掲載日:2013年02月13日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/淺倉 恵介
Z250は、発売以来大好評を博しているニンジャ250をベースにしたネイキッドタイプの兄弟車です。エンジン、シャシーなどの基本コンポーネンツを共有しますが、スタイリングは大きく異なったデザインワークが施されています。フルカウルを取り去っただけでなく、Z250独自の意匠が凝らされているのです。カワサキのネイキッドモデルには、Z1000、Z800 などを擁するZシリーズが存在します。Zシリーズは、ストリートファイター的コンセプトを盛り込んだスポーティなマシンとして、ヨーロッパを中心に高い評価を得ていますが、Z250はそこに連なる1台になるわけです。
Z250の顔つきは、Zシリーズの他ラインナップとイメージを共有する、シャープでスタイリッシュなもの。マルチリフレクタータイプのヘッドライトユニットは兄貴分的存在のZ800と共通のデザインを採用しています。特徴的なのはボディワーク。大柄なラジエターシュラウドやアンダーカウルが装備され、ネイキッドとは言えエンジンはほとんど覆われた状態です。シュラウドの存在はデザイン上の大きなアクセントとなっており、マッシブなストリートファイターらしさを強調しています。また、ニンジャ250とデザインを共有する外装パーツであっても、カラーリングやグラフィックは専用のもの。メーターは形状こそ共通ですが、盤面のデザインが大きく異なり、Z250の個性を主張しています。
エンジンはニンジャ250と共通。新型ニンジャ250で採用されているスリーブレスアルミダイキャストメッキシリンダーや、硬質アルマイト処理が施された軽量ピストン。デュアルスロットルバルブを装備したフューエルインジェクションシステムなど、数々の最新技術を同様に搭載。31PS/11,000rpmの最高出力と、2.1kgf・m/8,500rpmの最大トルクにも変更はありません。フレームやサスペンションも基本的にニンジャ250と共通。インナーチューブ径φ37mmのフロントフォークや、140サイズの幅広リヤタイヤなども変更ありません。ですが、車体のセッティングはZ250専用に煮詰められたもの。それがはっきりと表れているのがキャスター角度とトレール量です。ニンジャ250が27°/93mmであるのに対し、Z250は26°/82mmという数字が与えられています。この違いは、ネイキッド化による重量バランスの変化や、バーハンドル化によるライディングポジションの変化に対応しつつ、スポーティでストリートファイターらしいハンドリングを目指して仕上げられていることを証明していると言えるでしょう。カワサキが本気で造ったクォーターストリートファイター、それがZ250なのです。
水冷4ストローク並列2気筒エンジンを搭載するネイキッド。質感の高さと走りの楽しさは、Z250の直接のライバルと言える。中国生産により割安感のある価格設定を実現。
グラマラスなフルカウルを持ったクォーターシングルスポーツ。ホンダの世界戦略車であり、生産拠点はタイを中心に置かれる。車体、エンジンの手堅い作り込みは、さすがホンダ。
Z250の双生児的兄弟車。フルカウルとセパレートハンドルを装備するロードスポーツモデル。初代ニンジャ250Rのコンセプトを受け継ぎ、各部を熟成・進化させている。
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