鍛造ホイールEXACTの勧め #02 コラム『カスタムの真面目な話』

『カスタムの真面目な話』

鍛造ホイールEXACTの勧め #02

Column #343  掲載日:2013年12月25日

Text/Noboru NAKANISHI ( ADVANTAGE )

コラム『カスタムの真面目な話』 

今回も前回に引き続き、鍛造ホイールについてお話ししましょう。前回、「ホイールを重量で語る時代は終わりました」(今でも“軽量神話”は根強い)というお話をさせて頂きましたが、今回は根本的なところを考えてみましょう。

 

近年の鋳造ホイールの進歩も目を見張るべきものがあります。しかし従来の純正部品の鋳造アルミホイールの場合、強度に相当な余裕をもって設計しなければならないため、重量による利点は思っているより小さく、あまり軽量化とは言い難い物です。

 

鋳造ホイールは溶解したアルミニウム合金を型に入れて冷やし、成型する事で製品化されます。結果、鍛造ホイールよりデザインの制約が少なく、形状や設計時の自由度が高いことから、鋳造アルミホイールにはデザイン性の高いものが多くなっています。

 

その反面、十分な強度を保つため肉厚にする必要があり、期待したほどの軽量化は達成されてはおりません。しかし単純にホイールの重量で言うと、鍛造ホイールもそう大きな差は無いと思われます。問題は、鍛造ホイールは外周部分(リム)等は薄肉でも強度があるため、ジャイロを軽減できます。しかし鋳造ホイールは外周にも厚さを持たせており、回転運動に対しては不利に働きます。

 

リムの厚さは製品により差がありますが、ADVANTAGE EXACT鍛造のリムは、厚さ約3.0~3.5mmほどです。過去に制作したレーサーでは2.5mmというものも存在しました。鋳造ホイールは8~10mm以上と肉厚で、鍛造ホイールとでは大きな差があります。これはパフォーマンスにとても大きく影響する部分です。鋳造ホイールのメリットは、ハブ部分の肉をごっそり取ることができるところです。しかし中心部分が少々軽くできたとしても、外周周辺の肉を取る効果に比べれば、その差は比較にならないのが現状です。

 

最近販売を伸ばしているのは、アルミ鍛造ホイールが多いように思われます。これは過去のマグネシウムのイメージが悪かったからでしょうか? 当時は鋳造製品でしたから、耐久性は本当に悪かった。現在は鍛造が主流となり、鍛造ホイールが台頭してきましたが、素材に関してはどうでしょうか? マグネシウムの場合、比重は鉄の4分の1、アルミニウムの3分の2です。実用金属中もっとも小さく、近年では環境問題およびエネルギー資源問題からくる軽量化に対して、その要求に応えられる材料としてますます注目されています。最も期待されている素材なんです。

 

日進月歩でマグネシウムでも色んな特徴を持った素材がどんどん現れてきています。我々の求める素材も、きっと近い将来出てくると思います。実際に発表された製品もありますが、まだまだ一般的ではないですね。

 

鍛造ホイールと鋳造ホイールとの比較も、変わった見方をするとこうなりますね。次回は製造方法などの部分をお話しましょう。

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