掲載日:2011年02月16日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/髙野 英治
1254ccの水冷4気筒エンジンを搭載し、'07年春に投入されたバンディット1250シリーズ。当初はノンカウルのバンディット1250と、ハーフカウルを備えた1250Sとの2タイプでしたが、2010年4月にはシリーズ第三弾として、新たにフルカウルを装着したFがラインナップに加わりました。スチール製パイプフレームや、リアにリンク式モノショックを組み合わせた車体構成は従来通りですが、専用設計のフルカウルはライダーにかかる走行風のストレスを軽減し、より高速ツーリングに適した機種として設定されました。シャープな造型のフロントフェイスは縦2灯式のマルチリフレクターヘッドライトを内臓。同社のスーパースポーツモデルであるGSX-Rシリーズを思わせる形状で、スポーティかつ高い防風効果を実現しています。メーターもF専用デザインで、ライダーが任意に設定した回転数(4,500rpm以上)で点灯する“エンジンRPMインジケーター”を備えるのはFのみの特徴。高さを二段階に調整可能な前側のシートや、ABS(アンチロックブレーキシステム)はシリーズに共通の装備です。
バンディットシリーズは水冷の400('89年)をルーツとし、続いて250('90年)が加わり、リッタークラスにはGSF1200('95年)としてスズキ伝統の油冷エンジンが搭載されました。さらにバリエーションモデルの追加やモデルチェンジを経て、油冷ファイナルエディション('06年)まで10年あまり販売されましたが、現行モデルでは水冷エンジンに転換し、バランサーを内臓、排気量もより拡大された新型ユニットに刷新されました。初代400の登場以来、実に20年以上の歴史を持つロングセラーブランドとなっています。
カラーリングは当初シックな青(キャンディインディブルー)と黒(パールネブラーブラック)の2種類でしたが、2010年7月にはさわやかな印象の白(パールミラージュホワイト)も追加され、現在は計3色のラインナップを展開しています。Fは発売されてまだ日が浅いため、中古車はごく少ないのが現状ですが、半面、状態はおしなべて良いものが期待できそうです。