究極の草レースここにあり!2018Glemseck101(グレムセック・ワンオーワン)レポート

掲載日:2018年11月05日 トピックス    

取材協力/.Glemseck101  取材・写真・文/河野 正士

究極の草レース、ここにあり!2018Glemseck101(グレムセック・ワンオーワン)レポートの画像

タイム計測もスタートツリーもなし。藁ブロックで分けられたスタートエリアでは、スタートの合図をするフラッグガールと対戦相手に集中するだけだ。

個性豊かなカスタムマシンが速さを競う
欧州最大級のカスタムイベント

9月、今年も「Glemseck101/グレムセック・ワンオーワン」が開催された。今年で開催13回目。そもそもカフェレーサーたちの小さなミーティングからスタートしたこのイベントは、回を重ねるたびに大きくなり、ここ数年は天候に恵まれないながら4万人近い観客を集める欧州最大級のイベントへと成長を遂げている。

そのメインコンテンツは、1/8マイル・スプリントレース。日本で言うところの0-200mドラッグレースだ。しかしここで行われるスプリントレースは、アメリカや日本で人気のドラッグレースの雰囲気と違っている。排気量や年代、チューニング度合いによって複数のクラスが用意され、その車両たちはレギュレーションによって“カスタムバイク”感をしっかりと残している。またレースの運営方法も異なる。ドラッグレースでは一般的なスタートツリーもタイム測定もないのだ。

レースは1対1のガチンコで、タイムではなく先にゴールラインを通過した者が勝者。その勝ち上がりでチャンピオンが決まる。その両者を分けるのはクラシカルな藁ブロックで、スタートはその上でジャンプしながらフラッグを振る、フラッグガールのアクションだ。フライングはもちろん勝負の判断が難しい接戦だった場合は再スタートによって勝敗が決まる。じつに曖昧な判断だが、それに対して誰も文句は言わない。

そのスプリントレースが行われるレーストラックをはじめとするイベント会場は、コンサートステージやキャンプサイトを除き、一般道を封鎖して行われる。しかもその一般道とは、1960年代までWGP(現MotoGP)やフォーミューラー1の西ドイツグランプリが開催されていた公道サーキット/ソリチュードの一部なのだ。

そしてここには日本車メーカーが大きなブースを出展し、ニューモデルとともに最新ラインナップをベースにしたカスタムマシンを多数展示。欧州のカスタムシーンをリードしていることがよく分かる。またスプリントレーサーはもちろん、多くの来場者たちが乗り付けた新旧の国産バイクも多数見ることができる。

ここでその車両を中心に、イベントの様子を紹介しよう。

昨年からホンダがオフィシャルブースを出展。CB1000Rや新型モンキーのカスタムマシンを展示した。

またホンダは、WGP(現MotoGP)のレジェンド/マイケル・ドゥーハンを招聘。この日のために製作した、スタンダードのスイングアームを約6cm延長しスペシャルペイントを施したCB1000Rを持ち込み、レースに参戦した。

新型モンキーは、ドイツのカスタムビルダー/キングストン・カスタムによってカスタムされた。ホンダ・トリコロールを纏った小型タンクとともに、それに合わせてシート&リアフレームをデザインした。

カワサキもGlemseck101に積極的に参加するメーカーのひとつ。今年はベルリンをベースに活動する女性バイカーグループ/The Curves(カーブス)が自らの手でカスタムしたW800とZ650を展示&レース参戦。また女性MXライダー/カロ・フィッツがZ900RSを駆りレースに参戦した。

カワサキ・ブースに展示されていたZ650ベースのカスタムマシン。モダンカフェレーサー的なディテールは非常に好感が持てた。

スズキも大きなブースを展開。多くのニューモデルとともに、数多くのカスタムバイクを展示。注目を集めていた。

ヤマハはカスタムプロジェクト/Yard Built(ヤード・ビルド)で製作したマシンを数多く展示。このXJR1300は、ボアアップなどのメカニカルチューンに加え、フレーム補強などが施されている。ライダーは2018年の鈴鹿8耐にも参戦したマーヴィン・フリッツ。

XSR700をベースに80年代の耐久レーサーをイメージした前後カウルをデザイン。

フランスのカスタムファクトリー/WORKHORSEが製作したスプリントレーサー。エンジンはクランクやカム、ピストンなど可能な限りのチューニングを施し、さらにニトロシステムをプラス。スタンダードフレームをベースにスプリントレースに必要な補強を加え、スイングアームも延長されている。外装類は80年代のFZR750耐久レーサーがモチーフになっている。

ブリヂストンとしては初めて欧州のカスタムイベントにオフィシャルブースを出展。タイヤをシートに使用したオリジナルのカスタムバイクも展示した。

ドイツではモンキーやゴリラなど、ホンダのスモールバイクの人気が高い。

ドイツのカスタムファクトリー/シュラクトウェルクが製作した2台のマシンは、つねに注目を集める。ヤマハTR-1ベースのイエローのマシンは、シュラクトウェルクの名前を広めた代表的なマシン。軽量化やパワーアップなど徹底的に手が加えられている。 “わさび”と名付けられたグリーンのマシンは、ボアアップや独自のインジェクションシステム、ニトロシステムなどで武装したカワサキW800のバーチカルツインエンジンを、EGLIタイプのオリジナルレームに搭載する。

空冷Vツインエンジンであること、適度な車体価格でチューニングパーツが豊富なことなど、欧州でヤマハTR-1はカスタム・ベースとして人気だ。このマシンはリア周りのハードテイル化に加えドラッグスリックを装着。フロント周りもストレッチされている。

ホンダCBX750は次なる人気カスタム・ベースになるかもしれない。そのトレンドを先取りしたのがこのマシン。リア周りは大幅にモディファイされている。

ヤマハRD250。2ストロークエンジン、とくに空冷2ストローク2気筒エンジンを抱くスポーツモデルは、欧州でも人気だ。

Kliwietz graphic motorcyclesが持ち込んだホンダCX500ベースのカスタムマシン。独創的なディテールで大いに注目を集めていた。

スイスのカスタムビルダー/Rocket Sprocket Customが製作したマシン。ホンダCBR900用エンジンはロータックス製スーパーチャージャーでパワーアップ。それをオリジナルで製作したフレームに搭載した。

女性スタントライダーのメイリンがライディングするのはKTM1290スーパーデュークRをベースにしたスペシャルマシン。

Yard Builtで発表されたヤマハMT-10ベースのマシン。マシン製作とライディングは、ロンドン在住のスペイン人ビルダー/アンソニー・パートリッジ。ターボチャージャーやオートシフターなど最新パーツを多数投入する。

1958年モデルのノートン製フェザーベットフレームに、スーパーチャージャー付きスズキGSX-R1100用エンジンを搭載している。

会場に乗り付けられていたヤマハXZ550ベースのカスタムマシン。オーナー曰く、まだ誰もカスタムしていない個性的なベース車でカスタムしたかったという。しかしカスタムは難航。ここまで仕上げるのに沢山の手間と時間を要してしまったという。

こちらも会場に停まっていたホンダGL500ベースのマシン。細部まで手が入った、非常に美しいマシンであった。

夜が更けても会場の雰囲気はその勢いを沈めることなく、逆にアルコールの消費量が増えるにつれボイルテージが上がっていく。これもGlemseck101の楽しいところなのだ。

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