ヤマハ XVS250 ドラッグスター
ヤマハ XVS250 ドラッグスター

ヤマハ XVS250 ドラッグスター – 大柄な車体に250ccVツインエンジン搭載

掲載日:2009年10月22日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

大柄な車体に250ccVツインエンジン搭載
小排気量クルーザーの走りに迫る!

低く長い車体と大柄に見える空冷2バルブSOHC・V型2気筒エンジン。サイドスタンドで駐車した姿には風格すら漂う。バイクを知らない人であれば、ドラッグスター250(以下、DS250)を見て、これが250ccのバイクだとはまず思わないだろう。この圧倒的な存在感と、チープさを感じさせない高級感ある仕上がり。これこそがDS250最大の特徴であることは間違いない。

では、その「走り」はどうなのだろう? 経験豊富なライダーなら、250ccという小排気量パワーユニットにこの大柄な車体の組み合わせだから「その走りは…」と決め付けてしまうことが多いのではないだろうか。普段から大型バイクをメインに乗っているライダーは250ccクラスのバイクを試乗する機会はあまりないだろうから、その乗り味を知らないままという人も多はずだ。果たして、250ccクルーザー
DS250の走りとはいかなるものなのか。今回の試乗では実際に距離を走りこんで味わってみた。

ヤマハ XVS250 ドラッグスターの試乗インプレッション

ヤマハ XVS250 ドラッグスターの画像

豪快な加速とスポーティな走り
DS250は回して愉しむクルーザーだ!

チョークレバーを引き始動すると弱々しくアイドリングを始めたDS250の空冷V型2気筒エンジン。クラッチをミートしても車体を安定させるだけのトラクションがすぐさま呼び出せるわけではないので、右手はやや大きく捻らなくてはならない。「やはり…」と思ったのだが、その後の走りは私のイメージを覆すものだった。

首都高速から始まるいつもの試乗コース。曲がりくねっている上に渋滞していることも多く、加速と減速を繰り返しながら流れに乗らなくてはならないため、250ccクラスにとってはなかなか厳しいステージだ。しかし、DS250は「豪快」と表現してもよい加速力と、コントロール性に優れる前後ブレーキの制動力で、なんら不満なく走りきってしまったのだ。高速道路を降りた後のワインディングも実に好印象だった。そのフレンドリーなキャラクターを決定付けている低いシート高もあって、ライダーが跨った状態のDS250はとても低重心だ。ハンドリングはヒラリヒラリと軽いが、コーナーリング中は極めて安定。軽い車体とあいまって速度を必要以上に落とさずにコーナーに進入できるため、その走りは想像以上にスポーティでもある。ストップ&ゴーや低速走行が多くなる街中では、さすがに前述のトラクション不足を味わう機会も増えてしまうが、それは発進時だけのこと。使い易いリアのドラムブレーキを少し舐めながら、右手を大きめに開ける走り方を習得してしまえばキビキビと走れてしまう。

ヤマハ XVS250 ドラッグスターの画像

DS250を楽しむコツは、やはりアクセルを開けることだと感じた。250ccゆえ大排気量クルーザーのようなドコドコ感を望むべくもないが、エンジンがある程度回り始めてからは心地よい振動をともないながら豪快に吹け上がるし、発生するトルクも実に豊かだと感じる。数値上は最高出力15kW(20PS)/8,000rpm、最大トルク19N・m(1.9kgf・m)/6,000rpmと控えめなものだが、それは実際に走った感覚とは一致していない。ペダル周辺の剛性がやや不足しているのか、シフトフィーリングが曖昧でニュートラルも出し難いと感じたのが唯一残念なポイントだが、250ccという小排気量を活かした「回して楽しむクルーザー」として、DS250は実に良く出来たモデルだと感じた。

ヤマハ XVS250 ドラッグスターの特徴は次ページにて

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