愛車撮影術

カメラをアングルを学ぶ

掲載日:2007年09月11日 愛車撮影術    

さまざまなアングルを試して
最高のカットを見つけよう

今回は、写真にちょっとしたスパイスを与えてくれる技「アングル」についてご説明いたします。写真はアングルによって印象が大きく異なります。アングルには上下左右といろいろありますが、これらに広角と望遠を組み合わせて使うことでより効果的な演出ができます。しかし、多くの方がいわゆる目の高さで撮影(アイレベルと言います)しているのではないでしょうか。もちろんアイレベルの写真が悪いという話ではありませんが、多様なアングルを使うことで写真にバリエーションが出ます。では、アングルについて学んでいきましょう。

インパクトのある写真は
見慣れてないアングルが効果的

先ほどもお話したように、アイレベルでばかり撮影するといつも同じような写真になってしまいます。しかし、なぜアイレベルでばかり撮影してしまうのでしょう。それは、多くの方が写真といえば家族や友人、恋人などと移す場合が多いからです。モノを撮影する…これって意外に少ないのではないでしょうか。スナップ写真として人を撮影する際には、どうしても相手の目線にあわせてカメラを構えてしまいますね。このため、多くの方にその癖が染み付いてしまっているわけです。もちろん、アイレベルの写真が悪いというわけではありません。ただ、このアングルは、人間の目線で撮影するために「よく見る映像」となりがちです。つまり、つまらない写真の可能性が高いわけです。普段見慣れている映像を見て、新鮮に感じたり、興味を持つ方はあまりいないでしょうからね。逆に言うと写真撮影で大切なのは「普段見慣れてないアングル」で撮影すること(構図と同じですね)。同じものでも見る角度を変えることで、はっとするくらいのインパクトを与えてくれることがあります。今後、撮影をされる時にはぜひこの「見慣れないアングル」を意識してください。これだけでかなり写真が変わります。

 

では、実際にアングルにはどんな種類があるのでしょうか。実は、アングルと一言に言っても実にさまざまです。ちょっと主なアングルをご紹介しましょう。

・低い位置から撮影する「ローアングル」

・目の高さで撮影する「アイレベル」

・高い位置から撮影する「ハイアングル」

・さらに高い位置から撮影する「俯瞰(ふかん)」

※俯瞰には、椅子の上などに立って撮影する「俯瞰」、真上を撮影する「真俯瞰(まふかん)」、ビルの上などから撮影する「鳥瞰(ちょうかん)」がある。

 

では、このアングルを意識して撮影すると、写真がどれくらい変わるのかを実際の写真を例に取りながらに見ていきましょう。

ローアングルだけでも
これだけの写真が撮れる

今回は、俯瞰などはいれずにアイレベルとローアングルの違いを例に紹介いたします。ローアングルもその強度によってさまざまに写真が変わります。まずは下の写真をご覧ください。

アングル例

 

アイレベルの写真と、ちょっとしたローアングル(しゃがんだ状態)で、ずいぶん印象が変わることはお分かりいただけるでしょうか。左の写真は、日常私たちがよく見るバイクの姿ですね。しかしながら、バイク本来というか、私たちがバイクに求める姿は右の写真ではないでしょうか。では次に、ローアングルをさらにアングルを強調してみます。また応用編として、以前の講座でお話した望遠なども取り入れてみました。まずはご覧ください。

 

アングル例

 

左の写真は、地面に腹這いになっての超ローアングルで撮影しています。上の写真と比べて、バイクにかなり迫力が出ていますね。右の写真は、望遠で背景を大きくぼかしてみました。アングルに加えて構図や望遠、シャッタースピードを意識するとぐっとプロっぽい写真が撮れるという例です。ここまで撮れたら、デスクトップの壁紙としても十分ですね。

 

いかがでしたでしょうか? アングルだけで写真の雰囲気が全然変わってくるのがお分かりいただけましたでしょうか。「最近ちょっと写真がマンネリ気味になってきたな」なんて感じたら、一度いつもと違ったアングルから撮るということを試してみてください。もちろんこれはバイクに限ったことではなく、全ての写真撮影に当てはまること。最初はうまくいかないかもしれませんが、失敗と成功を繰り返していくうちに、必ず自分の理想の写真に近づいていくはずです。がんばってみてください。

浪折 明良
講師
浪折 明良

カメラマン。続々と登場するカメラの新機種に財布の中身がついていかない750ライダーでもある。現在の愛車は10年もののGSF750。油冷エンジン最高! といいつつも、新型水冷エンジンが気になる今日この頃…

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