掲載日:2007年08月27日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
1,254ccもの排気量を持つエンジンを搭載しているわりに、車体はコンパクトだ。2,130mmという全長は、他社同クラスのネイキッドモデルよりも最大で90mm小さく、ホイールベースは35mm短い。また、ABSシステムを搭載していることを考慮しても、車重は軽量なほうだ。バンディット1250S ABSの乾燥重量は229kg(ノンカウルのバンディット1250 ABSは226kg)、これはライバルのカウル付きモデルよりも9kg軽い。コンパクトで軽量な車体に、ライダーフレンドリーな乗車ポジション、低回転域からもりもりとトルクがわきあがるエンジンが組み合わされたとき、バンディット1250S ABSは、「乗りこなすためのリッターオーバーネイキッド」としてのキャラクターを明らかにする。
先にバンディット1200Sのインプレッションを行っているので、この先は変更されたエンジン等についての確認を行ってみたい。新しく開発された水冷式の1,254ccエンジンは、107N・mのビッグトルクをわずか3,500回転時に発生するトルク重視型ユニット。クランクシャフトの下に二次バランサーを装備し、滑らかな回転フィールを得ようとしている。また、バンディット1200では5速だったミッションは6速化されているため、高速クルージングでの快適性が向上しているはずだ。「環境への対応」が水冷化の目的だったのだから、燃料供給にはフューエルインジェクションが採用されている。1スロットルボディあたり2枚のスロットルバルブを持つSDTV(スズキデュアルスロットルバルブ)は、より緻密な燃焼コントロールを行うことができるという。