掲載日:2018年02月23日 試乗インプレ・レビュー
取材・文・写真/田宮 徹
シリンダーヘッドが水平方向に伸びたカブ系エンジンは、レッグシールドが廃止されたことでよく見えるようになった。発進用と変速用のクラッチ機構がセパレートされた2段クラッチシステムを採用する。
ベースとなったスーパーカブ110は、2017年11月のモデルチェンジ時に交換式オイルフィルターや2段キャタライザー式エキゾーストマフラーを採用。二代目クロスカブ110にも、そのまま受け継がれている。
セルスターターに加えて、キックペダルを標準装備。ステップバーは、オフロードバイクをイメージさせる可倒式とされている。CT110を意識して、車体右側にもサイドスタンドが装着できるようになっている。
メーターは極めてシンプルな構成で、指針式の速度計と燃料計に、機械表示式のオドメーターのみ。ただし、メーターパネルにカムフラージュ柄をあしらって、さりげなく遊び心を演出してある。
小ぶりな丸型ヘッドライトはLED仕様。ロービーム時に上側、ハイビーム時は上下両側が点灯する。これを囲むように、スチールパイプ製のガードを配置。その上部は、小さなキャリアとして使うこともできる。
丈夫なスチール製リアキャリアは、スーパーカブ110譲り。ブラック塗装により、引き締まったルックスに仕上げてある。やや縦長にデザインされたテールランプと丸型ウインカーで、レトロなリアビューを確立してある。
前後ホイールは17インチ径で、ブレーキは前後ともドラム式。ホイールリムやドラムブレーキアウターをブラックとして、精悍なイメージを与えてある。タイヤはIRC製のセミブロックタイプ。フロントフォークブーツを備える。
フロントブレーキレバーには、駐停車時に便利なロック機構を備えている。作動時は、ブレーキレバーを握りながら根元部の装置を左手で操作する。サイドスタンドでの駐停車に安心感を生むアイテムだ。
ギアチェンジペダルはシーソー式で、シフトアップ時は前側、シフトダウン時は後ろ側を踏んで操作する。サイドスタンドとセンタースタンドを両方装備。センタースタンドは、車体が軽めなので掛けやすい。
スーパーカブ110や先代クロスカブに採用されている、日系カブのアイデンティティとも言えるレッグシールドを廃止。フレームを覆う細いカバーとシュラウド風のカウルにより、スリムなルックスを生みだしている。
ホイール&ドラムブレーキは、リアもブラック塗装で引き締まったルックスに。テールカウルの下部には、水や泥はねなどの影響を抑えるリアマッドガードを装備。50には採用されていない110専用アイテムだ。
クロームメッキ仕上げのマフラーガードは、スリット入りデザインでレトロかつスタイリッシュに。リアツインショックは、スーパーカブのようなカバーが廃してある。折りたたみ式のタンデムステップを標準装備。
価格(消費税込み) = 33万4,800円
※表示価格は2018年2月現在
スーパーカブ110を、アウトドアテイストを盛り込んだレジャーモデルに仕上げたのがクロスカブ。初代誕生から5年近くが経過した2018年2月に、より上質かつスタイリッシュで利便性も高められた二代目が登場した。
■エンジン型式 =空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
■総排気量 =109cc
■ボア×ストローク =50.0×55.6mm
■最高出力 =5.9kw(8.0PS)/7,500rpm
■最大トルク =8.5N・m(0.87kgf-m)/5,500rpm
■燃料供給 =フューエルインジェクション
■トランスミッション =4段リターン式(停車時のみロータリー式)
■サイズ =全長1,935×全幅795×全高1,090mm
■ホイールベース =1,230mm
■シート高 =784mm
■車両重量 =106kg
■燃料タンク容量 =4.3リットル
■Fタイヤサイズ =80/90-17
■Rタイヤサイズ =80/90-17
■ブレーキ形式(F/R) =機械式リーディングトレーリング/機械式リーディングトレーリング
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