ホンダ グロム (-2016)

GROM (2016-)
HONDA

ホンダ グロム(2016-) – 125ccスポーツモデル人気を牽引する本格的ネイキッド!

掲載日:2017年04月13日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文/佐賀山敏行  写真/井上 演

ホンダ グロム(2016-) 試乗インプレッション

コンパクトボディ+トルクフルエンジン!
操る楽しさに溢れている!!

HONDA GROM(2016-)の試乗インプレッション

グロムの車体は非常にコンパクトでシート形状も適度に絞りこまれているおかげで両足が地面にしっかり届く。車体が軽いので、もしかかとが浮いたとしても不安は無いだろう。最近ではスポーツ系のスクーターなど、125ccクラスでも足が地面に届きにくいモデルが見られるが、その点グロムは安心だ。

グロムのライディングポジションは、コンパクトな車体にもかかわらず窮屈さは感じられない。ハンドルは上半身をかがめることなく手を伸ばせば自然と届き、ステップも低い位置にあるため膝を無理に曲げる必要もない。いたってリラックスしたポジションだ。強いて言えば、グロムはシートのアールがきつく、お尻がすっぽりとハマってしまい、自由度が少ない印象を受けた。ただ、これも好みの問題で、スポーツモデルらしく、ホールド感に優れていると感じる人も多いだろう。

HONDA GROM(2016-)の試乗インプレッション

エンジンを始動する。グロムのスタートはセルなので楽チン! 凝ったデザインの異形サイレンサーからは小気味良い排気音が聞こえてくる。静かだけど単気筒ならではの低音は活きていて、所有感を刺激してくれる。125ccクラスということで、通勤や通学に使う人も多いはず。早朝や深夜でも、うるさすぎず、だけどしっかりと存在感を主張する「サウンド」は嬉しいポイントだ。

いざグロムで走り出す。11N・mのトルクを発揮するエンジンはクラッチミートも容易で、小ぶりな車体をグイグイ引っ張ってくれる。交通の流れに遅れをとることもない。むしろリズミカルにギアを上げていけば、交通の流れをリードすることも可能だ。小さなグロムがクルマをリードしていく様はじつに痛快。パワフルなリッターバイクを走らせるのとはまた違う快感がある……そう、これこそが「バイクを操る」という感覚だ。グロムは自分の手足となって、街中を意のままに駆け抜けることができるのだ!

HONDA GROM(2016-)の試乗インプレッション

ワインディングも同様で、過剰なパワーを持たないぶん安心して走らせることができる。さすがに急な上り坂ではグロムのエンジンにパワー不足を感じることもあったが、緩やかな上りや下りはお手のもの! コントロール性の良い前後ブレーキや操安性に優れた前後サスペンションの効果もあって、自在に走ることができる。もちろん、バイクに振り回される感覚は皆無だ。ワインディングでは街中で感じた「バイクを操る」という感覚がさらにグレードアップしたといえば良いだろう。グロムは決して街乗りバイクではなく、ツーリングも楽しめるキャラクターだということがよくわかった。

HONDA GROM(2016-)の試乗インプレッション

グロムは小さくて軽いから通勤や通学には最適だ。しかし4速マニュアルミッションを搭載する空冷4ストロークOHCエンジンやディスクブレーキ、倒立フロントフォークは伊達ではない。ただ扱いやすいだけでなく、走りの楽しさもしっかりとライダーに享受してくれる。まさに毎日の足から週末の楽しみまで、オールマイティーに楽しめる1台だ。

HONDA GROM(2016-)の試乗インプレッション

あえてグロムのマイナス部分を述べるとすれば、幹線道路や急な上り坂など、モアパワーが欲しいと思う場面もあるにはあった、しかし、これも法定速度内で走る分にはまったく問題はないし、アフターパーツメーカーから多くのチューニングパーツが発売されている現状を考えると、ネガな部分を克服するのもグロムの楽しみのひとつだといえるのではないだろうか。

125ccクラスというとセカンドバイクとして考える人も多いだろうが、グロムはファーストバイクとしての資質を十分持つモデル。ビッグバイクにはない魅力を存分に備えた1台だ!

グロム(2016-)の詳細写真は次のページにて

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索