掲載日:2017年05月01日 プロが造るカスタム
取材協力/JAM(ジャム)
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2015』に掲載された内容を再編集したものです
このZ1-Rだけでなく、JAMがコンプリートとして販売するZは、日常域で気軽に乗れること、1日400km前後のツーリングを余裕でこなせることを前提に製作されている。あらゆる部分に手が入ったフルカスタムで、それを実現するのは容易ではない気がするが……。
「でもベース車を含めて考えると、お客さんは数百万円もの大金を使うわけですから、そうして作った車両がごく普通に街乗りやツーリングに使えるのは、当然のことだと思いますよ」
こう言う担当・深井さんだが、世間にはカスタムバイクはそうしたシビアで気難しい、という意識もある。逆に言うなら同店は、シビアさや気難しさを取り除く手法を確立しているのだろうか。
「手法と言うほどではありませんが、例えば足まわりを全面刷新するとなったら、ウチの場合はどんな走りをしたいのかをユーザーさんと相談した上で、タイヤやブレーキパッドといったパーツまで、事前にきちんと選定します。細か過ぎると思われるかもしれませんが、そこまで考慮しないと、本当にバランスのいい車体は構築できないんですよ」(同)
この辺、アマチュアではなかなか考えが及ばない、プロならではの配慮だが、深井さんはもうひとつ、扱いやすさを生み出す大事な要素を考えている。
「あまりにも当然の話ですが、スロットルが重いとか、コーナーで前輪が切れ込むとか、気になる点を作らないことが、普通に乗れるかどうかのポイントになるはずです。旧車だからとかカスタムだからと言って、多少の問題に目をつぶる人もいますが、きちんと作り込まれたZは、現行車とほぼ同じ感覚で、気軽に乗れるものですから」(同)
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