ホンダ CB250F 試乗インプレ・レビュー

ホンダ CB250F
ホンダ CB250F

ホンダ CB250F

掲載日:2017年01月05日 記事カテゴリ 試乗インプレ・レビュー    

取材・文/佐賀山敏行  写真/井上 演

本格的なストリートファイター・スタイルが
250ccクラスの軽量コンパクトな車体に

アドベンチャーやスーパースポーツに並び、近年の人気ジャンルに数えられるのがストリートファイターだ。トラディショナルなスタイリングを持つネイキッドとは一線を画し、スーパースポーツのカウリング(外装)を取り外したようなルックスは、スポーティーなイメージを高めつつも、スーパースポーツほどスパルタンではなく、街乗りにも使える気軽さも併せ持つ。

ビギナーからベテランまで、多くのライダーが注目する250ccクラスに、ホンダが投入したストリートファイター・スタイルのCB250F。エッジの効いた車体デザインはいかにも現代風だ。果たしてその実用性、さらにパフォーマンスはいかほどか? 検証していきたい。

ホンダ CB250F 特徴

スピード感あふれる車体デザインが
新時代のネイキッドを感じさせる

ホンダ CB250Fの試乗インプレッション

CB250Fは、カウルをまとまわないネイキッドスタイル。しかし、同じくネイキッドのCB400スーパーフォアと決定的に違うのは、車体の各所にスーパースポーツ的な要素が散りばめられている点にある。そう、CB250Fは車体の大部分がCBR250Rと共通しており、そのデザインも非常に似たものとなっている。ネイキッドスタイルながらもテールカウルは跳ね上がり、ヘッドライトには小ぶりなカウルをまとう。そしてラジエターにはシュラウドを装備し、このモデルが単なるスーパースポーツのカウルレスバージョンではないことが想像出来る。

ホンダ CB250Fの試乗インプレッション

搭載されるエンジンは水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒。ライバルには2気筒モデルもあるなかで、単気筒はパフォーマンス的にどうなのか気になるところだが、スペックを見てみると、CBR1000RRと同等のショートストローク仕様となっている。単気筒と聞くと、ドコドコという鼓動感のあるフィーリングを思い浮かべるが、CB250Fに関しては、コンパクトな車体と相まって、スポーティな乗り味が期待できそう。適度に跳ね上がったエキゾーストマフラーも気分を高めてくれて、乗る前からワクワクさせてくれる。

HONDA CB250Fの試乗インプレッション

足周りに目を移すと、フロントフォークはスタンダードなテレスコピックタイプで、前後とも5本スポークの17インチキャストホイール。スリムな車体に合わせたタイヤが軽快なワインディング性能を期待させる。さらにリアサスペンションは5段階で調節出来るプリロードアジャスターを装備し、走行シーンや好みに合わせて調整が可能となっている。

ブレーキは前後ともにディスクブレーキを採用。ABSがタイプ設定されている。ABS装備があるか無いかの価格差は約5万円。安全性を考えると、この5万円は決して高くはないだろう。

ホンダ CB250F 試乗インプレッション

軽くてピックアップの良いエンジンは
走る場所を選ばない!

HONDA CB250Fの試乗インプレッション

水冷単気筒エンジンを抱えるフレームは、トラス構造のダイヤモンドタイプで非常にスリム。シート高は780mmで、数値だけを見ると特別低いものではない。しかし、絞り込まれたシート形状にスリムな車体が合わさって、足つき性は極めて良好。これならビギナーや女性ライダーでも不安はないだろう。

さらに安心感を高めてくれるのが、車体の軽さ。サイドスタンドを立てた状態でまたがり、車体を起こす……無駄な力を入れずにスッと車体が起きるのは、普段の使用ではもちろんのこと、ツーリングなどで疲れたときにも嬉しいポイント。気軽に、どこまででも走りに行きたくなる。

HONDA CB250Fの試乗インプレッション

走り出すと、トルク感は十分で、クラッチミートに気を遣うこともない。ストップ&ゴーの多い街中では軽い車体が有効で、信号待ちも苦にならない。そして信号が青になった瞬間、交通の流れをしっかりリードできる加速力を見せつけてくれる。決してハイパワーではないが、ショートストロークのエンジンが小気味よく回転数を上げていく。さらにストッピングパワーも必要にして十分。コントロール性も良く、安心感を持って走ることが出来た。

HONDA CB250Fの試乗インプレッション

ワインディングでは、ライトウェイトスポーツの本領を発揮してくれる。ピックアップの良いエンジンと軽い車体は、水を得た魚のように、ワインディングロードを自在に旋回していく。大排気量スーパースポーツと違い、パワーを使い切って走るのは、自分が操っている気分を高めてくれてなんとも心地よい。

無理のないライディングポジションで、タイトコーナーや下りのカーブでも恐怖心を感じることがなかったのも特筆すべきポイント。スポーツツーリングを楽しみたいビギナーや、パワーを持て余すことなく走りたいベテランにはぴったりの1台だと言えるだろう。

HONDA CB250Fの試乗インプレッション

CB250Fは、決してハイパワーなモデルではない。しかし、高速道路でも無理なく交通の流れをリード出来たのは驚きだ。ただ、高速域では横風に対する影響や接地感の薄さが気になった。もちろん、法定速度内で車体にぎこちなさを感じるわけではないのでご安心を。

HONDA CB250Fの試乗インプレッション

軽量かつ足つき性の良さから、毎日の足としては最適。しかし、CB250Fの魅力は決してそれだけではない。スポーツ性の高いエンジンと足周りは、ワインディングや高速道路でもしっかりと存在感を発揮してくれる。つまり、ツーリングも十分に楽しめるモデルだということ。現代のスタンダードモデルとも言うべきストリートファイター・スタイルを持つCB250Fは、オールマイティーに使える1台だ。いつでも、どこにでも気軽に走りに行きたい、そんなふうにバイクと付き合いたいライダーにはうってつけのモデルと言えるだろう。

詳細写真

マルチリフレクターヘッドライトを採用。視認性は高く、ルックスのポイントにもなっている。また、カスタムマシンのようなクリアレンズ式ウインカーやデザイン性に富んだヘッドライトカウルも、チェックすべきポイント。

低めのバーハンドルを採用することで、ライディングポジションは無理のない前傾。街乗りでも楽に、ワインディングでは攻める気分にさせてくれる絶妙なセッティングだ。

大きくて見やすいデジタル表示のスピードメーター。その周りを囲むようにして回転計が配置され、回転数の上昇は視覚的にも楽しめる。ほかに時計や燃料残量計など、必要な情報がひと目で分かるようになっている。

ストリートファイター・スタイルの特徴のひとつが、ラジエター・シュラウドだ。モトクロッサーなどに装備されるディテールをロードモデルに採用することで、ネイキッドやスーパースポーツにはない、カスタム感を演出している。

フューエルタンク容量は13リットル。燃料消費率は定地燃費値(60km/h)で50.1km/L、WMTCモードで32.1km/Lと、クラストップレベル。経済性の高さに加え、航続距離の長さも見逃せない点だ。

シートは前後分割式で、グラブレールと相まってスポーティーな印象を高めている。タンデムシートはキー操作で簡単に取り外すことが出来て、その下には小物などを収納できるユーティリティスペースがある。

ブレーキは前後ともシングルディスクを採用。コントロール性がよく、低速時でも不安なくブレーキ操作をすることが出来た。CB250FにはABSがタイプ設定されている(今回試乗したマシンはABS仕様)。

水冷4ストロークDOHC4バルブエンジンは、ショートストロークでピックアップの良さと軽さが特徴。操る楽しさを強く感じることが出来るエンジンだ。兄弟モデルのCBR250Rのほか、CRF250L/Mも同系エンジンを搭載する。

ステンレス製のマフラーは後方へ高く跳ね上げられ、スポーティーなイメージを与えている。リアディスクブレーキがよく見えてさらにスポーティーさを増している。派手ではないが、パフォーマンスの高さをしっかりアピール。

エッジの効いたテールランプ周り。フロント同様、リアウインカーもクリアレンズを採用している。

5本スポークタイプのキャストホイールが軽快さを演出。タイヤは幅は140mmで、太すぎず細すぎず、しっかりとスポーツ走行を楽しむことが出来る。

試乗者の身長は162cm。地面へ下ろした左足は、かかとが少し浮くが、土踏まずまで接地しているので不安はなし。上半身は軽い前傾で、街乗りからワインディングまで、違和感なく走ることが出来る。

SPECIFICATIONS – HONDA CB250F

ヤマハ FJR1300AS 写真

価格(消費税込み) = 51万5,160円
※表示価格は2016年12月現在

CBR250RやCRF250L/Mなどに採用される水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒エンジンを搭載したライトウェイト・スポーツモデル。軽量な車体と低燃費エンジン、そしてストリートファイター・スタイルが特徴。

■エンジン型式 = 水冷単気筒 DOHC 4バルブ

■総排気量 = 249cc

■ボア×ストローク = 76.0×55.0mm

■最高出力 = 21kW(29PS)/9,000rpm

■最大トルク = 23N・m(2.3kgf・m)/7,500rpm

■トランスミッション = 6速リターン

■サイズ = 全長2,035mm×全幅760mm×全高1,045mm

■車両重量 = 161kg

■シート高 = 780mm

■ホイールベース = 1,380mm

■タンク容量 = 13リットル

■Fタイヤサイズ = 110/70-17M/C 54S

■Rタイヤサイズ = 140/70-17M/C 66S

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