掲載日:2016年07月25日 プロが造るカスタム
取材協力/BLファクトリー
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2015』に掲載された内容を再編集したものです
キャスター、トレールなどを変更し、Z2の後継・Z750FOURの最終型として発売されたZ750FOUR D1。この車両はそのD1をベースに製作されたものだが、当初は、何とフレームとエンジン腰下しかないという状態だったのだとか。そこからコツコツパーツを集め、しかも外装/カラーはD1純正のまま完成させたというのだから、これはなかなかマニアックな1台だ。
このマシンのもうひとつの特徴は、1970年代プロダクションレーサーを思わせる各部のパーツチョイス。専用パーツなどなかった当時は、流用できるものは市販車用でもレーサー用でも、何でも流用し、それでもないものはワンオフしていた。そういった雰囲気がよく表れているのは、やはりこうした機種に強いBLファクトリーによる部分が大きい。
ベースは1977年式でフレーム補強は合計14カ所。フォークはSTDにシリンダー加工を施したもので、ブラケットは上Z650/下Z1000Jとして60→50mmへショートオフセット化している
「クラックの入っていることの多いフレームネック下のガセットはノーマルを撤去して、新たに補強を加えて新造してます。その際、オイルクーラーが垂直にマウントできるようにしました」
そう語る同店代表・梅木さん。そのオイルクーラーはセトラブの9インチ10段をチョイスしている。このブランド選択やコア形状も含め、じつに正しく当時風だ。
他部分もゴールドのカンパニョーロ製前後18インチホイール、Z1100R流用のフロントキャリパー、Z650&Z1000J上下ブラケットを流用したステム、RZV500R純正リアアームなど、かなり渋いパーツチョイス。しかもD1仕様とくれば、これはもう同じ車両は2台とないに違いない。こうした『外し』テクの生きたカスタム、玄人を自認するベテランにこそお薦めしたいと思うのだが、どうだろうか。
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