カブ生活

第二十九回「ランタン夕涼み」

掲載日:2014年08月21日 原付漫遊記松本よしえのゆるカブdays    

え・文・写真/松本よしえ

とっくに立秋を迎えているのに厳しい暑さが続きますねぇ。こんなときは日暮れからカブでお出かけはいかがでしょう。

今年は冷夏だって聞いたのはいつだったか。ふたを開けてみれば猛烈な暑さで、都内でも気温35度を超える日がありました。そんな猛暑の日中、ひとたびカブに乗って出かけたら、あまりの暑さで脳が溶けそう! とくに都内で渋滞にハマったときは熱波の陽炎の中で意識が朦朧となり、命の危機さえ感じました。いっそ一日中エアコンの効いた室内にいれば安全なのでしょうが、やっぱりカブには乗りたいです。ちょうど仕事が一区切りついた夕暮れどき、窓からガレージでじっとしているカブを見ているうちに、思い切って涼みに出かけることにしました。都内でもほんの少し走って緑の多い公園や川辺へ行けば、心地よい涼風がそよそよと吹いているはず。せっかくならば楽しもうとレジャーシートや軽食、オヤツ、それにキンキンに冷やしたアイスコーヒーを携帯マグに詰めて…などと、いそいそ用意しているうちに気づきました。これってプチピクニックだわ! テントこそ張らないものの、気分はキャンプ!? ひとたびそう思い始めたら、にわかにやる気が出てきました。

ここで肝心なのが、やり過ぎずに気分を盛り上げること。準備に気合を入れて疲れてしまったら本末転倒。リフレッシュになりません。一日の仕事を終え、それから出かけるのだから、あくまでも散歩気分の延長線上で楽しむくらいがちょうどいい。だから面倒に感じることはバッサリと切り捨てます。食べ物や飲み物は冷蔵庫にあるもの以外はコンビニで調達し、ライトはバッテリーランタンを持っていくことにしました。ほんとうはガスやロウソクのランタンのほうが灯りに温もりを感じて素敵なのですが、残念ながら都市部の公園などは火気厳禁が大半。いっそ街灯を頼りにしてもいいけど、自前の灯りがあれば場所の選択肢も増えます。

さて、実際に出かけてみると、やはりキャンプ好きの自分には最高の気分転換になりました。ランタンの灯りに浮かび上がる公園や川辺は、日常で犬と散歩するときに眺める景色ともちがってプチキャンプ気分。お月様を見上げ、夜風にそよそよと吹かれていると、虫の声に一足早い秋の気配さえ感じます。撤収して帰るのが残念なくらい楽しめました。家の電気代の節約にもなるだろうしお薦めしますよ。ただし虫除け対策はお忘れなく。うっかりと足をさらしたわたしは膝下を蚊に刺されてボコボコです。

カブのフロントキャリアにミニランタンがよく似合う。今春開催されたHUB倶楽部の奈良キャンプにて。参加者のお一人がこんな使い方を。さっそく真似しました。

いずれもバッテリーランタンです。左から二番目はツーリングキャンプでメインランタンとして使用しています(GENTOS EX-757MS 置いて150ルーメン、スポットで160ルーメンの切り替え式。実価2,800円ほど これ、明るいです)。一番右のは100均ショップ製。カブに吊り下げるときはS字フックやカラピナ、細ロープなどを使います。

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