バイクブロス編集部員の徒然なるひとり言
更新日: 2017年8月8日 16:56:52 カテゴリー:

天手力雄命とオールドカー/序

by: narita (投稿数: 39)

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なにやら意味深なタイトルで恐縮なのですが、まずは読み進めて下さい。実はわたくし、こっそりと長野県の戸隠神社なんぞに行っておりました。戸隠山は、天照大御神が隠れた天の岩戸がふっ飛んできたとされる地で、戸隠神社は天の岩戸開きに功績のあった天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)を筆頭に多くの神々が祀られる日本最高峰の聖地のひとつで、最強のパワースポットとしても知られている。ちなみに。ここからバイクの話は一切出てこないのでご注意ください。かなり長い話になると思いますが、少しばかりの教訓のようなものくらいは得られるかもしれません。

戸隠神社は奥社をメインに九頭龍社、中社、火之御子社、宝光社の5社からなる神社で、今回は中社から参拝することにした。中社から奥社へは約4キロ。往復2時間近くかけてひたすら歩いたのだが、途中不思議な体験をすることになった。ぼくはオカルトとか霊感とか幽霊とかその手の類いには疎い方で、どちらかというと現実主義の人間なので、これから話す内容についてどうにも消化しきれないのだが、とにかく感じたままに話を進めようと思う。

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奥社の大鳥居を抜け、さらにその奥にある萱葺きの赤い随神門を越えた先に、戸隠神社最大の見所となる天然記念物にも指定されている樹齢約400年を超える杉並木が続いている。その杉並木を目の当たりにした瞬間、全身にゾワッと鳥肌が立ち、なにか得体の知れないモノが体を通り抜けたような不思議な感覚に見舞われた。なにかが体に入ってきたような感じと言えばいいのか、それともなにかが出ていったような感じと言えばいいのかうまく説明できないのだが、とにかくそれは今まで経験したことのないような感覚だった。時間にすればわずか一瞬の出来事だったが、永遠にも感じられる一瞬だった。

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それから約500メートル続く杉並木を抜け、その先の険しい石段を登り目的の奥社に到着。無事にお参りを済ませ、おみくじでは吉を引き当て下山した。しかしこのあと、さらなる不思議体験が待ち受けていようとは、このときは考えてもみなかった。

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次回『天手力雄命とオールドカー/破』につづく。