XSR900 高圧縮高出力のハイパフォーマンスマシンはエンジンオイルに求められる性能も高い!!

掲載日:2017年01月22日 特集記事&最新情報    

取材協力/ワイズギアヤマハ発動機  文・写真/モトメンテナンス編集部

今をときめく高性能の最新モデルはメンテナンス性が悪い!? そんな偏見を払拭するほどオイル交換が簡単なXSR900。自分で作業して浮いた工賃分でワンランク上のオイルを奢ろう!! 高性能オイルでこれからの寒い季節もエンジン快調だ!!

オイルフィルターはアルミのケースごと交換するカートリッジ式。外して付けるだけなので、内蔵式と比べて圧倒的に交換は楽だ。他にドレンワッシャーがひとつ必要となる。いずれもヤマハ純正部品を用意した。

高圧縮、高出力を発揮するハイパフォーマンスモデルのエンジンには、そのスペックに見合った高性能オイルが必要となる。各部クリアランスを詰めた精緻な設計のエンジンには、分子を整えて均一化させることで摩擦を大幅に低減させた化学合成油が最適だ。化学合成油は低温時での流動性が高いこともあり、良好な始動性を保つのはもちろん、オイルの流動抵抗を抑えることで、幅広い温度域、回転域でのエンジン効率の向上を見込むことができる。

多くのバイクファンがひと目見て“デザインのヤマハ”の底力を思い知ったニューモデルXSR900。新しくも懐かしいネオレトロなデザインと高性能な走りの融合は、若者から熟年のライダーまで幅広い層から注目を集めている。GX750を思わせる直列3気筒エンジンは、9,000回転で81kw(110馬力)を発揮。俊敏な吹け上がりは、少し前のスーパースポーツにも勝るとも劣らないほど刺激的だ。

そうなると気になるのは整備性の問題だが、オイル交換に関して言えば、メンテナンス性は大変良好である。作業に際して外さなければならない外装部品は皆無。初めてオイル&エレメント交換に挑戦するというメンテナンス初心者にも、お勧めできる機種だと言えそうだ。

車両紹介

YAMAHA XSR900

メーカー希望小売価格 104万2,200円(税込)
60th Anniversary メーカー希望小売価格107万4,600円(税込)
※写真のカラーリングは60周年限定モデルとなり、受注期間は終了しています。

規定のオイル交換サイクルは1万キロもしくは1年ごととなり、かなり長い印象だ。好みや走るシーンに応じて3つの特性が選べる3気筒エンジンは、1万1,000回転からレッドゾーン。高回転まで使って元気に走るなら、オイル交換タイミングを早めてエンジンを気遣いたい。

実際の作業手順をご紹介

ドレンボルトはエンジン前側のオイルパンにある。エキパイも邪魔しないので、メガネレンチで楽々アクセスできる。あらかじめ廃油受けを準備してオイルを排出。

フィルターを外すには、サイズに合ったカップレンチがあると力がかかりやすく、簡単に緩めることができる。新品オイルフィルターにセットしてサイズを確認しよう。

フィルター脱着も邪魔するものは何も無い。カップレンチにラチェットハンドルをセットしてフィルターを緩める。意外と高トルクで締められている例が少なくない。

フィルターが緩んだら、カップレンチを先に外しておいて、後は手でフィルターをくるくると回して外す。フィルターとカップレンチが喰い合ってしまうと、外すのが大変だ。

取り付け座面が砂利などで汚れていると密着が悪くなってオイル漏れの原因となる。綺麗なウエスで拭っておこう。ドレンボルトの座も同様に拭いておくこと。

外したものと新品フィルターを比較し、適合品かどうかを確かめる。適合品以外を無理やり付けると、トラブルの原因となるが、純正品ならば品番でも確認できて安心だ。

フィルターのOリング部には締め付け時に切れないように薄くグリスを塗布するが、純正のフィルターにはすでにグリスが塗ってあった。細やかで親切な気遣いだ。

オイルフィルターは締めすぎに注意。以前は手で力いっぱい締めればOKだったが、今はトルク指定されている。オイル注入口であるフィラーキャップは車体右側。

4リッター缶の蓋は、保護カバーを取ってセンターの部分をパチッと押し込めば外すことができる。付ける時は、キャップを裏から押し戻し、缶の口部分に被せる。

4L缶のままでは直接エンジンに入らないので、いったんオイルジョッキに移す。オイルのみ交換時の規定量は2.4L。エレメント同時交換の場合は、2.7Lが必要になる。

車体右の点検窓で、アッパーとロアレベルの間に油面があればOK。エンジン始動し、再確認するとフィルターにオイルが回った分、オイルレベルが低下するはずだ。

オイルレベルの確認は車体を直立させて行う。バイクを保持してくれている助手がいると良いが、いなければ転倒に充分注意し、ステップとハンドルを持って確認しよう。

使用した工具

年式によって多少の差異はあるが、前側のドレンを緩めるのに10mmのメガネレンチ、後ろ側のドレンは17mmが必要だ。アンダーガードは10mmソケットレンチを使う。オイルフィルターの蓋は5mmのヘックス頭のボルトが使われる。

ヤマルーブRS4GP

最高峰の性能を支える
最高スペックオイル

街乗りからツーリングまで、シーンを選ばず、長期間安定して油膜を保持し、せん断性能を発揮。エンジン内部部品の摩耗を抑制し、良好なシフトタッチを保つ。MotoGPからフィードバックされたテクノロジーが投入されている。

◎3,672円(税込)/1L  ◎1万2,960円(税込)/4L





こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索