【Page2】ほぼ失敗に学ぶ「凹直し」の難しさ。あぁ~

掲載日:2010年04月19日 特集記事燃料タンクの凹み修理    

記事提供/2008年12月1日発行 モトメンテナンス No.80
■取材協力/ツールカンパニーストレート Phone 06-4257-1159

あなたにもできる!!

鈑金ハンダで燃料タンクの凹修理

ガソリンタンクの凹直しはタンク板厚を考慮しよう。
ほぼ失敗に学ぶ「凹直し」の難しさ。あぁ~

凹んだタンクを鈑金ハンダで修復して、スペアタンクとしてペイント依頼しようと思っていたのだが、そうは簡単に凹修理できなかった…。ここでは、実践的凹直しで知った作業の難しさと成功に向けた可能性を探ることにしてみよう。

鈑金ハンダで凹んだガソリンタンクを修理できる!!という事実を知ってから、いつかは直してみたいと思っていたのがマッハ用のガソリンタンクである。スペアで購入したときにはペイントされており、それをサンドブラストで剥がしたら、ペイントの下にはポリパテが…。凹み箇所は左側面下側とタンクキャップの前方。タンクキャップ部は、ほぼフラット面が凹んでいたため、比較的簡単に引っ張り出すことに成功。喜び勇んで左側面下部分にトライしたが、結局は失敗に終わった。何故失敗したのか? その理由を自分なりに分析してみた。

 

第一に、プレスの曲率が強い箇所への凹みだったため、そもそも引っ張り出しは難しい。プレスの曲げ部分がタンク強度を保っていると考えれば、ご理解いただけると思う。第二の理由は鈑金作業中に気が付いた。実は、この年式のマッハ用ガソリンタンクは、想像以上に鉄板が厚いのだ。とにかく頑丈。例えば、内部がどんなにサビていても、1液のサビ取りケミカルで修復可能なケースが多い。サビ取り後にピンホール穴が開く例も少ない気がする。第三に鈑金知識の不足=ぶっちゃけ僕の経験不足です。

 

 

様々な周辺機器が揃った大型ウエイト仕様のスライディングハンマーはス卜レートで購入。これまでのライトウエイト仕様とこちらを使い分けようと思う。価格は6800円(税込)。

仮に、ハンダではなく溶接やTスタッドで金具を溶着させて、患部周辺を加熱しながらスライディングハンマーで引っ張り出せば、ある程度は出てくるのではないかと思われる。実は、この作業の直後にZ2タンクで確認したのだが、Z2タンクは鉄板が薄く、なだらかな凹みならば「エアー加圧」でポンッと出てきそうな雰囲気でもあった。

 

仕方ないので、大きなタンクキャップ穴から鉄筋棒を差し込み、突き抜けないように注意しながらハンマーで叩いて患部をある程度押し出した。その状態から鈑金ハンダでさらに引っ張り出しを行い、最後は凹み部分を埋めるのにハンダを溶かして利用した。やっぱり鈑金は難しい。実感しました。

田口勝己

 

サンドブラストで旧ペイントを剥がし、患部を大型ハンダで温めつつフラックスを数滴垂らす。そして金具をハンダで固定してスライディングハンマーで引っ張り出す。ところが、金具の丸穴が伸びても凹みは出てこない・・・・。マッハのタンクは板厚が厚く鈑金が大変なことがわかった。これがZ1/Z2用タンクならば、余裕だったはずだ。仕方ないのでタンクキャップ部分から棒を差し込みブッ叩き、ある程度凹みを戻してからハンダをパテ代わりに穴埋めを行った。

 

出てこない……。マッハ用ガソリンタンクの厚さを改めて思い知る結果となった。ハンダ固定ではなく、溶接固定で周囲を炙りながら作業を進めれば好結果を得られると思う。

 


 

マフラーの凹は直せるのか?

絶版車の純正マフラーは見つけるのが大変だ。仮に中古部品を購入しても凹凹だったり削れがあったり、いずれにしても程度良いパーツをゲットするのは夢のまた夢。だからこそ程度が悪いマフラーでもどうにか直して使いたいとは誰もが考えることだと思う。そこで挑戦してみましたが、さすがに板厚が厚過ぎて失敗。決意しました「水圧」に挑戦します!!

 

もしかしてマフラーの凹みも直せるのか?と、僅かな期待を胸にトライしたが見事撃沈。やっぱりタンク以上に板厚が厚いんですね。マフラー修理は「水圧」に限るようですね。

 

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