カブ生活

ゆるカブ第百五十四回「タワマンそびえる東京下町をカブ散歩」

掲載日:2021年07月04日 原付漫遊記松本よしえのゆるカブdays    

え・文・写真/松本よしえ

ゆるカブ第百五十四回「タワマンそびえる東京下町をカブ散歩」メイン画像

東京の下町、月島の名物は「もんじゃ」だけじゃない。羽カブ号を寄せた「レバーフライ」の看板に胃袋がググッと反応。こちらはあっという間に売れ切れ仕舞いの人気店です。

お江戸下町のレバーフライを買いに!

羽カブ号にセンターボックスを付けて以来、寄り道や買い物が楽しくなりました。ご覧のお店は銀座がすぐご近所の月島界わいにありまして、「元祖 月島レバーフライ」の看板を掲げています。名物は絶妙に薄いレバーフライ。豚レバーに衣をつけて揚げ、"秘伝のタレ"をくぐらせています。うら若き女子も鉄分補給に一本いかが。

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店は"相生橋"の袂にあるのですが、写真の橋は"中央大橋"です。隅田川とセーヌ川は友好河川提携を結んでいるのをご存じでしょうか。その絡みでおフランスのデザイン会社が"中央大橋"の意匠を手がけました(1993年完成)。主塔(頂上部分)は”兜”がモチーフだと聞けば、それっぽく見えてくるかな。

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午後3時開店。訪ねたのは午後4時前でしたが、あっという間に売り切れの札が出ました。ギリギリ間に合った。

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そのまま羽カブ号で目と鼻の先にある佃島へ。朱色の「佃小橋」は佃島のシンボル。ビル銭湯の「日の出湯」の四角い煙突に昭和レトロを感じます。奥は元祖タワマンと呼ぶにふさわしいリバーシティの一群でバブル時代に竣工。夜景もきれいですよ。

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佃島は200m四方ほどのエリア。鳥居の参道奥は「住吉神社」です。通りすがりの地元の方が丁寧に頭を下げる姿が清々しい。

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路地に共同の井戸があるのはかつて漁師町だった証です。佃島の起源は江戸時代に干潟を埋め立てた人工島。当時は佃島界わいが東京湾を臨むウォーターフロントでした。令和の現代は(直線にして)7~8㎞沖まで埋め立てが進み"東京ゲートブリッジ"辺りが最前線。

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けっきょく波除稲荷様のお膝元にある佃公園のベンチでレバーフライの包みを開きました。一緒に包んである和芥子をたっぷり付けていただきます。オミヤゲ分はセンターボックスに格納中。

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オマケですが、波除稲荷様の目の前にある木製看板の路地奥には御地蔵様がいらっしゃいます。

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こちらは路地を通り抜けた反対側の入口。通路の中ほどに進むと銀杏の巨樹(樹齢約400年)と民家が一体化した不思議な空間が現れます。樹齢400年ってことは江戸時代からここに!

アツアツのレバーフライを食べたのは久しぶりです。指先で串を摘まんだ風情から”旗フライ”なんて愛称でも呼ばれます。「佃小橋」周辺は運河や神社などがギュっと詰まっていて、歴史を辿れば江戸時代まで遡ることができます。カブで訪ねて名物を味わってみてはいかがでしょう。

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