愛車撮影術

走行中のバイクを撮影する

掲載日:2007年10月09日 愛車撮影術    

走行中のバイクを撮影する
3つの方法をマスターしましょう

今回のテーマは、風景を背景にした走行バイクの撮影です。よく雑誌なんかで走行中のバイク写真が掲載されていますね。あんな写真を撮影してみたいと思った方も多いのではないでしょうか。単純な風景撮影だとアングルを定めてカメラを固定し、後は露出の設定をしてシャッターを押せば、ほぼ自分の思い描いていた写真になります。しかし、走行中のバイク撮影はそれだけではできません。ちょっとした工夫になるのですが…方法自体はそんなに難しくはありませんのでご心配なく。

ではさっそくご紹介していきましょう。

露出とは?

露出はフィルム(フィルム使用のカメラの場合。デジタルカメラは撮像素子や撮像センサーと呼ばれる)に当たる光量を調節して、光を当てることを言います。この光の量は「露光量(露出量)」といわれます。ちなみに、適正であることを「適正露出」といい、被写体が暗すぎることを「露出アンダー」といいます。逆に明るすぎることは「露出オーバー」といいます。ただ、何をもって適正露出とするかは撮影状況や個人の好みにも影響されます。撮影したものを確認して、違和感のある場合はマニュアル操作で露出を変えてみるのもいいでしょう。

"遅め"のシャッタースピードで
風景を止めたままバイクを流す

風景の形は残しながら、バイクの動きを表現したい時に使える撮り方です。迫力のある写真が取れますから、ブログやホームページなどへの掲載に華を添えてくれそうですね。撮り方も決して難しいものではありません。上記の撮影方法からシャッタースピードを遅くするだけ。簡単でしょう? ただし、シャッタースピードが遅くなるため、手ぶれにはご注意ください。三脚を使用するのがベターですが、三脚を持っていなかったり、三脚を立てる場所がない(余裕がない)場合は、手ぶれギリギリのシャッタースピードを探してください。

遅めシャッタースピード

"遅い"シャッタースピードで
バイクの動きに合わせてレンズを振る方法

流し撮りと言われる手法で撮影したのがこちらです。この写真こそ撮影したい方も多いのではないでしょうか。しかし撮り方としては、ちょっと難しくなります。まず、シャッターを押す位置を想定します。次に走ってくるバイクのスピードに合わせてレンズを動かしながら、ベストポジションにバイクが来たらシャッターを押してください。簡単に言いましたが、最初は失敗の連続だと思います。これはシャッタースピードが相当遅いため、手ぶれはもちろん、走ってくるバイクとタイミングが合いづらいから。いきなり遅いシャッタースピードで撮影せずに、最初はやや遅めくらいのスピード(1/250秒や1/125秒)で始めて、慣れてきたら序所に遅くしていきましょう。

遅いシャッタースピード

決して難しい撮影ではないが
練習を積むことは大切

撮影方法をざっと見てきましたが、どの撮影方法でも大切なことがあります。それは前もってライダーに走ってもらいたいラインを告げること。せっかく自分の頭の中で理想の構図を描いていても、バイクが見当違いの位置にきてしまったら台無しですからね。最後のバイクを止めて、風景を流す撮影方法をマスターするのは練習が必要かと思いますが、出来るようになればきっとカメラライフはもちろんバイクライフも楽しくなりますよ。がんばってください。

浪折 明良
講師
浪折 明良

カメラマン。続々と登場するカメラの新機種に財布の中身がついていかない750ライダーでもある。現在の愛車は10年もののGSF750。油冷エンジン最高! といいつつも、新型水冷エンジンが気になる今日この頃…

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