掲載日:2008年01月15日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
1854ccという巨大な排気量を誇るエンジンと、それを抱える全面アルミ鋳造のダブルクレードルフレームは骨太さを感じさせる。流れる風をイメージしたというフェンダー・タンク・シートの流れるラインが、大きさだけにとどまらない調和した美しさを演出している。中でもヤマハクルーザー初となる溶接跡の見えないフランジレスタイプのティアドロップタンクの滑らかさは特筆もの。メーターパネルの角の処理からタンクエンブレムまで、フロントからの滑らかな流れを崩さない仕上がりは、それだけで所有欲を大いに満たしてくれるだろう。また、ふんだんに使用されているクロームパーツのクオリティも高く、映りこみから光の反射までまさにパーフェクト。
特にヘッドライト回りはクルーザーには珍しい逆滴型のヘッドライト形状を採用。クロームで統一することによって、個性的な表情とクルーザーモデルらしい個性を感じさせてさせてくれる。レンズ類もホワイトやクリア系カラーでクロームとの違和感が無いようにまとめられており、一分のスキも感じさせない。ちなみに、インプレッション当日は絶好の快晴で、冬の日差しを浴びたXV1900Aは光の反射によりまるで宝石のようにまばゆく輝いていたことを付け加えておきたい。大きさや迫力だけでなく、滑らかなボディラインとクロームが放つ輝きは、比較対照を探すのが難しいほどの美しさ、というのは少しおおげさすぎるだろうか。休憩中にじっと眺めているだけでも楽しい、それほどクオリティの高い質感を持っており、乗るだけではなく所有感をも満足させてくれるバイクだ。