KTM 990 スーパーモト T
KTM 990 スーパーモト T

KTM 990 スーパーモト T – 戦闘的なモタードをベースとしたオンロード・ロングツアラー

掲載日:2009年11月05日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

KTM 990 スーパーモト Tの特徴

ロングツーリング見据えた
快適性能と積載能力

990スーパーモトTの特徴は、やはりツアラーとして与えられた数々の装備だ。中でもフェアリングはこのモデルのための専用設計となっており、小ぶりながら高いウインドプロテクションを実現している。コンパクトサイズに収められていることもあり、他のツアラーにありがちなフロントの見切りの悪さが無いのも美点で、視界が常に広く取れるため心理的な安心感も大きい。防風効果で言えば標準装備のハンドガードも、有ると無いではかなり負担が変わってくる。今回の試乗では大雨に見舞われたが、ハンドガードがあるおかげで走行中は雨と風の影響をほとんど受けずに済んだほどだ。

快適面を支える装備において、シートも忘れてはならないポイントとして欠かせない。シート高は855mmで、身長174cmの筆者の場合片足がしっかり着くため、信号待ちでの不安はなし。クッションはコシのある硬さで、長距離走行時の疲れにくさを重視したものとなっている。タンデムシートについても乗り易いサイズになっており、成人男性とタンデムにて実走してみたが、パッセンジャーいわく乗り心地も結構快適とのこと。一人乗りで楽しむのも良いが、誰かを乗せて走れるのもツーリングモデルならではの良さだろう。

KTM 990 スーパーモト Tの画像

そして、この手のバイクにとって欠かせない積載能力だがこちらも不安無し。各種ラゲッジを装着できるフック類が標準装備されており、用途と予算にあわせてオプションのバッグやケースを選択すれば、あっという間に余裕のラゲッジシステムを構築できる。ノーマルのキャリア+タンデムグリップをうまく使えば相当な荷物を搭載することもできるが、990スーパーモトTのスポーツ性能をスポイルせずにスマートな荷造りを実現するなら、せっかくの装備を活用しない手は無い。快適性だけでなく、積載能力についてもツーリングモデルとしての作り込みはほぼパーフェクト。ガソリンタンクも19リッターと大容量なので、長距離巡航にも対応する。この素材を使ってどのような旅を楽しむかは、それこそライダー次第だ。週末に楽しむショートツーリングから長期休暇を利用したロングツーリングまで、990スーパーモトTならばどちらにも対応可能。名前にこそ「スーパーモト」が残っているが、その実力は純粋なツーリングマシンと比較しても勝るとも劣らない。オンロードを快適に旅する1台を探しているなら、候補にリストアップしておいて損はない1台と言える。オフロードも楽しみたいなら990アドベンチャーだが、オンロードやワインディングがメインなら990スーパーモトTを選べば、エキサイティングなツーリングが楽しめそうだ。

KTM 990 スーパーモト Tの詳細写真は次ページにて

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