掲載日:2019年09月08日 原付漫遊記 › 松本よしえのゆるカブdays
え・文・写真/松本よしえ
直立不動の“ヒマワリりう”さんと1964年製「カブCM90」です。C100の上位機種として1964年10月に発売されました。
ちょっぴり緊張して「気をつけ」ポーズの“ヒマワリりう”さん。愛車は1964年発売の「カブCM90」です。出会ったのは台風で8耐パレードが中止になった翌日のこと。長閑な田園地帯にあるキャンプ地で仲間と談笑していたら、OHVエンジンを心地よく響かせて現れたのでした。
さて、このCM90はカブがOHCエンジンへと移行する過渡期に登場し、わずかな期間だけ販売されたというレア車。専用設計という車体は少し大柄でスピードメーターは100㎞/hまで。タンク容量も余裕の5.5Lです。55年前のカブとはいえ一般道を他の車やバイクに混じって走っても引けを取らないそうです。居合わせた一同はカブを囲んで「あーだ、こーだ」と盛り上がりました。
でね、「ゆるカブ」的に気になったのはお子様用のタンデムシート。ご覧のとおり昭和レトロな感じでして、カブにこんなにキュートなお子様シートが装着できるとは! オーナーの“ヒマワリりう”さんは保育園へ通う娘さんの送迎やご近所散歩でタンデムを楽しんでいて、春には花見に出かけて記念写真を撮るそうです。満開の桜とカブに乗る娘さんの笑顔は最高の思い出になるんだろうなぁ。
メータースケールは100㎞/h! オドメーターは100mの表示あり。頭を地面にこすりつけてレッグの隙間からエンジンを観察する方も。が、「ゆるカブ」の心を震わせたのは昭和レトロな雰囲気の子ども用シートでした。こんなシートに乗ってお父さんと一緒に走ったら、ずーっと忘れない記憶になるだろうなぁ。
ヘッドライトが大ぶりです。レッグシールドにリフレクターが付いているデザインも独特。タイヤは(2.50/17)と太いです。
タンク容量は5.5Lもあります。子ども用シート前側の白いのはお子様ステップ。脚がブラブラしないよう自転車部品から流用しています。
見切れてしまいましたがフロントブレーキとサスペンションを繋ぐトルクアームが写っています。フロントがどんな挙動になるのか乗って体感してみたかった。
ボディの金属が肉厚でたくましい。リアサスもオリジナルのまま。これまた見切れていますが丸いテールライトは珍しいです。
ところで、幼い娘さんとタンデムできる日々はそう長くはない? いえいえ、カブ乗りのお父さんはリアシートに装着するタイプのお子様シートを知人から譲り受けたそうです。日々成長する娘さんとの蜜月のために努力を惜しまないお父さん、がんばれ~っ!!
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