KYMCO ダウンタウン200i 試乗インプレ・レビュー

KYMCO ダウンタウン200i
KYMCO ダウンタウン200i

KYMCO ダウンタウン200i

掲載日:2012年06月11日 記事カテゴリ 試乗インプレ・レビュー    

取材・文/田宮 徹

ちょっぴりラグジュアリーな
台湾生まれの欧州系シティコミューター!

台湾のキムコは、スクーターを中心としたシティコミューターの開発を多く手がけている。台湾本土でも人気のブランドだが、同時に世界各国へと積極的に輸出も行っていて、欧州での人気も高い。そんなキムコのラインナップにあるダウンタウンは、欧州市場を意識して設計されたシリーズだ。

 

このうち今回紹介するダウンタウン200iは、日本でも販売中の125、日本未入荷の300と共通化された車体と、排気量205.3ccのパワーユニットを組み合わせた、同シリーズの中間グレードに相当するモデルだ。日本では11年秋に導入が開始され、12年が最初の本格的なシーズンということになる。

KYMCO ダウンタウン200i 特徴

KYMCO ダウンタウン200i 写真 KYMCO ダウンタウン200i 写真 KYMCO ダウンタウン200i 写真


廉価だが荷物の積載性にも優れ
日常の足としても便利に使える!

KYMCO ダウンタウン200i 写真上級モデルの300と車体の基本部分が共通化されていることもあり、200iはこのクラスとしてはやや大柄なイメージもあるが、そのぶん装備も充実。そして、車両価格は低めに抑えられている。

 

まずホイールサイズは、フロントに14インチ、リアに13インチという大径タイプを履く。大径ホイールが生む最大のメリットは走行安定性。ちょっぴり荒れた路面でも、恐怖感が少なく乗れる設定となっている。もちろん、ブレーキはフロントだけでなくリアもディスク式。タンデム走行時や高速走行時にも、安心感がある。また、スクリーンはロングタイプで、シティランだけでなくちょっとした遠出での快適性も追求。プロジェクターヘッドライトやエンジン停止機構付きサイドスタンドを装備するなど、車両価格は低めだが安っぽさはない。

 

KYMCO ダウンタウン200i 写真そして、ボディが大柄なこともあり、収納スペースも充実。まずLED内部照明付きのシート下トランクには、サイズや形状によってはフルフェイスヘルメットを2個同時収納することができる。DC12V電源ソケットを備えたグローブボックスは、ロック機構こそないが深さがあって使いやすく、さらに大型のカバンホルダーも備えている。

KYMCO ダウンタウン200i 試乗インプレッション

オールラウンドに使い倒せる
バランスのよい性能と求めやすい価格!

KYMCO ダウンタウン200i 写真前後一体型のシートは、ライダー側の形状がやや独特で、先端が盛り上がり、後部には深めのバックレストがあるようなデザイン。このため、またがるとすっぽりとホールドされる感覚がある。シート高は775mmで、身長167cmの筆者の場合、前席後部に収まった状態だと両足の裏がすべて接地することはない。しかし、ボディが大きいわりには車重はなく、不安なく支えていることができた。

 

ハンドルは、シートに深くまたがった、もっとも落ち着くライディングポジションを取った場合、やや高めで遠めな印象。通常の走行時には、ごく自然に乗れる設定だ。ただし小柄なライダーの場合、ハンドルをフルロックしたUターン時には、シート形状との兼ね合いもあり、外側の手が届かなくなりやすい。前傾姿勢を取ったり、座り方を工夫したりして、うまく操りたい。

 

エンジンは、まずまずパワフル。大きめの車体と、200ccという排気量の組み合わせに、鈍重な乗り物を想像していたが、意外なほど元気に加速する。さすがに出足はそれほどクイックではないが、20km/hほどから上の領域では、まるでストレスなく加速が続く。日本の法定最高速度域内、つまり100km/h以下での加速性能は、シティコミューターとして十分満足できるレベルにある。実測したわけではないが、最高速は約120km/hのよう。これはつまり、法定速度内での巡航時にある程度の余裕があるということでもある。

 

KYMCO ダウンタウン200i 写真一方で、大柄である程度の重さがある車体と、前後に履いた大径ホイールは、コーナリング時の安定感を生みだしている。市街地での通常走行時に、これといって重さに対する不満は生まれず、交差点などでは軽快に曲がることができるが、深いバンク角まで寝かせたときには、スモールボディモデルにはない安心感がある。

 

サスペンションはやや硬めな設定で、段差などではちょっぴり突きあげ感もある。逆にきれいな路面では、車体が不必要に動きすぎることもなく、安定感があり、快適に走ることができる。ちなみにリアサスペンションは、5段階のプリロード調整が可能。ライダーの体格や、タンデム使用の有無にもよるが、プリロードを緩めてあげれば乗り心地はかなり改善する。

 

ブレーキは、前後ともステンメッシュホースを使ったシングルディスク式。レバータッチは、かなりカチッとしている。しかし、ストローク量があまりない印象とは裏腹に、とてもコントローラブル。このようなスクーターモデルで、フロントブレーキをガツンと握るのには勇気がいるが、シートのホールド性がよいこともあり、ハードブレーキングも簡単。もちろん無理は禁物だが、頼もしい装備と言えるだろう。

 

KYMCO ダウンタウン200i 写真スクリーンはロングタイプだが、市街地走行時に視界をジャマしないよう、トップの両サイドが切り落とされたデザインとなっている。身長167cmの筆者が乗った場合、ウインドプロテクション効果と視界確保のバランスがちょうどよい位置だ。大きめのスクリーンということで、若干ながら風の巻き込みが感じられたが、そのぶんほんのちょっと伏せただけで、カラダのほぼすべてを走行風から守ることができる。雨天時やウインターライディング時に、かなりありがたさが感じられそうだ。

 

約43万円という車両価格を考えれば、走行性能や装備はハイレベルと評価してもよいだろう。日常的にバイクを足として使うようなライダーや、セカンドバイクとしてミドルクラスのスクーターを探しているようなユーザーにも、お薦めのモデルだ。

 

画像をクリックすると拡大画像が表示されます

SPECIFICATIONS – KYMCO DOWNTOWN200i (2012)

KYMCO ダウンタウン200i 写真

価格(消費税込み) = 42万8,000円

日本市場では11年秋に導入が開始された、台湾ブランドのミドルクラスコミューター。走行性能と燃費性能のバランスに優れる、約200ccという排気量をチョイス。大型のシート下トランクを採用するなど、日常での使い勝手を考慮した装備が多く与えられている。一方で、大径ホイールや前後ディスクブレーキを装備し、幅広いシーンで満足できる走行性能が目指されている。

■エンジン形式 = 水冷4ストローク単気筒

■総排気量 = 205.3cc

■最高出力 = 15.7kW(21PS) / 8,000 rpm

■最大トルク = 18.9Nm(1.9kgm) / 7,000 rpm

■トランスミッション = CVT無段

■サイズ = 全長2,200×全幅810×全高1,150 mm

■シート高 = 775mm

■ホイールベース = 1,545 mm

■車両乾燥重量 = 166kg

■タンク容量 = 12.5リットル

■Fタイヤサイズ = 120/80-14

■Rタイヤサイズ = 150/70-13


あわせて読みたい記事