新設計の水冷エンジン「i-get」を搭載したベスパ GTS スーパー 150をインプレッション 試乗インプレ・レビュー

新設計の水冷エンジン「i-get」を搭載したベスパ GTS スーパー 150をインプレッション

掲載日:2018年02月15日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文/佐川 健太郎  撮影/山家 健一

新設計の水冷エンジン「i-get」を搭載したベスパ GTS スーパー 150をインプレッション

VESPA GTS SUPER 150

現代のスクーターの礎を築いた
ベスパの最新モデルが登場

第二次世界大戦後間もない1946年に、当時航空機メーカーだったピアッジオが初めて手掛けたスクーターとして誕生したのがベスパである。航空機製造技術を応用したスチールモノコックボディや片持ち式のフロントサスペンション、エンジンと駆動部が一体となったユニットスイング方式など、その車体構成はブランド立ち上げ当初から一貫して受け継がれてきた。ベスパは現在のフルカバードタイプのスクーターの始祖的な存在であり、その後作られた数多くのスクーターに影響を与えた。そのベスパから、2018年モデルとして登場したクリーンでパワフルな新型エンジンの採用によって、さらなる利便性と快適なツーリング性能を兼ね備えた『GTSスーパー150』を紹介したい。

動画『やさしいバイク解説:ベスパ GTS スーパー 150』はコチラ

ベスパ GTS スーパー 150 特徴

新設計水冷エンジンを搭載し
アイドルストップなど環境性能もアップ

ベスパ GTS スーパー 150の試乗インプレッション

GTSスーパー150は、ベスパの最上級クラスであるGTSファミリーの一員だ。2003年に登場したGT125/200からはじまる通称「ラージボディ」シリーズは、従来のモデルに比べひと回り大きなボディサイズが特徴。街乗りでの利便性と快適なツーリング特性を兼ね備えている。なお、ベスパで最大排気量を誇る『GTSスーパー300』とは、車体などのプラットフォームを共有した兄弟車の位置付けとなっている。

ベスパ GTS スーパー 150の試乗インプレッション

心臓部は新設計の水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ、排気量155ccと電子制御F.I.を組み合わせた「i-get」エンジンを搭載。最高出力14.4HP(10.8kW)/8,250rpmと、従来型の空冷3バルブエンジンの11.6HP(8.7kW)/7,500rpmと比べても格段にパワフルになってる。また、新採用のRISS(レギュレーター・インバーター・スタート&ストップ・システム)により、スターターモーター音がしない静かな始動システムや、ベスパ初となるアイドリングストップ機能も備わった。加えて各コンポーネントの最適化により燃費も向上するなど、環境性能も一層高められている。

ベスパ GTS スーパー 150の試乗インプレッション

足まわりはベスパ独自の片持ちリンクアーム式フロントサスペンションおよびプリロード調整式ツインショックを採用した前後12インチホイールに、前後ABS標準装備のディスクブレーキを採用。スポーティかつ安全性も高められた。

広くなったシート下スペースの他にも、レッグシールド内のコンパートメントにUSB給電ポートを装備した収納スペースを確保。メーターパネルも往年の扇型デザインを踏襲するデジタルメーターとし、アナログ速度計と多機能デジタル表示で構成するなど、ベスパらしい個性が光る。ウインカー一体型ポジションランプはLED式を採用するなど、高級感あふれるエクステリアと洗練された都会的なデザインも大きな魅力だ。

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ベスパ GTS スーパー 150 試乗インプレッション

新型エンジンとラージボディによる
パワフルで余裕のある走りが魅力

ベスパ GTS スーパー 150の試乗インプレッション

GTSスーパー150は、2003年に登場した「ラージボディ」シリーズの最新版。STDモデルのいわゆる「スモールボディ」と比べてひと回り大きいサイズ感が特徴。その分ゆったりとした走りで、ライディングポジションにも余裕がある。

エンジンは新設計の水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ、排気量155ccで電子制御F.I.を組み合わせた最新の「i-get」を採用している。従来モデルに比べると明らかにレスポンスもリニアで、吹け上がりも非常にスムーズ、メカノイズも減って静かになっている。

ベスパ GTS スーパー 150の試乗インプレッション

実際に信号のスタートダッシュでも、普通にクルマの流れをリードできるし、高速クルーズも楽々こなせる余裕がある。さらに、そこから追い越しをかけるパワーもある。155ccの排気量からイメージする以上に俊足だ。

また、ベスパ初となるアイドリングストップ機能や転倒センサー、2チャンネルABSを備えるなど電子制御面での充実も見逃せないポイントだ。加えて燃費性能と各部の耐久性も向上しており、見た目は従来と大差なくても内容的には大きく進化した。

ベスパ GTS スーパー 150の試乗インプレッション

ラージボディということで車格が大きい分、安定感がある。高速クルーズでも安心感があり、スチールモノコックボディの車体構造による恩恵もあると思うが、車体まわりがとてもカチッとしていて、路面のギャップやうねりを通過したときに一般的なスクーターにありがちなヨレ感がほとんどない。

ホイールサイズは前後12インチということで、最近のスクーターとしてはやや小径ではあるが、しっかりした車体剛性と足まわりで安定性はカバーしていると思う。大柄な割にUターンなどの小回りも得意で、扱いやすさと機動力を活かして混雑した街中でもスイスイと走ることができる。

ベスパ GTS スーパー 150の試乗インプレッション

足まわりは、フロントにベスパ独特のエアロプレーンタイプの片持ちリンクアーム式サスペンション、リアサスペンションには4段階プリロード調整付きツインショックを装備しているが、それぞれしっかりとコシがあるスポーティな設定。そして前後ブレーキともディスクタイプでABS標準装備。制動力は申し分なく、安全性も確保されている点も好感が持てる。そしてユーティリティの面でも、シート下スペースやグローブボックス内にUSB電源ポートを備えるなど、コミューターとしての使い勝手の良さも考えられている。

ベスパ GTS スーパー 150の試乗インプレッション

そしてベスパと言えばこのハイセンスなデザイン。伝統的なスチールボディならではの質感と曲線美はそのままに、現代的なエッセンスでまとめられたスタイリングの美しさはピカイチだ。都会を優雅に流すだけでもリッチな気分になれるし、機動力を活かしてたまには郊外まで足を伸ばしてみてもいい。眺めているだけでも気持ちよくなる、お洒落感溢れるスクーターである。

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詳細写真

F.I.式の水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ、排気量155ccエンジンと、CVT(自動無段階変速機構)や自動遠心クラッチなどの駆動系が一体となったスイングユニット方式を採用。「i-get」のロゴが誇らしげだ。

ベスパ独特の片持ちリンクアーム式フロントフォークは創業以来の航空機製造技術を応用したもので、素早いタイヤ交換が可能。前後12インチホイールには共にφ220mmディスクブレーキとABSを採用するなど、制動力も万全。

フロントカウル左右のウインカーを兼ねたポジションランプにはLEDを採用。さり気ないデザインの中にも美しさへのこだわりが見える。

大きな角形テールランプが印象的なリアビュー。ボリューム感のあるボディ一体型リアカウルの左右には、フロント同様ビルトインタイプのウインカーを装備。豊かなヒップラインがセクシーだ。

コンパクトに収められたマフラーまわり。新型エンジンとともに燃費と静寂性も向上。クロームメッキのサイレンサーガードはデザインが一新されている。

レッグシールドに内蔵されたグローブボックスの容量は少なめ。ヒューズボックスの左下にはUSBポートが見える。走行中にスマホの充電ができるなど重宝するはずだ。右上のグリッドには純正工具が収まる。

人間工学的にデザインされたシートはクッションにもコシがあってスポーティな乗り心地。ホールド性に優れ、タンデムでも十分ゆとりのあるスペースを確保している。

電子ロックで解除できるシート下スペース。半キャップタイプのヘルメットが1個収納できて、さらにスペースに余裕あり。右後部には給油口が見える。優雅な曲線を描くグラブバーがまたオシャレ。

シート下スペースのトレーは簡単に取り外すことができる。ユニットスイング部分に容易にアクセスできるなど、整備性の良さはベスパならではの特長だ。ボディを形作る外装そのものが強度部材にもなっているモノコック構造がよく分かる。

エンジンの水冷化により、ボディ右下に新たにラジエターが装備された。コンパクトなデザインなので言われないと気付かないかも。

格納式のタンデム用リアステップはアルミ製。剛性感のある作りやカチッとしたアクションにも航空機デザインの片鱗が見られる。

シンプルでエレガントなメーターまわり。アナログ式速度メーターの下にはマルチファンクション液晶パネルを採用。オドメーター、ガソリン残量、トリップ、時計などを表示する。

ベスパ GTS スーパー 150 動画でチェック!

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