【CB125R試乗記事】125ccクラスの常識をぶち破る、ホンダからの挑戦状 試乗インプレ・レビュー

【CB125R試乗記事】125ccクラスの常識をぶち破る、ホンダからの挑戦状

掲載日:2018年05月24日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文・写真/野岸“ねぎ”泰之

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HONDA CB125R

すべてが上質でゴージャス
125ccクラスの歴史を塗り替える1台となるか!?

2017年11月に開催されたEICMA(ミラノショー)でホンダが発表したのが新世代CBシリーズ。CB1000Rを筆頭に「ネオスポーツカフェ」というコンセプトのもと、CB300R(日本仕様はCB250R)とCB125Rも同時にお披露目された。クラシカルさと先進性を融合させたスタイリングと軽快な操縦性を持つ新生代CBシリーズの末弟となるのが、CB125Rだ。兄貴分となるCB250Rと多くの共通パーツを用いて、125ccクラスとは思えない上質さを持ったCB125Rの魅力と実力をチェックしてみよう。

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

ホンダ CB125R特徴

フルサイズのボディに
懐かしさと先進性が同居する

CB125Rと対面した最初の印象は「125ccクラスにしては大きく立派で、高級感もあるな」というものだった。それもそのはず、デザインコンセプトを同じくするCB250Rとフレームは共通で、ホイールも前後17インチ。原付2種でありながら、いわゆるフルサイズの車格を備えているのだ。

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

スタイリングは、エンジンやマフラーなどのパーツを車体中心部に集中させた、ダイナミックで凝縮感のあるもの。丸型ヘッドライトはトラディショナルなバイクのイメージを踏襲しながら中身はLED、そしてヘッドライトカバーやタンク脇のシュラウド、アンダーカウルなどにシルバーのパーツを配し、シックな中にもモダンを感じさせる、まさにネオスポーツカフェというコンセプトを体現したデザインとなっている。

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

トラス状のフレームは高張力鋼管と鋼板で構成されたスチール製で、徹底的に軽量化された新設計のもの。同じく高張力鋼板製のスイングアームと組み合わせることで、剛性と高い運動性を確保している。

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

ホンダ CB125R 試乗インプレッション

ハイレベルなパーツ構成
あらゆる面で手抜きなし

同じ原付2種カテゴリーでのライバルと目されるスズキのGSX-S125がスポーティで戦闘的、言葉を変えれば若々しいイメージなのに対して、ホンダのCB125Rは都会的で上質、オトナの雰囲気を身にまとったマシンといえる。

上質といえば、用いられているパーツはクラスを越えたハイレベルなものばかりだ。たとえばフロントサスは直径が41mmの倒立タイプ。リアサスはより安定した減衰力を発揮する分離加圧式ユニットを採用。フロントブレーキには296mm径という大型ウェーブ形状フローティングディスクと対向4ポッドラジアルマウントキャリパーを採用。また、急制動時に後輪が浮き上がるのを効果的に抑制するIMU(車体姿勢推定システム)付ABSも装備している。タイヤサイズもフロントが110/70R17で250ccクラス並み、リアにいたっては150/60R17と、同じホンダのスポーツモデルであるCBR250RRよりもワンサイズ太いものを装着している。

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

ヘッドライト以外の灯火類もすべてLEDを採用、メーターも反転液晶を使ったフルデジタルタイプとするなど、すべてにおいて従来の125ccクラスのイメージを越えた、ゴージャスな装備を身にまとっている。パーツ以外でも、メッキ処理されたヘキサゴンボルトを多用するなど、あらゆる面で手を抜かない質感の高さには驚かされる。

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

フラットで素直にパワーの出るエンジン
モリモリといつの間にか加速する

CB125Rのシート高は815mmで、125ccクラスとしては決して低い方とは言えない。ただ、シート形状がシェイプされているため、足着き性はそれほど悪いわけではない。ボディはマッシブなイメージだが車両重量が127kgと軽いため、押し歩きなど取り回しも苦にならない。ちなみにスズキのGSX-S125のシート高は785mmだが、シートが薄くクッション性はあまり期待できないため、座り心地はCB125Rに軍配が上がる。

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

エンジンをかけると、マフラーが奏でる排気音は低めで迫力のあるもの。その場で軽くアクセルをスナッピングすると、もたつきもなくドルルルッと小気味よく回転が上がる。走り出すと、マシンの素性の良さがすぐにわかった。アクセルを開けるとその分だけフラットに、それでいて力強くパワーが出て、スムーズに加速していく。

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

一般的に小排気量車はある程度エンジン回転を上げないとパワーが出ないというイメージがあるため、信号待ちからのスタートなどではエンジンをふかし気味にしてクラッチを繋がないと元気な発進ができない。ところがCB125Rは、それほど高回転でのクラッチミートを意識せずとも、モリモリとパワーが湧き出て、いつの間にかスルスルっと加速してくれるのだ。もうちょっとだけエンジンにパンチ力があれば、250ccと言われてもわからないかもしれない。

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

ワンランク上の足周りが
上質で安定した走りを支える

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

足周りの出来も出色だ。ロードスポーツを名乗るマシンであっても、125ccクラスだとサスペンションなどにどうしても造りの甘さや安っぽい部分を感じてしまいがちだが、このCB125Rに関しては一切そんな気配がない。本格的な倒立フォークを備えるフロントはもちろん、リアサスは調整機構がないタイプだが、とても動きがスムーズで路面への追従性がいい。太いサイズのタイヤとコントローラブルで強力なストッピングパワーを持つ前後ブレーキのおかげもあって、コーナーリング途中に路面の凸凹に突っ込むようなシーンでも、安心して旋回を続けることができる。

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

フレーム自体の剛性感も高く、とにかくどっしりと安定した走りで、安心感がある。それでいて、その気になればシティランでの戦闘力は非常に高く、ストリートファイターに変身することもできるのだ。上質な乗り心地と運動性能は、もちろんツーリングでも威力を発揮するだろう。とてもありきたりな表現になってしまうが、まさに従来までの125ccの常識を覆す“クラスを越えた走り”を実感できるのだ。

マシンの価値を理解し、買う勇気があるか?
ホンダからの挑戦状なのかもしれない

日本では125ccクラスといえば、通勤通学の足か、あるいは若者の入門用バイクとしての役割が多く、それに適したマシンがあてがわれてきた。しかしCB125Rはそんな枠にはおさまらず、大人が所有する喜びと、満足できる走りを提供してくれる、上質な趣味の道具となり得る存在だ。448,200円というプライスもこのクラスにしては強気の設定だが、これは「125ccクラスは単なる移動手段ではなく、大人の趣味としても魅力的なんだぞ」という、ホンダからの提案であり、回答なのではないだろうか。

ホンダ CB125Rの試乗インプレッション

ポンと買うには勇気がいる価格だが、このマシンの意味と価値が多くのユーザーに評価され、街中で多く見かけるようになったら、日本のバイク文化が一歩、時代を進めたと言えるのかもしれない。今回の試乗を通じ、CB125Rはそれだけエポックメイクなマシンなのだ、と強く感じた。

詳細写真

スタイリングは曲線と直線を高次元でバランスさせたもの。シルバーパーツの配し方も非常にうまい。

丸型ヘッドライトながらLEDのため先進性を感じさせる。ホンダ伝統のウインカーポジションを採用し、被視認性を高めている。

メーターは反転液晶のフルデジタル。ギアポジションや時計、平均燃費なども表示可能な多機能タイプだ。ニュートラルランプの左隣にあるのは、エンジン回転数ごとに点滅周期が可変するシフトアップインジケーター。

ダイレクトな操作感を追求し、テーパーハンドルを採用。ハンドルポストもブラックフィニッシュされ、高級感を演出している。

フレームは新設計で、素材には粘り強さに秀でた高張力鋼スチールフレームを新たに採用。徹底的な軽量化も図られている。

タンク脇両サイドにあるシュラウドは、デザイン上のアクセントであるとともに、内部を風が通り抜ける構造のため、走行風の整流効果も期待できる。

エンジンは水冷4ストロークOHC単気筒125cc。最高出力は9.8kw(13ps)/10,000rpm、最大トルクは10N・m(1.0kgf・m)/8,000rpmを発生する。

一見するとオイルクーラーのようにも見えるラジエーター。あえてシルバーとすることで、デザイン上の整合性が感じられる。

エンジンは走り始めからスムーズで力強い加速を味わえる。吸気系統には前後に長いエアクリーナーを採用、吸気の流れをストレート化し吸気抵抗を低減、リニアなスロットルレスポンスを実現した。

左ハンドルにはウインカー、ホーン、ヘッドライト上下切り替えのディマースイッチのほか、パッシングスイッチを備える。

右ハンドルのスイッチは、スターターボタンとキルスイッチのみとシンプル。バーエンドにはバランスウェイトを装備。

ガソリンタンクの容量は10L。燃費は街中でも40km/L以上を記録するため、航続距離は十分だ。

シートは前後分割式。フロントシートは足着き性を高めるためシェイプされている。パッセンジャーシートの座面もそこそこ広めだ。

赤いスプリングが目を引くリアサスペンション。プリロードなどの調整機構はないが、ピストンバルブの大径化を図る分離加圧式を採用し、軽量化と優れた応答性を実現している。

リアシート内にはヘルメットホルダー用のワイヤーを収納。少しスペースがあるが、シートの裏側に書類が固定してあるため、ほぼ物は入らないと思った方がいい。

ステップは滑り止め加工を施したアルミ製で、バンクセンサーも装備。ブレーキペダルは曲がっても修復を容易にするためか、スチール製となっている。

シフトペダルは長めのリンクを持つ。こちらもスチール製だ。

リアのディスク径は220mmでウェーブタイプ。スイングアームは高張力鋼板を使用、右サイドはガルアーム形状となっている。タイヤサイズは150/60R17M/C 66Hと極太仕様。

41mm径倒立フロントフォーク、296mm径のウェーブ形状ハブレスフローティングディスクブレーキと対向4ポッドラジアルマウントキャリパーを装備。タイヤサイズは110/70R17M/C 54Hで、前後ともダンロップのSPORTMAX GPR-300を履く。

マフラーは2室構造のダウンショートタイプ。車体中心下部にコンパクトに収められ、マスの集中化と軽快な走りを実現。シルバーのカバーが高級感を高めている。

新世代CBシリーズに合わせてデザインされた軽量アルミホイールを装着。ラジアルタイヤと合わせることで上質でクリアな路面フィードバックを可能にしている。

左サイドのスイングアームは高張力鋼スチールフレームだが、ストレートタイプ。チェーンカバーのデザインも凝っている。

テール&ブレーキランプ、ウインカーなど灯火類はすべてLEDだ。長めのリアフェンダーはナンバープレートホルダーの役割も果たしている。

タンデムステップも滑り止め加工が施されたアルミ製。ホルダー部分の剛性も高く、高級感たっぷりの造りだ。

エキパイの取付ボルトはメッキ加工され、サビ対策が施されている。アンダーガードもホーンに合わせてカットされるなど、一体感を高めたデザイン処理だ。

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