掲載日:2011年02月03日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
現在のカブシリーズはキャブレターではなく、PGM-FIというインジェクションを採用している。これは走行状況に応じてコンピューターが燃料噴射の塩梅を自動的に調整するシステムで、寒冷時でもキックで容易にエンジンがかけられるほか、急激なスピードチェンジや坂道発進でもスムーズかつ着実に加速していく。また大きな荷物を載せた時でもトルクフルな粘り強さは、伝統を感じさせてくれるエンジンフィーリングだ。もちろんエンジンは50ccのそれであるため、正直なところパワフルかと言われれば物足りない部分もあるが、それが不思議と苦にならない。トコトコと小気味良い鼓動感を味わい、スピードと回転数に合わせてガチャガチャとシフトチェンジすれば、オートバイを運転するというシンプルな楽しさが小さな苦労など軽く上回ってしまうのだ。
スクーターでの移動に飽きた通勤ライダーはもちろん、ビッグバイクまで乗り倒したベテランが気軽に乗るためのセカンドバイクとしても、リトルカブという選択は多いに“アリ”だ。