【スズキ アドレスV50試乗記事】青春期に知った「翼を備えたかのような」あの感覚をふたたび

掲載日:2019年04月25日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文・写真/小松 男

スズキ アドレス V50 試乗インプレッション

超コンパクトなパッケージングと
人力では味わえない世界に惹かれる

初代アドレスが登場したのは1987年で、クラストップレベルの6.5馬力を誇った。1990年にはV50モデルが誕生し、その後現在までその名が続いている。その後登場した原付二種クラスのV100が爆発的なヒットを飛ばしロングセラーとなったため、アドレスと聞くと真っ先にV100や、4ストに換装された後継モデルであるV125をイメージする人も多いと思うが、そもそもアドレスが誕生した発端となったのはアドレス50だった。

スズキ アドレス V50

アドレスV50は原付ならではのコンパクトな車体で、狭い場所でも躊躇なく入っていける取り回しの良さを持ちながら、前方まで延長されたステップボードやクッション性の高い厚手のシートなどにより、体格の良い男性が乗っても窮屈さは感じられない。

2スト時代の原付を知る者の多くは4スト原付は遅いイメージがあるが、アドレスV50は駆動系のセッティングなどが上手い具合に出来ており、一般的な使い方であれば十分な速度で走ることができる。普段大型バイクに乗る私はむしろ、アドレスV50の機動性の高さに魅力を感じずにはいられなかった。

実を言うとテスト前、4スト原付のことを見くびっていたところがある。しかし乗ってみるとこの上なく便利な乗り物で、ランニングコストも安い。カスタムだって楽しめるし、その気になれば日本一周くらいはできてしまいそうだ。

スズキ アドレス V50

外見こそカラーリング程度しか変更されないままだが、レッツ4系のエンジンからレッツ系のエンジンに変更されたりキャニスターが追加されたりと見えない部分で進化が続けられている。

アドレスV50とレッツ4は中身的にはほぼ同じであるものの、外装面においてアドレスV50の方がパーツ点数が多いうえ、凝った造り込みがなされており、よりグレードの高い仕様とされている。両車の価格差はこういったところだろう。

スズキ アドレス V50

中古車という選択を考えている方もいるかもしれないが、超小排気量エンジンが故に使用状況によって耐久性が大きく変わってくるため、出来ることならば新車をお勧めしたい。

原付は電動アシスト自転車では得ることができない翼を得たような特別な世界を持っている。これから原付免許を取得しようとしている人、普通自動車免許を持っており原付の購入を考えている人は、ぜひアドレスV50で原付のある生活をエンジョイして欲しい。

スズキ アドレスV50の詳細写真は次のページにて

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