スズキ ST250 Eタイプ
スズキ ST250 Eタイプ

スズキ ST250 Eタイプ – インジェクション化で環境問題にも対応

掲載日:2011年03月22日 試乗インプレ・レビュー    

人気のクラシカルなシングルスポーツ
インジェクション化で環境問題にも対応

スズキST250 Eタイプは、オーセンティックなスタイリングが魅力のシングルロードスポーツ。シングルと言うと、テイスト重視のマニアックな車両を想像しがちだが、ST250 Eタイプは違う。クラシカルなイメージを漂わすファッション性の高いフォルムを持ちながら、誰もが乗りやすいと感じる操縦性と、高い実用性を実現した本当の意味でベーシックなモーターサイクルと言えるだろう。

車名に冠される「Eタイプ」とは、本来は豪華版モデルとして追加発表されたグレードに与えられたネーミングであったが、吸気システムがインジェクション化された2008年のモデルチェンジ時にラインナップを集約。現在はST250 Eタイプのみが販売されている。

スズキ ST250 Eタイプの特徴

スタイリッシュなデザインワークと
シンプルで信頼感の高い車体構成

シリーズのベースとなるST250は21世紀になってから誕生したモデルだが(発表は2003年)、搭載される249cc空冷SOHCエンジンの歴史は古い。同系エンジンのルーツである DR250S まで遡れば、30年近くの長い時間をかけて熟成されてきたもので、信頼性の高さは折り紙付き。そのタフさと低燃費性能には定評があり、先代モデルにあたる『ボルティ』はバイク便で多く使用され、一部では郵便配達業務にも採用されていた実績がある。

もちろん、ただ歴史があるだけのエンジンではない。ST250 搭載時には数々の新技術を投入。シリンダーに採用されている SCEM (高速メッキシリンダー)は、優れた耐摩耗性や高い熱伝導率を持ち、空冷エンジンの性能の肝ともいえる冷却性能を大幅に向上させている。また、ボルティでは4バルブであった動弁系は、新たに2バルブを採用。日常使用で多用する、中低速域での扱いやすさを重視したパワー特性を狙ったものとされている。2008年には吸気システムがインジェクション化された。マフラーには三元触媒を装備し、平成18年度排出ガス規制に対応させている。

スズキ ST250 Eタイプの画像

サスペンションはフロントにテレスコピック式フォーク、リアにはツインショックを採用するコンベンショナルな構成。クラシカルスタイルには欠かせないスポークホイールは前後18インチを採用し、軽快なハンドリングを実現している。ブレーキはフロントに油圧式ディスク、リアに機械式ドラムの組み合わせで充分な制動力を確保する。

手間のかかったグラデーション塗装が施された、スタイリング上で大きなポイントとなっている燃料タンクは、12Lの容量を確保し燃費の良さと相まって長い航続距離を実現。前後フェンダーは樹脂製だが、クオリティの高い塗装仕上げとなっている。ヘッドライトケース、メーターケース、チェーンケースなど、メッキパーツを多く使用しており高級感の演出に一役買っている。

スズキ ST250 Eタイプの試乗インプレッションは次ページにて

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