スズキ バンディット1250S ABS

掲載日:2011年03月03日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/髙野 英治

スズキ バンディット1250S ABSの画像
SUZUKI Bandit 1250S ABS

スタイリッシュなハーフカウルで
快適性とスポーツ性を両立

スズキ・バンディットはハーフカウルを備えた 1250S とノンカウルの 1250 があり、さらに2010年からはフルカウルを備えた 1250F も加わって、計3機種の布陣で同社製ネイキッドの頂点に位置するシリーズです。その歴史は1989年にさかのぼり、最初は 400cc で登場しましたが、翌年 250cc モデルを加え、さらに1995年には GSF1200 (輸出名はバンディット1200)として、リッタークラスにもラインナップを拡大しました。当初のエンジンはスズキ独自の油冷4気筒でしたが、ハーフカウル仕様の追加や、フレームの全面変更などを経て、2007年からは現行の水冷4気筒 1254cc ユニットに換装。最大トルク 107N・m(10.9kg・m)を、わずか 3,500rpm の低回転で発生させ、新たにキャブレターから F.I. へ、二次バランサーも内蔵し、総排気量も少し拡大されるなど、完全なフルモデルチェンジを果たしました。しかし、イタリア車を思わせる独特のスチールパイプ製フレームワークにリアのモノショック、右出しの集合マフラーといった基本的な車体レイアウトは踏襲され、20年以上におよぶ同シリーズの伝統を堅持しています。

バンディット3兄弟の車体構成は基本的に共通と言ってよく、19L容量の燃料タンクや6速ミッション、高さを二段階に調整可能な前側シートや ABS (アンチロック・ブレーキ・システム)を備える点も3車同様ですが、それぞれ専用に設計されたカウルの有無と形状の違いが特徴となっています。ハーフカウル付きの 1250S はマルチリフレクター式ヘッドライトを内臓し、バックミラーもカウルにマウント。コンパクトな造型ながら高い防風効果を発揮し、高速走行における快適性と軽快なスポーツ性を両立させています。現行のカラーリングはグリームグレーメタリックとパールネブラーブラックの2種類ですが、2009年3月には特別仕様車のパールミラージュホワイトも設定されていたので(現在は生産終了)、運が良ければ店頭在庫をゲット出来るかもしれません。中古車もボチボチ見かけるようになってきましたが、高年式な割りに値ごろ感のある相場です。

スズキ バンディット1250S ABSのここがポイント!
  • ● 長距離や高速走行で真価を発揮するハーフカウル
  • ● オールマイティな使い勝手のよさに定評アリ
  • ● 中古は高年式の割りにお買い得な相場

スズキ バンディット1250S ABSのライバルはこれだ!

  • ホンダ
    CB1300 スーパーボルドール

    ネイキッドモデルをベースにハーフカウル仕様を追加した成り立ちは、バンディットとコンセプトを同じくする。ABSありとなしとが選べるが、いずれにしても価格はバンディットの圧勝となる。

  • ヤマハ
    FZ1 フェーザー

    旧YZF-R1譲りの5バルブ四気筒をアルミフレームに搭載、倒立フォークも備えたスポーツ指向のモデル。ハーフカウル採用で車重も225kg(装備)と軽量、さらに価格も抑えられている。

  • スズキ
    バンディット1200S

    先代モデルだが、スズキ伝統の油冷エンジン+キャブレターの味わいやワイドな5速ミッションもチャームポイント。中古のタマはそこそこあり、買いやすい相場を形成している。ただし程度は様々。

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