【アドレス125フラットシート試乗記事】専用シートで快適ライド! 税込み22万円台で手に入れるスズキの良心 試乗インプレ・レビュー

【アドレス125フラットシート試乗記事】専用シートで快適ライド! 税込み22万円台で手に入れるスズキの良心

掲載日:2018年06月29日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文/野岸“ねぎ”泰之  写真/野岸“ねぎ”泰之、バイクブロス・マガジンズ

【アドレス125フラットシート試乗記事】そのコスパも大きな魅力。スズキのスタンダードスクーターの画像

SUZUKI Address125 Flat Seat

“快速”から“快適”へ
進化を遂げたスタンダードスクーター

スズキのアドレスシリーズといえば、歴代モデルはコンパクトな車体にパワフルなエンジンを搭載し、混雑する都市部で優れた機動性を発揮する“通勤快速”として名を馳せてきた。2017年9月、アドレスV125Sの後継として発売されたアドレス125は、それまで前後10インチだったタイヤをフロントのみ12インチとし、ボディも大型化。エンジンはSEP(スズキ・エコ・パフォーマンス)という低フリクション、低燃費を実現した新設計エンジンを搭載して、より快適でエコな志向へと方向転換したモデルとなった。

そのアドレス125に2018年3月、シートをフラット化してトランクスペース容量を向上させたフラットシート仕様が登場した。今回はその装備や走りの実力をチェックしてみた。

スズキ アドレス125フラットシートの試乗インプレッション

スズキ アドレス125フラットシート特徴

モデルチェンジにより
若干大きめのボディへと変貌

スズキ アドレス125フラットシートの試乗インプレッション

ノーマルのアドレス125とフラットシート仕様の違いはシートだけだ。ノーマルのシート高が745mmなのに対して、フラットシートはその名のとおり段差のない平坦なシート形状で、シート高は760mmとノーマルよりもわずかに高い。その分、シート下のトランクスペースの容量が若干アップしている。他の部分はロゴステッカーを除いてノーマルとフラットシート仕様に違いはないので、シートと収納スペース以外は両モデル共通のインプレッションとして読んでもらえばいいと思う。

スズキ アドレス125フラットシートの試乗インプレッション

まずは外観をチェック。前モデルがまるで50ccクラスのようにスリムでコンパクトだったのに比べると、アドレス125は車体にボリュームが与えられている。また、フロントに12インチのタイヤを採用したこともあって車格が大きく感じられる。前モデルのアドレスV125Sが全長1,780mm/全幅635mm/全高1,035mm、装備重量101kgとかなりコンパクトだったのに対し、アドレス125の車体サイズは全長1,900mm/全幅685mm/全高1,135mm、装備重量は109kgなので、やはりひと回り大きくなっている。もっともこれはあくまで前モデルと比べて大きくなったというだけで、全長でいえばヤマハのシグナスX SRやホンダのDio110とほぼ同じなため、街中で扱いやすいサイズであることに変わりはない。

スズキ アドレス125フラットシートの試乗インプレッション

スズキ アドレス125フラットシートの試乗インプレッション

フラットシート仕様は
トランクスペースが拡大

ユーティリティは2つのフロントインナーラックやかばんホルダー、リアキャリアなど、スタンダードモデルとしては必要十分なものを備えている。シート下のトランクスペースはそれほど広くはないが、フラットシート仕様で容量に少し余裕ができ、フルフェイスヘルメットの収納に対応したため、ノーマルよりも利便性は高まった。

スズキ アドレス125フラットシートの試乗インプレッション

パワートレインには優れた燃費性能と走行性能を両立した新開発のSEP(スズキ・エコ・パフォーマンス)エンジンを搭載。ピストンの軽量化やフリクションロスの低減などで燃費を向上。WMTCモード値で51.0 km/L(1名乗車時)という低燃費を実現。また、豊かな低速トルクを持つエンジン特性に合わせCVTの設定を最適化することで、加速性能も向上させている。

スズキ アドレス125フラットシートの試乗インプレッション

スズキ アドレス125フラットシート 試乗インプレッション

使い勝手をアップさせながらも
快速さも失われていない

アドレス125フラットシート仕様の特徴はその名前が示す通りフラットなシートだ。跨ってお尻を前後に動かしても段差がないため、どこにでも座れる。また、このモデルはフロアボードがとても広々としている上に、つま先を前方に出せるスペースも確保しているので、シッティングポジションの自由度が非常に高い。おそらく身長180cmほどの大柄な男性が乗っても、それほど窮屈には感じないはずだ。

スズキ アドレス125フラットシートの試乗インプレッション

シート高はフラットシート仕様では760mmとしている。これはホンダのリード125と同じ値で、このクラスのスクーターとしてはごく一般的だ。さらにフロアボード後端がシェイプされた形状なので足つき性は良好だ。

エンジンの最高出力は6.9kW(9.4PS)で、このクラスではごく標準的。停止状態からのスタートダッシュも、体感的にはそれほどガツンと加速する感じはない。ところがスズキの実験によれば、前モデルのアドレスV125Sよりも発進加速性能は現モデルの方が上だという。新型SEPエンジンがとても静かで振動が少なく、いつの間にかスルスルっと加速している、ということなのだろう。実際、エンジンの回り方は非常にスムーズ&ジェントルで、なおかつ信号ダッシュではクルマの流れを余裕でリードできる実力を持つ。何かと気を遣うことの多い混雑する通勤路では、とんがった味付けよりもこうした特性の方が疲れにくいというメリットもあるはずだ。

スズキ アドレス125フラットシートの試乗インプレッション

快適さと安定感を手に入れた
コスパ最高の通勤マシン

フロントタイヤを12インチとすることで、走行時の安定性も前モデルより高まった。特にそこそこスピードに乗っている際に路面のギャップや縦溝に突っ込んだ際などは、前後10インチのモデルとは安心感がかなり違う。その分、車の間を細かく縫うような状況や小回りでは多少不利になったが、ホンダPCXのように車両重量が130kgもあるモデルに比べればかなり軽快で、渋滞路でもたつくことはほとんどないだろう。リアサスの動きもスムーズで、中高速コーナーでもほどよく粘り、路面の凹凸にもよく追従してくれる印象だ。

スズキ アドレス125フラットシートの試乗インプレッション

通勤快速という呪縛から解き放たれ、快適性と省燃費へと舵を切ったアドレス125だが、驚いたことに前モデルよりも値下げに踏み切っている。アドレスV125Sの希望小売価格が268,920円だったのに対し、アドレス125は221,400円、フラットシート仕様は226,800円(いずれも税込み)。灯火類が通常のバルブタイプであるなど、コストを省いた面もあるものの、これだけの実力と装備を備えたマシンとしては、破格といってもいいだろう。アドレス125の最大の魅力は、この優れたコストパフォーマンスにあるのかもしれない。

詳細写真

ハンドルマウントされたヘッドライト球は通常のハロゲンバルブ。ウインカーのデザインはスポーティで、こちらもバルブ球を採用。

メーターはアナログの針式で120km/hまで刻まれている。インジケーターの他は燃料計のみ。できれば時計とトリップメーターぐらいは欲しいところ。

ハンドル左側にはウインカー&ホーン、ヘッドライト上下切り替えのスイッチを装備。

ハンドル右側はスターターボタンのみというシンプルなもの。ハザード機能がほしい、と言ったら欲張りすぎか。

フラットシート仕様は前後シートに段差がほとんどないため、着座位置の自由度が高い。長い荷物を積むにはキャリアのフレームが微妙に邪魔になりそうだ。

フラットシート仕様では、シート下のトランクスペース容量を少し拡大したため、小さめの帽体ならフルフェイスも入る。写真はSHOEIのJ-CruiseのLサイズを入れてみたところ。シールドが当たるがギリギリ入った。シートを閉じるとシート裏とヘルメットの頭頂部がわずかに当たるが収納は可能。

給油口はシートを開けた中にある。燃料タンク容量は6.0Lで、ホンダのリード125と同じ。このクラスとしては標準的だ。

フロントカウルの内側には左右にインナーラックを装備。どちらも600mlのペットボトルに対応している。中央には折り畳み式のかばんホルダーを装備。

鍵穴へのいたずらや盗難を抑止するシャッター付キーシリンダー。シートオープン機能のほか、配線直結による不正始動を防ぐ「直結始動抑止回路」も備える。

フロアボードはフラットで、中央の一番狭い部分でも250mmと広い。足を置く位置の自由度が高く、ひざ周りにも余裕があるため、大柄なライダーでも快適だ。

リアキャリアを標準で装備。フレームはグラブバーを兼ねているためがっちりとした造り。キャリアにはトップケースの取り付けに対応した穴が空けられている。

タンデムステップは前方に引き出す方式を採用。ステップは適度な幅があり、足を置きやすい形状だ。

エンジンは強制空冷4サイクル単気筒SOHC2バルブの124cc。パワーを落とすことなく低燃費を実現したSEP(スズキ・エコ・パフォーマンス)エンジンを採用。

車体左後部にはキックペダルを装備。万が一バッテリーが弱ってもエンジンを始動できる手段があるのは心強い。

フロントはディスクブレーキを採用。キャリパーはニッシン製の片押しタイプとなっている。ホイールはアルミ製のキャストタイプ。

マフラーはごく一般的なダウンタイプ。ヒートガードにはシボ状の模様が入れられている。

フロントのタイヤサイズは90/90-12 44J。12インチとすることで直進安定性を高めている。撮影車はCST(チェンシン)製のタイヤを履いていた。

リアのタイヤサイズは100/90-10 56J。10インチとすることで足つき性の良さに貢献している。リアサスはモノショックで、調整機構はない。

ちょっとした駐車に便利なサイドスタンドを標準で装備。この写真ではカットされたフロアボード後端や畳んだ際のタンデムステップの様子がよくわかる。

テールランプとウインカーは一体型で、なかなかスタイリッシュなデザインだ。どちらも通常のバルブタイプだが、被視認性は悪くない。

テスターは身長170cmで足短め、体重72kg。フラットシート仕様のシート高は760mmで、両足、片足ともにかかとまで無理なく接地する。そぎ落とされたシート形状とカットフロアボードのおかげで、足つき性はいい。

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