バイクブロス編集部員の徒然なるひとり言
更新日: 2017年8月30日 16:38:49 カテゴリー:

転がる石のように、あるいはその前日譚として/後編

by: narita (投稿数: 39)

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BMWモトラッド専門誌「BMW BIKES」の巻頭取材で、小雨の中ヘリテイジのニューモデル、R nineT Urban G/Sの撮影を行った。雨という最悪のコンディションであったが、これが予想に反してなんとも色っぽいイイ写真を撮っていただくことができた。悪天候のため、途中何度か撮影を諦めかけたのだが、せっかく朝5時30分に集合したのだからということで、いろいろと場所をかえて試しに撮ってみたところ、あれよあれよという間にすべての撮影を終えることができた。

最後に道路脇で車両のディテイルを撮影しているとき、ふと思いついた。道の先に大きな水溜り、いやプールと表現したほうがより正確かもしれないが、例えるならカウンターのみのラーメン屋(厨房含む)3軒分くらいの大きさで、道が冠水してしまうような巨大な水溜りができていた。そのラーメン屋(厨房含む)3軒分にバイクで突っ込んで撮影したら面白いんじゃないかとカメラマンの長谷川さんに相談してみたら、長谷川さんもノリノリで、ぜひやってみようということになった。

すべての撮影を終え、最後にそのラーメン屋(厨房含む)3軒分の撮影を行うことにしたのだが、まずはラーメン屋(厨房含む)3軒分を歩いて溜まっているスープ、もとい水の量と路面がぬかるんでいないかを確認。軽く10センチくらいは豚骨スープ、もとい水が溜まっていたが、路面がぬかるんでいる様子はなく、なんとか走れそうだ。

そこで長谷川さんに「何キロくらいで走ればいいですか? ぼくのイメージとしては軽く水しぶきがバシャーと上がるくらいでいいと思うのですが」と聞いてみたら「いやいやできれば●●キロとか、それくらいの勢いで走って欲しいですね。このラーメン屋(厨房含む)3軒分の端っこから望遠レンズで狙いますから、こちらにむけて突っ込んできてください」とのオーダーが。地面に突っ伏してカメラを構える長谷川さんを見て、これはやるしかないと腹を括る。まずはテスト走行として20キロくらいで感触を確かめ、いざ本番! そうして撮影していただいたのがこの写真だ。

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雨の撮影も悪くない。

バイクはドロドロになり、ぼくも水浸しになったけど、そんなの取るに足らないことだ。バイクも服も洗えば問題なし。そもそもUrban G/S とはそういうバイクだから。

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BMW BIKES 80号