スズキ GSX250R – 日常域での楽しさを求めたストリートスポーツモデル 試乗インプレ・レビュー

スズキ GSX250R

GSX250R
SUZUKI

スズキ GSX250R – 日常域での楽しさを求めたストリートスポーツモデル

掲載日:2017年05月29日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文/佐川 健太郎  写真・動画/山家 健一  衣装協力/HYOD

日常域での楽しさを求めた
ストリートスポーツモデル

ネイキッドスポーツモデルとして人気の高い「GSR250」の優れたパッケージングを受け継ぎつつ、エンジンの改良とフルカウル、スポーティなライポジが与えられるなど全面的な見直しが図られたストリートスポーツモデルとして誕生したのが「GSX250R」である。スズキにおける走りのフラッグシップとしては、GSX-R(1000/750/600)シリーズが有名だが、あえて「R」を後ろに持ってきたのには理由がある。サーキット性能を追求した「R」シリーズとは異なり、街乗りでの使い勝手やツーリングでの快適性を含め、幅広いシーンでの扱いやすさや日常域での走る楽しさを求めたモデルとして作り込まれているからだ。その真価をじっくりと見極めたい。

動画『やさしいバイク解説:スズキ GSX250R』はコチラ

スズキ GSX250R 特徴

GSRをベースにエンジンを強化し
カッコいいフォルムで包み込んだ

スズキ GSX250Rの試乗インプレッション

「街乗りにおける日常的な扱いやすさを持つ、スタイリシッュなスタンダードバイク」というのがGSX250Rの製品コンセプトである。スズキが開催したメディア向け発表会でのコメントでは、「バイクビギナーをターゲットに“発進から90km/hまでの扱いやすさ”に重点を置きつつ、スズキらしいスポーツマインド溢れるデザインで包み込んだマシンであり、若年層でも求めやすい価格に抑えた」ということだった。

スズキ GSX250Rの試乗インプレッション

トップパフォーマーを標榜するスーパースポーツのGSX-Rシリーズと扱いやすさが魅力のネイキッドのGSX-Sシリーズの両方を足して2で割ったような立ち位置にあるのがGSX250Rとのこと。今までスズキでは「乗れば良さが分かる」というモノ作りが多かったが、今回は見た目のカッコ良さも重要と判断し、「ひと目でめちゃくちゃカッコいい」と思ってもらえることを最優先事項としてスタイリングを作り込んでいったという。

スズキ GSX250Rの試乗インプレッション

外観はスポーティかつ堂々とした風格を漂わせるデザインで、ホイールベースの長さを生かした安定感のあるシルエットが特徴だ。ライポジもセパハンと前後分割シートを採用するなどスポーティさを強調。ディテールにもこだわり、フロントのポジションランプとテールランプには新設計の面発光LEDを採用する他、コックピットにもフルLCDを用いたフルデジタル液晶パネルを装備するなど質感にもこだわった。

エンジンはGSR250の水冷並列2気筒SOHC2バルブをベースに低中速トルクを重点的に向上させ、パワフルと扱いやすさを両立させるためにシリンダーやピストンの一部、バルブやカムなどの動弁系も改良されている。また、排気系も新設計の2in1タイプマフラーを採用し、サイレンサー断面形状の工夫によりバンク角を確保。排ガス浄化性能の向上とともに燃費もクラストップレベルまで高められている。ちなみに最高出力値は24ps/8,000rpmとGSRと同様だが、実際には若干パワーアップしつつ回転数は500rpmほど下げられた。

スズキ GSX250Rの試乗インプレッション

足まわりも前後サスペンションは専用セッティングとし、前後ブレーキディスクにアグレッシブなペタルタイプを装備。ホイールも新設計の軽量10本スポークタイプに変更されている。車重はGSRのフルカウル版だったFに比べて11kgも軽量化されるなど、その外見に相応しく運動性能もトータル的に高められている。

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スズキ GSX250R 試乗インプレッション

ハイトルクを生かした
余裕の走りが気持ちいい

スズキ GSX250Rの試乗インプレッション

スタイリングはGSX-Rの流れを汲む、正統派スポーツの血統を感じさせるもの。均整がとれていてスマートだし、奇をてらった感じもなく安心感のあるデザインだ。跨ってみると、シートまわりがスリムで足着きもいい。ハンドルはやや低めだが、ライダーに近いので上体の前傾は緩め。シートに厚みがありサスペンションもソフトなので乗り心地も良く快適だ。

高速道路ではやはりフルカウルの効果は大きく、軽く伏せれば走行風をヘルメット越しに受け流すことができる。GSR250の派生モデルだったSやFの大型スクリーンには負けるが、十分なプロテクション効果といえる。ちなみに途中で小雨に降られることもあったが、肩とヒザが少し濡れる程度で済んだ。

スズキ GSX250Rの試乗インプレッション

エンジンはGSR250ベースではあるが、ちょっと印象が異なる。GSRはたしかに穏やかで扱いやすくスムーズな吹け上がりが魅力だったが、このGSX250Rはもう少し骨太でパルス感があり、加速のノリも良い。エンジン自体にかなり手が入っているし、マフラーの構造が見直させているところは大きい。言わばメーカーチューニングが施されたような感じだ。車重がだいぶ軽くなっていることも効いているはず。GSRと比較試乗したわけではないが、その違いは明らかだと思う。

ロングストロークエンジンのメリットは発進時にも生きている。低中速に厚いハイトルクエンジンゆえに、クラッチのつなぎにも気を遣わずに済むし、ハンドル切れ角の大きさとも相まってUターンなどもしやすい。同クラスのライバルに比べても圧倒的に低い回転数で同等レベルの最大トルクを発生するキャラは、ストップ&ゴーの多い街乗りでの余裕にもつながっている。

スズキ GSX250Rの試乗インプレッション

ハンドリングは安定志向だ。重心が低く路面に張り付くような安定感があり、ワンクラス上の排気量モデルのようなどっしりとした乗り味だ。その一方で、レーンチェンジや切り返しなどはやや粘りがある感じ。落ち着きのあるハンドリングとも言えるだろう。

何故なら車体の作りがそうなっている。ディメンションを見てもそれは明らかで、同クラスのライバルに比べてもホイールベースやトレール量が長く、直進安定性重視の傾向が見て取れる。そこはおそらく狙って作っているのだろう。サーキットでタイムを削るのが目的ではなく、あくまでも日常域での安心感と扱いやすさを重視した結果ととれる。

スズキ GSX250Rの試乗インプレッション

あらためて車体をしげしげと見まわしてみると、全体的なシルエットのまとまりの良さに加えて、フルLCDの多機能メーターやペタルタイプの前後ディスク、軽快なホイールデザインなどにも上質感がありディテールの仕上げにも抜かりがない。

その上、燃費が良くてプライスも格段にお得となれば、コスパ的にも申し分ないと思う。性能絶対主義からイチ抜けし、見た目のカッコ良さとトルクに乗った余裕の走りにフォーカスしたスポーティバイク。日常の中でライディングを楽しめるモデルと言える。そう、GSX250Rはライバルとは違う立ち位置で勝負に出てきたのだ。その意味でも注目に値すると思う。

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詳細写真

水冷4スト並列2気筒SOHC2バルブ248ccのエンジンは低中速トルクを重点的にアップさせつつ幅広いシーンでの扱いやすさを両立。燃焼効率向上とフリクションロスの低減により、クラストップレベルの燃費性能を実現している。

2-1エキゾースト構造のマフラーはエキパイを左右不等長とすることで、高回転パワーを維持しつつ低速トルクを向上。触媒の効率化によりクリーン排気も実現している。サイレンサーは異型断面タイプを採用しバンク角も確保。スポーティな音質にもこだわった。

フロントマスクはGSX-Rシリーズのイメージが投影された精悍なデザインだ。ヘッドライトの両サイドに設けせられたポジションランプには新設計の面発光LEDを採用し、スポーティで迫力のある外観と先進性をアピール。

リアのテールランプの周囲にも面発光LEDを巡らせている。V字型に浮かび上がる滑らかな全面光が個性的な雰囲気と高級感を醸し出している。

新設計ホイールはスポーティな10本スポークタイプを採用。ブレーキはアグレッシブな印象のペタルタイプの油圧シングルディスクを装備。タイヤは確実なグリップ性能を発揮するIRC製「RX-01」を標準装着する。

ブレーキキャリパーは前後ともニッシン製で、ディスク径はフロント290mmに対しリア240mmを採用。スイングアームは一般的に各断面のスチール製を採用する。

リアサスペンションはリンクレスタイプのシングルショックを採用。GSRとは前後サスペンションのセッティングが異なり、より減衰力や吸収性を高めるなど高速レンジにも対応させている。

タンク後端部が絞り込まれたスリムなライポジを実現しつつ、容量はGSRの13リットルから15リットルへと拡大。ワンタンクで500kmの連続走行も可能な余裕の航続距離を実現した。

ライダーとパッセンジャーのシートを分離したスポーティなセパレートタイプを採用。クッション性に優れる厚めのスポンジはスズキの良き伝統だ。

リアシートはメインキーで簡単に取り外しできる。シート下はトレー状になっていて小物程度は収納可能。ETC車載器などもセットできそうだ。

ハンドルはフロントフォーク上部にクランプされたスポーティなセパレートタイプとなっている。グリップ位置は高すぎず低すぎず、街乗りやツーリングにも適した自然なライポジになる。

フルLCDを用いた軽量インストルメントパネルを採用。ディスプレイには左に大きく速度、上部にバーグラフ式タコメーターが表示される他、ギアポジションや距離、デュアルトリップ、平均燃費、燃料計、時計、オイル交換時期などを表示。情報が集約されていて見やすい。

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SPECIFICATIONS – SUZUKI GSX250R

SUZUKI GSX250R 写真

価格(消費税込み) = 52万7,040円
※表示価格は2017年5月現在

GSR250がベースの車体にフルカウルのスポーティな外観が与えられたストリートスポーツモデル。日常域で扱いやすさを重視した高トルクエンジンが特長。

■エンジン型式 = 4ストローク 水冷並列2気筒SOHC2バルブ
■総排気量 = 248cc
■ボア×ストローク = 53.5×55.2mm
■最高出力 = 18kW (24ps) / 8,000 rpm
■最大トルク = 22Nm(2.2kgf-m) / 6,500 rpm
■トランスミッション = 6速リターン
■サイズ = 全長2,085mm× 全幅740 ×全高1,110mm
■車両重量 = 178kg
■シート高 = 790mm
■ホイールベース = 1,430mm
■タンク容量 = 15リットル
■Fタイヤサイズ = 110/80-17
■Rタイヤサイズ = 140/70-17

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