カブ生活

第三十五回「サイドバッグ」

掲載日:2015年03月25日 原付漫遊記松本よしえのゆるカブdays    

え・文・写真/松本よしえ

花の香りにふんわりと包まれて、カブに乗って出かけるのが楽しい季節です。今回はユニークなサイドバッグに注目してみました。

前回(第34回)、わたしの“お抹茶カブ号”をご覧いただいたところ、「あのサイドバッグはどこで買ったんですか」と聞いてくださる方がいました。記事がお目に留まって光栄です。どうもありがとうございます。でも、あの記事のテーマは「お抹茶」でして、それなのに気になったのはバッグのほうなんですよね? ちょっぴり残念でしたがお答えしました。あれ、じつは自転車用のバッグなのです。どうやら聞いてくださった方はバイク用品だと勘違いされたようですが、いまから2年ほど前にネットのオークションで手に入れたものです。1970年代のデッドストック品。新品のときは濃いカーキ色でしたが退色してベージュ色に変わりつつあります。厚地のコットンは気長に使い続ければもっと“いい味”に育つんじゃないかと期待しています。

さて、そのサイドバッグといえば昨年の富士山ツーリングに出かけたときのこと。一度見たら忘れられないサイドバッグに出合いました。まずは一枚目の写真をご覧くださいませ。このオーナー氏の手元に見える黒い筒状の物体がお手製のサイドバッグなのですが、チラッと上部に見えているグレーの物体に見覚えはありませんか。おそらく誰もが毎日お世話になっているはずです。なんとこれは住宅設備の排管などに使われる塩ビのパイプなのです。底の部分は止水用のキャップ継手が使われ、金属ステーで車体に取り付けられていました。黒い布地は防寒用のタイツを流用したのだとか。どの素材もホームセンターや身の回りで揃うものばかり。でも、塩ビのパイプでサイドバッグを作ろうなんて思うでしょうか。オーナーさんのアイデアに脱帽です。

ところでこれを機にどんなものがサイドバッグになるかを考えてみました。たとえばミリタリーグッズなどはすぐに使えそうです。弾薬箱や丈夫な帆布製のバッグならば即戦力ですね。それから2枚目の写真のような不要になった学生カバンもよさそうです。家のどこかに眠っている乾物の缶はどうでしょう。思いっきり加工しても惜しくないです。どうやらユニークなサイドバッグの種はけっこうありそうです。

塩ビパイプのサイドバッグ! 中を拝見すると片方は予備ガソリンの容器とノズル。もう片方はウエスなど小物が少々。必要最低限のものしか持たないのは潔いです。つい荷物が増えてしまうわたしは見習いたい。

子どもさんが小学校を卒業して不要になったランドセルが活かされました。2012年7月に京都で開催された「第9回カフェカブパーティin京都」にて。

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