ヤマハ MT-09トレーサーABS
ヤマハ MT-09トレーサーABS

ヤマハ MT-09トレーサーABS – MT-09をベースとしてユーティリティを拡張

掲載日:2015年04月16日 試乗インプレ・レビュー    

取材協力/ヤマハ発動機株式会社  取材・撮影・文/山下 剛

MT-09をベースとして
ユーティリティを拡張

『MT-09 TRACER ABS』はその名の通り、『MT-09』をベースとする派生モデルだ。ヤマハ発動機はMT-09とMT-07について、「基本プラットフォームをベースにしたバリエーション展開の拡大」を明言しており、その第1弾となるのがMT-09トレーサーである。

ヨーロッパや北米、日本などグローバルに販売されており、北米版の車名は『FJ-09』となっている。日本では2015年2月10日より国内仕様の販売が開始された。

チューニングは異なるものの、エンジン、フレーム、前後サスペンションはMT-09と共通。ウインドプロテクションを高めるカウルや大型タンク、優れた積載性や快適なタンデムを実現するセパレートシートやグラブバー、多機能メーターなどが特徴となっており、ABSだけでなくトラクションコントロール(TCS)も標準装備する。

ヤマハ MT-09トレーサーABSの特徴

ヤマハ MT-09トレーサーABSの画像

アドベンチャーモデルとは
一線を画すコンセプト

スタイルを一見すると、昨今流行しているアドベンチャーモデルを思わせるMT-09トレーサーだが、BMW R1200GSを筆頭とする「オフロードも得意な長距離ツアラー」とは趣が異なる。エンジンは846cc水冷直列3気筒、前後ホイールは17インチとなっており、アップライトなライディングポジションはオフロードでの走りやすさに貢献してはいるものの、そのコンセプトはオンロードマシンである。

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また、特徴的なのは位置調節を可能としたハンドルとシートだ。なかでもシート高調整機能はトレーサーの個性のひとつといえる。シート高調整機能は一般的に足つき性向上を主眼とするのに対して、MT-09トレーサーの場合は運転しやすいローポジションと、スポーツ性を高めるためのハイポジションを備えている。つまりこれはトレーサーが単なるツーリングバイクではなく、MT-09のスポーツ性とコンセプトを変えることなく、汎用性や快適性を高めてツーリングにも適した特性をもつ「マルチパーパス(多目的用途)」であることの証でもある。

ヤマハ MT-09トレーサーABSの画像

誤解をおそれず言うなら、MT-09トレーサーは快適にツーリングを楽しめるハイパワーモタードマシンだ。

ヤマハ MT-09トレーサーABSの試乗インプレッションは次ページにて

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