掲載日:2015年05月08日 プロが造るカスタム
取材協力/カワサキSHOPプレジャー
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2014』に掲載された内容を再編集したものです
「この車両のオーナーさんは、このZX-14Rの前はZZR1100Dのかなりヘビーカスタムに乗ってたんですよ。ところがウチの店頭にZX-14Rの新型が置いてあるのを見て、一発で気に入っちゃったんですね。当時乗ってたZZRもかなりイジってあって、ウチでカスタムペイントもしてたんですけど、それを手放してでもっていうことで、かなり気合いの入った乗り換えだったと思います」(プレジャー店長・生駒さん)
新車で14Rを手に入れたオーナーがまず最初にプレジャーに依頼したのは、もちろんペイント。しかもちょっとやそっとでは済まない手間をかけたペイントだった。これは、その塗り上がった直後の姿だ。
「車体センターを通るラインに入る細かい模様とか、前後ウインカーレンズにパターンを入れるとか、とにかく塗装は凝りに凝りました。マスキングテープって1ダース単位とかで箱に入ってるんですけど、それを何十箱も使いましたから(笑)。あと、これだけ細かいラインを重ねていくと、外装パーツを仮組みしただけだと、どうしてもズレが出てしまうんですよ。タンクマウントのブッシュとか、本締めすると変形してコンマ数ミリとか、沈み込むでしょう。だからパターンやラインをひとつ追加するごとに、外装を全部きちんと組まないといけない。このバラして組んでの手間もハンパなかったです。結局全力で取り組んで、半年以上かかってしまいました(笑)」
複雑きわまりない作業に必要なテンションを維持できたのは、オーナー中澤さんと、同店でこうした複雑なペイントやFRP造形等を一手に担当するチーフ(こちらも生駒さん)の意見がとても噛み合ったことも大きい。撮影時はホイールも純正+ラインテープだったが、現在は社外ホイールへの変更を始め、ハンドル、ステップ、リヤサスなど、順次カスタムも進んでいるとのこと。
「塗装屋さんとか、保険屋さんとか、ちょっとでも塗装に詳しい人は、このバイク、おっかなくて近寄れないって言いますね(笑)。ものすごい層を重ねて塗ってるんですけど、その都度表面を研いで、段差をなくす作業を入れてるんですよ。オーナーさんにも塗装の性格上、部分補修はできないので、立ちゴケはしないでくださいねって言ってあるんですけど(笑)。でも、とても気に入ってくれて、毎日通勤に使ってくれてます。そこがまたいいなと思いますね」
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