アドバンテージ流 Z系改造論 #03(フロントフォーク編) コラム『カスタムの真面目な話』

『カスタムの真面目な話』

アドバンテージ流 Z系改造論 #03(フロントフォーク編)

Column #362  掲載日:2014年02月26日

Text/Noboru NAKANISHI ( ADVANTAGE )

コラム『カスタムの真面目な話』 

前回に続きADVANTAGE KYBについて、今回はφ36のZ1000MK2のカワサキワークスタイプです。

 

使用されているのはφ36ですが、一般市場からはすでに消えており、新たに生産する必要があります。素材から検討してきたのですが、東日本大震災で素材メーカーが被災したことも大きく影響しました。その様な環境の中で何年もの時間を費やし、各パーツを検討しながら製品は仕上げられていくわけですが、結局、企画から5年近くかかりました。

 

性能面について、当時はエアーバネを活かす様な考え方が主流でした。ロードモデルからオフロードモデルまで、みんなエアーサスペンションと言う名前で新車を発表していましたね。簡単に車高調整からスプリングレートを補えるシステムとしてもてはやされていました。当時としてはカッコ良い響きでもあり、いまでは懐かしく覚えています。

 

オイルに関しては硬めで、熱対策などにも取り組んでいましたが、今ではオイルの性能も遥かに向上し、熱に対して垂れたりするようなことは少なくなりました。どうしても真夏時にレースなどで使用する場合、当時であればオイルの番手をどんどん硬い方に変えていきましたが、それは同時に初期作動を悪くしたり、外気温の高い低いで大変な影響を受けてしまう事になります。硬いオイルで安定した性能を得る事は難しいと言えるのです。

 

近年のモータースポーツでは#5が主流です。場合によっては#10も使用しますが、これらはあくまでフルアジャスタブルのフォークについてです。また、近年のフォークオイルには、公表はされていませんがジャンルによって名称が違う#5が存在します。表示は#5なのに使う中で性能差(良い悪いではなく)に特徴差がある事が判明し、我々はそれらを使っています。通称「#3.5」「#4」「#5」「#5.5」と呼んでいます。個性が分かっていれば使いようはあります。私は好みとして、エアースプリングはあまり利かせたくないので(大気圧0)、スプリングレートと減衰力をアップさせ、イニシャルはあまり掛けない方向です。その他の機能はスライドメタルとガイドブッシュを設ける事により、どの様な状況でもスムーズにストロークするような、上質な動きをするサスペンションを目指し、作り上げました。

 

よく何かの純正部品とか汎用部品を組み付けたという話を聞きますが、基本的なノーマルのデータを理解したうえで行なっているのでしょうか? どこに着眼点を置いて設計してるのでしょうか? と、不安に思います。ノーマルのデータを全て解析した上でのカスタムパーツでありカスタムですから、正直「怖いな」と思う車両も多々見受けられます。みなさんはどう思われますか?

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