カブ生活

ゆるカブ第百二十九回「昭和のレトロ自販機を探訪!」

掲載日:2020年06月21日 原付漫遊記松本よしえのゆるカブdays    

え・文・写真/松本よしえ

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悲報! 埼玉県行田市の「鉄剣タロー」が閉店です。新型コロナ禍で4月から休業中でしたが5月31日に正式閉店となりました。写真は2018年の秋に撮影した一コマ。「ゆるカブ」第九十二回もどうぞご覧ください。

茨城県の「あらいやオートコーナー」はひっそり(!?)絶賛営業中だよ!

新型コロナの影響で自粛の嵐が吹き荒れるなか、埼玉県行田市の「鉄剣タロー」が閉店しました。だだっ広い駐車場と大箱スタイルのオートレストランは憩いの場だっただけに残念だけど、使われているレトロな自販機はそもそも新台が存在しません。現在、巷で稼働しているレトロ自販機は長年使い込まれたものを大事にメンテナンスしながら使用しているのです。コインを投入するとガタゴトと動き出し、ニキシー管のランプがじんわりと灯る光景はいつまで見られるのでしょう。

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茨城県稲敷市の国道51号沿いにある「あらいやオートコーナー」の看板です。以前は店名がかろうじて読めるコカ・コーラの看板でしたが、これ、比較的新しいではありませんか。青空にくっきりと浮かぶ看板は「まだまだ営業するよ」と語りかけているよう。

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お、看板猫ちゃんでしょうか。奥に見えるのが店舗です。目の前にクルマが駐車していなかったら営業中かどうか判別できない!? いえいえご心配なく、お客さんは次から次へとやってきます。

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自販機のヤレ感が半端ない! 「TSUGAMI」のブランドロゴがかろうじて読めます。自販機の内部に手作りの弁当が保温されており、コインを投入すると下方の口に落ちて出てくる仕組み。実際に稼働しているのを見たのは初めてです。お金を投じる前に注意書きしっかり読み込みましょう。つつがなく弁当を購入するコツがあります。

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店内は自販機が4台(2台稼働)とゲーム機、長机と椅子というシンプルさ。弁当は持ち帰る人も多いようです。壁に貼られた自衛官募集のポスターに目が釘づけ。

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「鶏唐揚弁当」(写真左)と「焼肉弁当」(写真右)はそれぞれ定価330円(2020年5月現在)。ちなみに一年前に立ち寄ったときは300円でした。白いごはんが進む甘辛い味つけで昆布の佃煮入り。弁当はきっちりとラップが巻かれ、緑色のザラ紙に包まれた状態で販売されています。

今回載せた写真は2019年4月に立ち寄って撮影したものです。当時は一年後にカブで出歩けなくなる日常がやってくるとは想像もできず、とりあえず資料のつもりで撮影しました。が、行田の「鉄剣タロー」が閉店し、のんびり構えていたらレトロな自販機の灯が消えてしまうかもと心配になり、当時の写真のまま載せることにしました。「あらいや」さんは現在も絶賛営業中だけど、全国的に弁当の自販機は少なく(おそらく数台)、現存するもの限り。昭和の自販機遺産を体験するのは期間限定だと思い知りました。

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