ページにて

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