ヤマハ トリシティ155 試乗インプレ・レビュー

ヤマハ トリシティ155
ヤマハ トリシティ155

ヤマハ トリシティ155

掲載日:2017年02月23日 記事カテゴリ 試乗インプレ・レビュー    

取材・文・写真/野岸"ねぎ"泰之

安定した走りで人気の3輪スクーター
トリシティに155cc版が登場

前2輪、後ろ1輪という3輪スタイルながら、通常のスクーターと変わらない乗り味で注目を集めたのがトリシティ125。このほどその155cc版モデルが登場した。「125」と形は似ているものの、単に排気量が増えただけではなく、新設計のフレームに「高効率燃焼」、「高い冷却性」、「ロス低減」を実現した”BLUE CORE”エンジンを搭載するなど、各部はかなり変更されている。その詳細と走りに迫ってみよう。

ヤマハ トリシティ155 特徴

新設計のフレームに“BLUE CORE”エンジン
ユーティリティもさらに充実

ヤマハ トリシティ155の試乗インプレッション

トリシティ155は「125」よりも若干サイズが大きくなった。ボディは全長で75mm、全幅で15mm拡大、ホイルベースも40mm延長されている。タイヤサイズもフロントは「125」と同じ14インチだが、リアは12インチから13インチとなり、130/70へと太さもアップしている。フレームは新設計で、新たに4バルブの”BLUE CORE”エンジンを搭載。こうしたパッケージにより高速道路走行に対応した安定性とパワフルな走りを実現したのに加え、省燃費性能も高めている。

ヤマハ トリシティ155の試乗インプレッション

装備面でも細かいブラッシュアップが図られた。ヘッドライトやポジションランプにLEDを採用し、より明るさを追求。またテールランプにもLEDを採用したことで、夜間の被視認性も高まった。ハンドル右下部にはグローブボックスを装備。小ぶりながら内部にDC12Vのアクセサリー電源を備え、スマホの充電やナビの電源確保などに便利な仕様となっている。また、シート下のトランクスペースも「125」に比べて容量が拡大されており、大きめのフルフェイスヘルメットも収納できる。また、「125」にはなかったパーキングブレーキが装備されたもの大きな特徴だ。微妙に坂になっている有料道路の料金所などで停まる際に両手を使えるのはとても便利で安心できる。

ヤマハ トリシティ155の試乗インプレッション

ヤマハ トリシティ155の試乗インプレッション

ヤマハ トリシティ155 試乗インプレッション

伸びるエンジンとしなやかなサス
高速道路も安定した走り

ヤマハ トリシティ155の試乗インプレッション

シート高は780mmと、「125」と変わらず、足つきはそれほどいい部類ではない。足を前方に投げ出すスペースはないものの、フロアボードが広げられたため、足元が窮屈な感じはしなかった。着座位置が高い割にハンドルは低めのポジションで、脇にゆとりのあるリラックスした乗車姿勢をとることができる。

ヤマハ トリシティ155の試乗インプレッション

155ccとなったエンジンは「125」に比べて4馬力アップの15PS。ゼロスタートでアクセルをひねると、走り出しは車重が増えた分マイルドな加速だ。一方で高速域では伸びがあり、60km/hを超えたあと80km/hあたりまでは気持ちよくスピードが乗ってくれる。最終的に100km/hを超えるまで加速し続けるため、都市高速での走りはもちろん、一般的な高速道路の走行車線の流れに乗るには十分のパワーを持っている。

ヤマハ トリシティ155の試乗インプレッション

旋回する際、前2輪がリーン(傾く)する機構とサスペンションは秀逸で、コーナーリング中の安定感の高さはトリシティシリーズならではの個性だ。マンホールの段差や荒れた舗装路面に遭遇しても、何事もなかったかのように通過できる衝撃吸収力は比類ないもので、挙動の乱れがないのはもちろん、ハンドルやシートへの突き上げも感じられず、2輪のスクーター以上にとてもジェントルな乗り心地を実現している。前の2輪だけがリーンする感覚は独特だが、誰でもすぐに慣れ、乗りこなすことができるため、戸惑うこともない。「転ばないバイク」を目指して生まれたこの3輪バイクの安定性と安心感は、シティコミューターとして最大の魅力だ。高速道路に乗れるという利便性を手に入れたトリシティ155は、通勤、通学からツーリングまで、「125」よりも使い勝手がますます高まったモデルといえる。

ヤマハ トリシティ155の試乗インプレッション

詳細写真

ヘッドランプはLEDを採用。ロービーム3灯、ハイビーム時はプラス2灯の計5灯式。ポジションランプもLEDだ。

メーターは「125」と同様でフル液晶タイプ。燃料計や時計、外気温などを表示可能なほか、低燃費走行の目安となるエコランプも装備。

フロントカウルの内側、右サイドにはフタ付きの小物入れを装備。内部にはDC12Vのアクセサリーソケットがあり、スマホの充電などに便利だ。

フロントカウル内側の中央には引き出し式のコンビニフックを装備。ちょっとした買い物には重宝する。

左スイッチボックス下にはパーキングブレーキを装備。大きなレバー式でオンオフの状態がわかりやすく、軽い力で操作できる。坂道などで停まる際に便利。

フロントとリアの間に段が設けられたシートは座面が広く、ホールド感も良好。ていねいなステッチが施され、高級感もある。

シート下の収納スペース容量はおよそ23.5Lで「125」よりも3.5Lほど増えた。フルフェイスヘルメットが収納可能な内部にはLEDの照明も装備。

フラットで乗り降りのしやすいフロアは「125」よりも広げられ、足元の自由度が高められた。つま先部分に多少のゆとりがある。

タンデムステップは大型で滑りにくいもの。収納時にはカウルと一体化するスタイリッシュなデザインだ。

クリアフィニッシュされたテール周りはすっきりとしたデザイン。テールランプにはLEDを採用している。

前輪には左右それぞれに220mm径のディスクブレーキを装備。前後連動ブレーキやABSを標準装備しているため、高い制動力と安定性を確保している。

リアには230mm径のディスクブレーキを装備。左ブレーキを握るとリア&フロントブレーキがバランスよく効く仕組みだ。リアショックは2本タイプ。

SPECIFICATIONS – YAMAHA TRICITY155

ヤマハ トリシティ155 写真

価格(消費税込み) = 45万3,600円
※表示価格は2017年2月現在

前2輪、後1輪の独特のスタイルで登場以来注目を集めているトリシティに、エンジン排気量155ccのモデルが登場。高速道路も利用できることで、行動範囲をさらに広げられるようになった。

■エンジン形式 = 4ストローク・SOHC・4バルブ

■総排気量 = 155cc

■ボア×ストローク = 58.0mm×58.7mm

■最高出力 = 11kW(15PS)/8,000r/min

■最大トルク = 14N・m(1.4kgf・m)/6,000r/min

■冷却方式 = 水冷

■ミッション = Vベルト式無段変速/オートマチック

■全長×全幅×全高 = 1,980mm×750mm×1,210mm

■軸間距離 = 1,350mm

■シート高 = 780mm

■車両重量 = 165kg

■燃料タンク = 7.2L

■FRタイヤサイズ = F:90/80-14M/C 43P(チューブレス) R:130/70-13M/C 57P(チューブレス)

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