【CROSS CUB110試乗記事】走りとスタイル、そして機能性を磨き上げた新型クロスカブ 試乗インプレ・レビュー

【CROSS CUB110試乗記事】走りとスタイル、そして機能性を磨き上げた新型クロスカブ

掲載日:2018年02月23日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文・写真/田宮 徹

【CROSS CUB110試乗記事】走りとスタイル、そして機能性を磨き上げた新型クロスカブの画像

HONDA CROSS CUB110

ベースモデルの改良に合わせて
各部刷新&国内生産化

原付二種ビジネスモデルのスーパーカブ110を、大胆なカスタマイズでアウトドアテイスト溢れるレジャーバイクに大変身させたのがクロスカブ。その初代は2013年6月に発売が開始され、シティコミューターや遊びの相棒として人気を集めてきたが、2018年2月にはよりスタイリッシュで質感の高い二代目に進化した。

今回の刷新に先駆け、ベースとなるスーパーカブ110がモデルチェンジを受け、同時にこれまでの中国生産から国内の熊本製作所生産に切り替わっている。二代目クロスカブはこの新型スーパーカブをベースに使用。生産は、スーパーカブ同様に熊本製作所となった。なお初代の車名は「クロスカブ」だったが、この二代目には50cc仕様も用意されることから、区別するため「クロスカブ110」に名称変更されている。

ホンダ クロスカブ110の試乗インプレッション

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ホンダ クロスカブ110特徴

レッグシールドを廃して
より軽快でまとまりあるルックスに

初代はレッグシールドを装備していたが、二代目クロスカブ110はこれを廃止。オフロードバイクのシュラウドを思わせる極小カウルのみ採用して、かつてのCT110を想像させる軽快感のあるシルエットにまとめてある。スーパーカブは2018年型でヘッドライトがLED仕様となったが、クロスカブもこれを継承。その周囲に堅牢なスチールパイプ製のガードを配して、オフロードバイクイメージを高めてある。さらに、ハンドルまわりをカバーレス化することで、レジャーモデルとしてファッション性を向上。クロームメッキ仕上げのマフラーガードにはスリットが入れられ、リアキャリアや前後ホイールリムはブラックアウトされ、リアツインショックはカバーレス化されている。

初代と二代目の細かい違いとして、二代目はタンデムステップを標準装備。アフターマーケットパーツとしてシートを購入すれば、二人乗りも可能となる。エンジンの熟成やドライブチェーンのサイズアップなどは、ベースモデルのスーパーカブ110に準じている。

ホンダ クロスカブ110の試乗インプレッション
ホンダ クロスカブ110の試乗インプレッション

ホンダ クロスカブ110 試乗インプレッション

ストレスを感じない加速性能と
俊敏だが安定感あるハンドリング

快適な乗り心地にこだわった、座面が広くクッション厚のあるシートを採用するため、シート高は784mmに設定されている。これは、スーパーカブ110より49mm、クロスカブ50より44mm高い。そのためクロスカブ110にまたがると、身長167cmの筆者だと両足のかかとが浮く状態だ。ただし、車重は106kgと軽いので、足着き性に対する不安はまるでない。

レッグシールドが廃止されていて、ハンドル周辺のカバーレス化も施されていることから、かなり開放感のある風景。キックペダルを装備しているが、同時にセルスターターも搭載しているため、エンジンはスイッチひとつで簡単に起き上がる。

ホンダ クロスカブ110の試乗インプレッション

搭載されているエンジンは、スーパーカブ110と共通。2017年11月にモデルチェンジされた際に、さらなるタフネス性と低フリクション性の実現や、節度のある変速フィーリングの達成などをテーマとして熟成が施されている。変速は、シーソー式チェンジペダルによる4段リターン式で、停車時のみロータリー式へと切り替わる。

発進用と変速用にそれぞれ独立したクラッチ機構を備えた、2段クラッチシステムを採用。クラッチ操作なしで発進停止と変速ができる。一般的なモーターサイクルは、ニュートラルからペダルを下に踏むと1速に入り、そこから上に操作するとシフトアップとなる。対してクロスカブは、ボトムニュートラル式。シフトアップのときは常にレバー前側を踏み、ダウン時は後ろ側を踏む。2速以降のシフトアップ時に、通常のモーターサイクルと足の動きが逆になるため、最初は注意が必要だ。

ホンダ クロスカブ110の試乗インプレッション

市街地で重宝する機敏さ

ニュートラルからペダルを踏んで1速へ。スロットルを開けると、クロスカブ110はスッと前に出る。それほど馬力があるエンジンではないが、軽量なボディと組み合わされていることもあり、ストレスない発進加速だ。1速で30km/h、2速で50km/hちょっとというのが、メーターに指示されている各ギアの守備範囲。上限あたりまで各ギアでしっかり引っ張ると、市街地でクルマの流れに乗るのは簡単。十分な機敏さも感じられる。

ホンダ クロスカブ110の試乗インプレッション

シフトフィーリングは滑らかで、高回転域まで引っ張った状態からシフトアップするときも、しっかりスロットルを戻せばスムーズに次のギアに切り替わる。スロットルを全開のままシフトペダルを蹴り込んでも、多少のガチャコン感があるとはいえ、カブ系エンジンに抱くイメージからするとかなりショックなく変速できる。ちなみにこの変速機構は、ペダルをごく軽く踏むと半クラッチ状態となる。スポーティに走らせるときにこの技を駆使すると、カブマイスターになれるかもしれない。ただし基本的には、早めのシフトアップでゆったり走らせるほうがマッチするエンジン特性だ。

ホンダ クロスカブ110の試乗インプレッション

カブならではの使い勝手の良さ

ショートホイールベースの車体と細身の前後タイヤ、多めに確保されたハンドル切れ角などのおかげで、クロスカブ110は抜群の小回り性能を発揮する。裏路地を縫って市街地冒険気分を味わったり、旅先で分け入った狭い道の途中でくるりとUターンするのもお手の物。さすが、世界で支持されるスーパーカブの遺伝子を継ぐだけのことはある。しかし、ある程度のスピードが出ている状態では、もちろんこのカテゴリーならではの軽快性もあるのだが、同時にワンクラス上の安定感もある。ニュートラルなハンドリングでしっとり旋回できるフィーリングで、非常に扱いやすい。

このモデルは、シティコミューターとしてだけではなく、気ままに楽しめるツーリングモデルとして使用されることも多い。距離が長めのツーリングでは、気を遣わないハンドリング特性が疲労軽減にもつながるはず。林道とは言わないが、ちょっと路面が荒れた山道に踏み込んだようなときにも、過敏すぎないことでコントロール性が高まる。

ホンダ クロスカブ110の試乗インプレッション

街乗りも旅もファッションも楽しめる万能バイク

スーパーカブ譲りの大きく丈夫なリアキャリアを駆使すれば、ロングツーリングやキャンプツーリングのときに持って行きたい大量の荷物は積みやすい。クラッチ操作はないがシフトチェンジは必要なので、シティコミューターとして使うときにも操る楽しさがある。そしてなにより、他の機種にはあまりない独特なファッション性も備えている。

初代のクロスカブも大きな人気を集めたが、さらに独自性を強めながら質感が高められた二代目は、それを上回りそうな予感。ランニングコストが低めな原付二種クラスなので、セカンドバイクとしてもお薦めである。

ホンダ クロスカブ110の試乗インプレッション

詳細写真

シリンダーヘッドが水平方向に伸びたカブ系エンジンは、レッグシールドが廃止されたことでよく見えるようになった。発進用と変速用のクラッチ機構がセパレートされた2段クラッチシステムを採用する。

ベースとなったスーパーカブ110は、2017年11月のモデルチェンジ時に交換式オイルフィルターや2段キャタライザー式エキゾーストマフラーを採用。二代目クロスカブ110にも、そのまま受け継がれている。

セルスターターに加えて、キックペダルを標準装備。ステップバーは、オフロードバイクをイメージさせる可倒式とされている。CT110を意識して、車体右側にもサイドスタンドが装着できるようになっている。

メーターは極めてシンプルな構成で、指針式の速度計と燃料計に、機械表示式のオドメーターのみ。ただし、メーターパネルにカムフラージュ柄をあしらって、さりげなく遊び心を演出してある。

小ぶりな丸型ヘッドライトはLED仕様。ロービーム時に上側、ハイビーム時は上下両側が点灯する。これを囲むように、スチールパイプ製のガードを配置。その上部は、小さなキャリアとして使うこともできる。

丈夫なスチール製リアキャリアは、スーパーカブ110譲り。ブラック塗装により、引き締まったルックスに仕上げてある。やや縦長にデザインされたテールランプと丸型ウインカーで、レトロなリアビューを確立してある。

前後ホイールは17インチ径で、ブレーキは前後ともドラム式。ホイールリムやドラムブレーキアウターをブラックとして、精悍なイメージを与えてある。タイヤはIRC製のセミブロックタイプ。フロントフォークブーツを備える。

フロントブレーキレバーには、駐停車時に便利なロック機構を備えている。作動時は、ブレーキレバーを握りながら根元部の装置を左手で操作する。サイドスタンドでの駐停車に安心感を生むアイテムだ。

ギアチェンジペダルはシーソー式で、シフトアップ時は前側、シフトダウン時は後ろ側を踏んで操作する。サイドスタンドとセンタースタンドを両方装備。センタースタンドは、車体が軽めなので掛けやすい。

スーパーカブ110や先代クロスカブに採用されている、日系カブのアイデンティティとも言えるレッグシールドを廃止。フレームを覆う細いカバーとシュラウド風のカウルにより、スリムなルックスを生みだしている。

ホイール&ドラムブレーキは、リアもブラック塗装で引き締まったルックスに。テールカウルの下部には、水や泥はねなどの影響を抑えるリアマッドガードを装備。50には採用されていない110専用アイテムだ。

クロームメッキ仕上げのマフラーガードは、スリット入りデザインでレトロかつスタイリッシュに。リアツインショックは、スーパーカブのようなカバーが廃してある。折りたたみ式のタンデムステップを標準装備。

クロスカブ110のエンジンサウンドをチェック!

SPECIFICATIONS – HONDA CROSS CUB110

ホンダ クロスカブ110 写真

価格(消費税込み) = 33万4,800円
※表示価格は2018年2月現在

スーパーカブ110を、アウトドアテイストを盛り込んだレジャーモデルに仕上げたのがクロスカブ。初代誕生から5年近くが経過した2018年2月に、より上質かつスタイリッシュで利便性も高められた二代目が登場した。

■エンジン型式 =空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ

■総排気量 =109cc

■ボア×ストローク =50.0×55.6mm

■最高出力 =5.9kw(8.0PS)/7,500rpm

■最大トルク =8.5N・m(0.87kgf-m)/5,500rpm

■燃料供給 =フューエルインジェクション

■トランスミッション =4段リターン式(停車時のみロータリー式)

■サイズ =全長1,935×全幅795×全高1,090mm

■ホイールベース =1,230mm

■シート高 =784mm

■車両重量 =106kg

■燃料タンク容量 =4.3リットル

■Fタイヤサイズ =80/90-17

■Rタイヤサイズ =80/90-17

■ブレーキ形式(F/R) =機械式リーディングトレーリング/機械式リーディングトレーリング

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