掲載日:2010年03月12日 特集記事 › KAWASAKI Z1/Z2 延命治療
記事提供/2008年12月1日発行 モトメンテナンス No.80
Text/K.TAGUCHI田口勝己 Photo/A.KURITA 栗田 晃 取材協力/グリーンワールド Phone 0249-41-1601
マッハ系ばかりいじっていたので、空冷Zが大きく重く感じてしまう。1975年式Z2-Bは、初代Z2の流れを汲む最終モデル的存在。高校生の頃に乗っていたZ2/A4での思い出が蘇る。Z2はやっぱり遅い!!
過去にはCB750やGSX-R750/1100の連載を展開したモトメンテ本誌だが、実は、単発企画&連載企画を通じて、空冷Zシリーズに注目したことはなかった。そんな折り、ひょんなことから編集部として購入することになったカワサキZ2。当初はタマ数が多いZ1を探していたのだが、偶然にもZ2にめぐり逢ってしまった。さあ始めましょう。
長年に渡って「モト・メンテナンス」本誌をご愛読、ご購読して下さっている読者のみなさん、いつも本当にありがとうございます。そんな読者諸氏にはバレバレというか、気づいている方が大半かと思いますが、本誌の様々な企画の中に登場する連載車両やドナー車両は、そのほとんどが編集スタッフの個人所有車、もしくは関係スタッフの所有車を借用しながら企画展開しております。
したがって、登場車両には大きな偏りがあります。それとて本誌の特徴かも知れませんが、間違い無い事実として言えるのは、ここ数年は、圧倒的に絶版車系や4ストミニ系を愛する読者さんが増えています。ニューモデルの現状を見れば、そんな動向を理解できますよね。
さてさて、本誌の近況になりますが、今後どんなベースモデルにスポットを当て「新企画を展開していこう?」といった編集会議の中で、数年前から注目していたのがホンダのモンキー。外車勢ではハーレーのスポーツスター。さらに絶版車カテゴリーではカワサキZ1/Z2だった。モンキーは一昨年から連載スタート。スポーツスターは今春からスタートすることができた。「残すはカワサキZなんですよ・・・・」といったお話を弊社代表にしたところ、あっさり返事で「買ったらいいんじゃない!?」と・・・・。そんな返事を聞き「だったら気が変わらないうちに!!」と思ったのは言うまでもない。そして、候補はタマ数が多いZ1に絞って捜索を開始した。
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①細かな部分を見ると、修復したり部品交換しておきたいところが目立つ。Z1/Z2の弱点と言われる部分を総点検し、今後、コンディションアップを図っていきたい。それでも程度上々にはかわりない。
②③はっきり言っておっかなびっくりの状況でテストランを開始。何しろタイヤの劣化は間違い無く進んでいる。フロントタイヤに関しては80年代中頃に交換されたダンロップのF6。F6が生産されていた最後のロットではないかと思われる。走行チェックで特に不具合は無かったので、各部を点検しつつタイヤ交換を急ごうと思っている。
ところが・・・・。本誌が考える企画展開に見合ったベース車が見つからないのだ。すでに仕上げられているような車両ではつまらないし、かと言って、僕のマッハのように書付フレームに部品がちょっとだけ付いているようなボロ車両では疲れてしまう・・・・。理想的には、ほぼノンレストアで、取り敢えず走ることができるような車両。もちろん欠品が無い完成車である。
そんなこんなで、本気で探すこと4ヶ月。その捜索中に立ち寄ったショップは4軒。個人車両も含めて相当数の候補車両を見てきた。しかし「これは!!」と思える車両に出違うことができなかった。販売価格も決して安くは無い。Zマーケットは、まさに不況知らずだ。
そんな折り、捜索をお願いしていたショップさんから連絡が入った。「Z2-Bなら見つかりましたけど・・・・」とのお話だ。高校生の頃にZ2/A4が愛車だった僕が担当になるのだから、僕個人としてはあくまで「Z1」が有力候補。
しかし、考えようによっては、将来的にエンジンのオーバーホールは必須だろうし、だったらその際にZ1やKZ1000系パーツを流用して・・・・ と考えたのでした。ムフフ。
Z2-Bとのご対面は連絡翌日。「善は急げ!!」と言いますよね。でも、すでに「急がば回れ!?」でもあります。そしてご対面。ひと目で今後の企画にドンピシャだと判断できました。ということで、今後しばらく「“Z”延命治療」と題し、Z1/Z2オーナーにとって参考にしてほしいメンテナンス&カスタム企画を展開しますよ~。
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