掲載日:2020年05月17日 プロが造るカスタム
取材協力/オートランド サカグチ記事提供/ロードライダー編集部 ※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2018』に掲載された内容を再編集したものです。
「この車両、当初はZ1ベース、前後17インチのワイドホイール仕様にしたい、というだけのところから作業が始まりました。その後、各部のバランスを見ながら、『ここはこうしようか』と、オーナーさんと相談しつつ、組み上げていったんです」(オートランドサカグチ代表・坂口さん)
エンジンは同店としては控えめな1,015cc仕様。これはストリートメイン、ハイパワーは要らないというオーナー氏の要望によるものだが、それ以外の部分は、一切の妥協なく作り込まれている。とくに注目したいのは、エンジン、リアアーム、各部ボルトなどに施されたセラコート(セラミック系コーティング)だ。これらは元パーツをブラスト処理後コーティング加工したもので、すべて同店が担当(サカグチでは施工機械も入れ、セラコート加工も受ける)。これだけでも気の遠くなるような作業量だ。
「ただブラックで揃えるなら、ボルト類をブラックめっきの市販品にするという手もあるんでしょうけど、それだとツヤ感が変わってしまう。ここは妥協しちゃいかんということで、小さなボルトに至るまで、徹底的に加工しました」
セラコートのマット系ブラックに赤の差し色が映えるが、この赤も色を合わせるためにアルマイト加工時に色指定を綿密に行った。「あくまでストリート用ということでシャシーはしなり感のある乗り味に仕上げました。将来的にボアアップなどでパワーアップしても破綻しないだけのキャパは持たせてますけどね」(同)。
ベースは1973年式。フォークはオーリンズのφ43mm正立タイプ=RWUでステムは同店オリジナルのアルミ製。前後17インチ化にはここで対応している。クラッチ駆動も同店製キットで油圧式に変更。左右マスターはラジアルポンプのブレンボ製RCS、メーターはドレミ。
タンクもその他に合わせてブラックの塗装で仕上げた。
ワイセコ製ピストンで1015cc化、ヨシムラST-1カム、強化タイプミッションギヤ、J用クラッチハウジングなどで組まれたエンジン。電装はウオタニSP-Ⅱ、吸排気はFCR-MJNφ35mmにWinMccoy。アルミ製ステップも同店製。
3.50-17/5.50-17ホイールはマルケジーニM7。リアアームはウイリー製+セラコートでキャリパーは前後ブレンボ削り、フロントディスクはブレンボ、リアはサンスターφ250mmを装着。
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