掲載日:2010年02月12日 特集記事 › 400マルチ、あの時代
記事提供/2009年4月1日発行 絶版バイクス3
■取材協力/グランドBボックス
FZ400RからFZR400Rへ発展したヤマハレーサーレプリカ・ストーリーは、90年代に入りFZR400RRを加えた。ライバルたちとはひと味違ったヤマハの個性を愛するファンも数多い。
84年に発表されたFZ400Rは、さらに戦闘力を高めてFZR400R「リミテッドエディション」へと進化した。このモデルは、F3選手権レースを闘うライダーのために開発されている。その装備はまさにレーシングマシンそのもの。ライバルメーカーに一目おかせる存在だった。
その後、リミテッドエディションは車名を「SP/スポーツプロダクション」へと改名し、レース用ベースモデルとしてのポジションが確立された。しかし、当時はこのSP仕様でワインディングどころか、街中を走るライダーが圧倒的に多かった。時はバイクブームだったのだ。
ここに紹介するモデルは1990年式のFZR400RR/SPである。コンディション良く保管されていたのだろう。その程度はまさしく超極上!! リアフェンダーには、工場での生産管理用で車体番号が明記されたバーコードステッカーが、いまだに貼付されたままになっていた。
撮影協力をいただいたグランドB・BOX店長の山田さんによれば、「業者オークションで400レプリカは不人気です。だから仕入れたくても迷うことが多いです。でも、このバイクはあまりにも程度が良かったので、お客さんに喜んでいただければと思って仕入れました」とのこと。確かに、内部を覗き込んでも程度は極上。走行距離は1650kmと極めて浅い。保安部品を外し、レースで使われていたバイクは、純正外装パーツの程度に反して骨格やホイール周りがくたびれている例が多い。しかし、このFZRはすべてが抜群のコンディションだった。
見栄っ張りのリッタースーパースポーツライダーをワインディングで突っつくには、もってこいの超極上レーサーレプリカである。
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| 90年モデルのSPはパールホワイトベースに赤グラフィックのヤマハカラー。94年モデルはパープルのグラフィックが追加された。
大阪府吹田市のバイクショップ、グランドB.BOX。ショップ外観からはスクーターがメインのショップに見えてしまうが、2Fには80年代後半以降の極上絶版モデルが並ぶ。「個人的な思い入れはできるだけ断ち切るようにしているんですが‥‥‥」とはグランドB.BOXの店長、山田さん。しかし、仕入れ時に極上車を見ると‥‥‥。 |
| 80sバイクが好きな店長が厳選!! GRAND B.BOX 大阪府吹田市原町4-7-20 TEL: 06-6339-8819 名神高速道路の吹田ICから程近いグランドB・BOX。スクーターがところ狭しと並ぶ店内を覗くと、一見ではスクーター専門店に見えてしまうが、実は、店長の山田さんが大のスポーツバイクファンで、しかもレーサーレプリカ好き。そんな店長の意向が反映され、同ショップにはレーサーレプリカモデルの在庫もある。常連さんの中には250ccクラスの2ストレプリカを「指名買い」する例もあるそうだ。頼もしいショップである |
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