掲載日:2017年05月15日 プロが造るカスタム
取材協力/アドバンテージ
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2015』に掲載された内容を再編集したものです
VTR1000SP1(RC51)はRC45/RVF(750)のWSB後継機として2000年、ホンダが満を持して投入したマシン。この車両は、そのSP1をベースに、アドバンテージが手を入れた1台だ。
「コンセプトはズバリ、ファクトリー車VTR1000SPWのイメージに限りなく近づけること。とは言っても、ウチが手がける以上、ストリートでの絶対的な安全性、耐久性はしっかり確保した上で、それをやっていくわけです。と言うかね、基本レース仕様なのでストリートで乗るには、すべてがスパルタン過ぎるんですよ(笑)。なので足まわり、ブレーキ、燃料系のセッティングに至るまで、徹底的に手を入れました。そこはやっぱり2000年から15年近く経つという進歩があるわけですよ」そう語る同店代表・中西さん。
前後サスペンションはアドバンテージショーワに変更、動きの良さを実現する一方で、フォークオフセットやキャスター角、ホイールベースなども変更している。これらは同店ワンオフのトリプルツリーで調整するが、ここまでくると、ほぼマシン開発をやり直しているようなものだ。
「足まわりに関しては、全体に剛性が高過ぎてピッチングが起こりやすかったんですね。あとリアタイヤの反応が、ストリートユースで使うには良過ぎる。この手のバイクになってくると、単品のパーツを換えてパフォーマンスアップするだけでは、バイクの性格って変わりませんから、ここまでやる必要があったんです」
結果、ホモロゲーション用の超スパルタンマシンは乗り味、質感とも格段に上質なものに、見た目のイメージはSPWそのもの、となった。こうしたトータルプロデュースの手腕は、やはり同店ならではだと思う。
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