スズキ HAYABUSA1300 GSX1300R 試乗インプレ・レビュー

スズキ HAYABUSA1300 GSX1300R
スズキ HAYABUSA1300 GSX1300R

スズキ HAYABUSA1300 GSX1300R

掲載日:2008年01月30日 記事カテゴリ 試乗インプレ・レビュー

フルモデルチェンジしたハヤブサ
比類ない個性を持つ人気モデル

初代「GSX1300R Hayabusa(以下、ハヤブサ)」がお披露目されたのは、1998年にドイツで開催されたインターモトでのこと。“世界最高性能”を謳うため、しのぎを削っていた国内メーカーだったが、当時その地位についていたのはHONDA「CBR1100XX スーパーブラックバード」。SUZUKIがスーパーブラックバードを超えるため、万を持して発表したのがハヤブサだったのだ。それまでフラッグシップであったGSX1100Rからバトンタッチする形で、そのハヤブサの発売が開始されたのは1999年。

 

発売開始とともに日本だけでなく、世界中のユーザーから喝采を持って迎えられ、瞬く間に確固たる地位を築いた。ハヤブサが熱狂的に迎えられたのにはいくつかの理由がある。第一にノーマル状態で300/kmを超える性能を持っていたこと。350kmまで刻まれたメーターが採用されたほど、スピードにこだわられている。しかし、ただ速いだけではライダーは納得しなかったはず。空力特性を追求し、デザインされた非常に個性的なカウリング形状もファンの心を鷲づかみにした理由だった。一見して“何かが違う”とわかるオーラを纏っていたモデルだったのだ。ハヤブサは発売後大規模なモデルチェンジを行うことなく2007年まで迎えていたが、その間ライバルメーカーは性能だけで見るとハヤブサを超えるモデルを投入している。それでもハヤブサの人気は衰えることはなかった。ハヤブサは登場から年月を経て。単純な性能だけではないところに価値を見出せるモデルへと昇華されたモデルだったのだろう。そして2007年7月、ハヤブサはフルモデルチェンジを遂げた。新しく生まれ変わった「Hayabusa1300」、このアルティメットスポーツモデルはまた新たな伝説を切り拓いていくのだろうか。そんなことを考えながら試乗を行ってきた。

スズキ HAYABUSA1300 GSX1300R 特徴

さらなるパワーとテクノロジーを
備えたハイスピードツアラー

スズキ HAYABUSA1300 GSX1300R 写真1999年の登場以来、排ガス規制に対応したマフラー変更やカラー変更といったマイナーチェンジを続けてきたハヤブサだが、2008年モデルから大幅な変更が加えられることとなった。一番大きな変更点が、右ハンドルのスイッチで操作できる、S-DMS(スズキ・ドライブモード・セレクター)が装備されたこと。これはエンジン制御マップ(フューエルインジェクションと点火システムを制御)をA・B・Cの3つのモードから選ぶことができるシステムで、好みに応じたエンジン特性に変化させられるというもの。Aモードは全てのスロットル開度域で最大の出力が得られ、Bモードはスロットルの開度に対してリニアかつフラットなトルクが、Cモードは出力を下げる代わりにソフトなスロットルレスポンスが得られるというものだ。これによって、高速走行から一般道、渋滞路など、状況に応じて最適のエンジン特性に変えての走行が可能となった。

 

エンジンについては従来のモノをベースに改良を加え進化させる手法を取ったが、これまでにはない新しい技術が盛り込まれている。シリンダーにはスズキ独自のメッキ技術“SCEN”を施し、放熱性と耐久性を向上、ピストン、コンロッド、クランクシャフトも変更され、バルブにはチタン製のモノが採用された。じっくりの煮詰められてきた完成度の高いハヤブサのエンジンはフルモデルチェンジでさらに熟成されたと思っていい。なお、排気量はストロークを2mm拡大し65mmにしたことで1,340ccになった。これらの改良の結果、最高出力は大幅に向上、2007モデルの128.7kwから145.0kwにまでアップしている。馬力換算では175ps/rpmから197ps/rpmにアップされたということだ。日本国内の公道でこのパワーを使い切ることはまず不可能。しかし、あまる出力・トルクは、走りに大きな余裕を与えてくれるだろう。

S-DMSのモード切り替えスイッチはハンドル右側にあり、任意でモードの選択を行う。モードの表示はメーター中央部分で確認する。ちなみにエンジン始動時にはS-DMSが働いていない状態になっている。

S-DMS切り替えスイッチ

S-DMSのモード切り替えスイッチはハンドル右側にあり、任意でモードの選択を行う。モードの表示はメーター中央部分で確認する。ちなみにエンジン始動時にはS-DMSが働いていない状態になっている。

ハヤブサの個性的なフォルムを決定付けているフロントマスク。この個性的なマスクに惚れるオーナーは多い。ヘッドライトは上下に、ウインカーはラムエアインテークに並んで配置されている。

上下配置式ヘッドライト

ハヤブサの個性的なフォルムを決定付けているフロントマスク。この個性的なマスクに惚れるオーナーは多い。ヘッドライトは上下に、ウインカーはラムエアインテークに並んで配置されている。

テールカウルは日本の鎧兜をモチーフにデザインされた。ウインカー、テールランプはカウル一体型で、テールランプには多数のLEDを使用、後方の車両からの視認性が非常にいい。

視認性のいいLEDテールライト

テールカウルは日本の鎧兜をモチーフにデザインされた。ウインカー、テールランプはカウル一体型で、テールランプには多数のLEDを使用、後方の車両からの視認性が非常にいい。

シングルシートカバーを外せばタンデムシートが現れる。タンデムシートと荷かけフックのバランスが良いため、たくさんの荷物を積んだ際にでも驚く程安定し、実用性は高い。

積載性のいいタンデムシート

シングルシートカバーを外せばタンデムシートが現れる。タンデムシートと荷かけフックのバランスが良いため、たくさんの荷物を積んだ際にでも驚く程安定し、実用性は高い。

スズキ HAYABUSA1300 GSX1300R 試乗インプレッション

背筋に感じる圧倒的なパワー
快適さと獰猛さをもつ猛禽類

スズキ HAYABUSA1300 GSX1300R 写真さて、早速迫力ある車体にまたがりエンジンに火を入れると、大排気量マシンにふさわしい低音でアイドリングを始める。昨今の規制にあわせた大型のサイレンサーによって音量こそ抑えられているものの、両足からは獰猛な猛禽類のようなエンジンの存在を確かに感じた。一般市販モデルの中でもずば抜けたパワーを持つだけに、ゆっくりとスロットルを開けてみると…これが驚くほどジェントル。低回転からの太いトルクのため、わずかなアクセル開度で交通の流れに乗ることは可能だ。ただし使用できる回転域は1/3以下、ギアも3速までで十分。アルティメットスポーツの真の実力は発揮できないものの、この日常域での使いやすさと余裕は特筆すべきもので、世界最速クラスのモンスターという気負い無しにストリートを楽しむことが出来る。むしろ余裕ある走りが、他の車両に追い抜かれてもいらだたない「心の余裕」まで与えてくれる。S-DMSのモードも無理にマイルドにすることなく、そのままでも十分な快適さだ。

 

スズキ HAYABUSA1300 GSX1300R 写真そして、高速道路などのハイスピードエリアに入れば隼の持つ本当の顔を見せ始める。スロットルを大きく開けていくと、街中のジェントルな印象とは打って変わって獰猛なパワーを吐き出し始め、スピードメーターもタコメーターも滑らかに駆け上がっていく。そのパワーフィーリングは背筋にゾクリとくる危険な魅力で、ライダーを虜にしてやまない。サスペンション、ブレーキともにパワーを受け止めるに十分なポテンシャルを持っているため、ついつい目の前がクリーンになると開けたくなってしまう。もちろん、究極的な側面だけでなく、ハイスピードツアラーとしての実力も格別。防風効果の高いカウルと意のままに加速できる力、安定性の良いサスペンションは快適なクルージングを約束してくれる。速さやパワーだけで無く、ツーリングマシンとしての側面を持つ隼は、大排気量のスポーツモデルという先入観に収まらない魅力を持っている一台と言えるだろう。

スズキ HAYABUSA1300 GSX1300R  こんな方にオススメ

最速の言葉に震えるなら最高の一台
ハイスピードツアラーとしても魅力大

世界トップクラスの性能の市販車、という言葉に惹かれてしまったら、隼を選ばざるを得ない。ここまでのスペックを叩き出すマシンは他に少なく、ライバルと比較しても十分に魅力あるマシンだ。カタログスペックで190馬力以上を出すエンジンは数も限られており、このパワーを手にする悦びは格別。また、デザインや細部の作りこみもレベルが高く、究極のスポーツモデルを持つという所有欲も十分に満たせるだろう。また、長距離をハイスピードで移動するツアラー志向の方にもぜひオススメしたい。余裕あるパワーと高い空力はそれだけ旅の疲れを減らし、快適なライディングを楽しませてくれる。シングルシートカバーを取った状態だと、荷掛けフックの位置や座面の安定性も高いため、見た目よりずっと荷物の積載性も良好。ツアラーとして長い旅路を共にするのも面白そうだ。

スズキ HAYABUSA1300 GSX1300R  総合評価

自分自身が試される
最高のモーターサイクル

ライダーなら誰もが一度は心に思い描く「最速」の二文字。これを現実とするだけの実力を隼は持っている。ただし、それを味わうには闇雲にアクセルを開けるのではなく、自分自身をコントロールする冷静さも必要だ。それは裏を返せば、それほどまでに乗り手を高ぶらせるマシンとも言える。これまでにも色々なバイクに乗ってきたが、隼の印象の強烈はまさに唯一無二とも言えるレベルだ。速さだけでなく、ルックスも細部のデザインもまさにこのバイクだけのもの。世間では色々なカテゴリーが存在しているが、隼はそれ自体がカテゴリーではないかと思わせるほどの個性を持っている。そして何より、強力な個性と存在感、ポテンシャルにまたがるために、自分の背中に何か熱いものを通してくれるだけの力を感じさせてくれるモーターサイクルだ。隼が世界最速を合言葉に世に出てから10年。魅力は色褪せるどころかより鮮やかな色合いを見せつけながら、今日も頂にて新しいライダーを待っている。

SPECIFICATIONS – SUZUKI HAYABUSA 1,300

スズキ HAYABUSA1,300 GSX1,300R 写真

価格(消費税込み) = 156万4,500円

10年前に強烈な個性をまといデビューを飾ったハヤブサは、「アルティメットスポーツ」という新たなカテゴリーを生みだした。現在もなお進化を続けるHAYABUSAは、スズキのフラッグシップモデルとして君臨し続けている。

■エンジン = 水冷4ストロークDOHC4バルブ4気筒 1,340cc

■最高出力 = 145.0kw

■最大トルク = NA


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