掲載日:2018年05月16日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川 健太郎 撮影/山家 健一
VESPA SEI GIORNI
ベスパは1946年に誕生して以来、一貫して伝統的なデザインと機構を守り続けているイタリアの老舗ブランドである。その代表例が航空機由来のテクノロジーであるスチール製モノコックボディや片持ち式フロントサスペンションなど。今日のスクーターでは当たり前となったエンジンと駆動系が一体型のスイングユニット方式もベスパが最初に導入したものだ。
ベスパ(Vespa)とはイタリア語でスズメバチを意味し、その名の由来となったふっくらとしたボディラインや2ストロークエンジンの甲高い排気音が特徴のハンドシフトモデルを生産していたが、現在では4ストロークエンジン搭載のATモデルが主流である。
今回紹介する最新モデルの『Sei Giorni』(セイ ジョルニ)は、1951年に開催された国際的なアベレージラリー(タイムラリー)「Sei Giorni Internazionale」での勝利を記念して名付けられた、当時のレース用マシンを現代的な解釈で復刻させたモデルである。