掲載日:2008年01月28日 ツーリング情報局 › 関西エリア
皆さんこんにちは、自称ミステリーハンターのMr.Crazy Tigerです。はいそこのアナタ、「バイクはもうオフシーズンだぜ」みたいな顔をしてはいけません。今という季節に走ってこそ、心地よい春先ツーリングの感動があるのです。死兆星が見えない程度に冬ツーリングを楽しみましょう。さて極寒の1月ツーリングに用意した行き先は、関西ライダーなら一度は訪れるであろう宿命の地・淡路島です。以前当サイト編集部の方が行かれていますが、今回はちょっと違うルートを使い、淡路島の南端・鳴門海峡を目指して走ってきました。
淡路島へは、当然ながら海を越えねばなりません。明石港から出ているたこフェリーを使うか、明石海峡大橋を走るか。この2通りのルートは多くの方がご存知のことと思いますが、前回の淡路島レポでたこフェリーを使われていたので、今回は明石海峡大橋を越えて行きましょう。阪神高速からは、まず垂水料金所を超え、名谷ジャンクションを経て神戸淡路鳴門自動車道へ入ります。そして長ーいトンネルを抜けると、まるで大きな船の帆のような形をした明石海峡大橋が現れます。全長約4キロという日本屈指の巨大ブリッジを走り抜けるのは、冬だと風が冷たくはありますが実に爽快。ただし左右から強烈な潮風が吹いてくるので、ムーディ勝山よろしく右から来た風を左へ受け流す感じで、スピードを落として走りましょう。無事明石海峡大橋を走り抜け、「淡路ハイウェイオアシス」で一息。関西でも指折りの巨大パーキングエリアは、駐車場の広さはもちろん、最近ではなぜか観覧車まで設置されています。そのくせバイクの駐車スペースがさほど広くないのが解せないのですが、当サイトをご覧いただいている超マナーのいいライダー諸兄にはさしたる問題ではないか、と。目ぼしいものはないので、ココアブレイク程度にとどめておきましょう。そのあと、淡路インターを出て淡路島に降り立ちます。このとき、決して「高速料金:1,850円」という価格に戸惑ってはいけません。このときばかりは、ライダーという素顔の上にかぶっている「行儀のよい社会人ヅラ」で動じることなく支払いを済ませましょう。この高速料金が高いという方は、明石港から出ているたこフェリー(750cc以上:830円、750cc以下:620円)をご利用ください。
淡路島に上陸したら、岩屋方面に向かう国道28号線に乗ります。まー淡路島に来たら間違いなく走るルートに入るわけですが、ここのシーサイドラインは何度走っても気持ちがいいもんです。大型連休でもなければ混雑することはありませんし、何度かここを走ったことがある僕も、車に行く手を阻まれた記憶はありません。そのまま28号線を走っていくと、途中で巨大な「世界平和大観音像」が目に飛び込んできます。この観音像、なんとニューヨークの自由の女神像より高いらしいですよ。首あたりが展望台になっているので、興味がある人はどうぞ。まだ淡路島なのに「四国街道」と呼ばれる28号線をスカっーと走った先でランチタイム。淡路市役所のすぐ先の「石神」という交差点近くにある「麺乃匠いづも庵」へ行きました。僕が食したのは「鴨酔セット」(1,050円也)。秘伝のダシを使っている鴨鍋とうどんのつけ麺で食べるという珍しいもので、味付けは割りと濃いめでボリュームも満点。このホットな一品のおかげで、ツーリングで冷えた体はあっという間に温まりました。
身も心も温まったらツーリング再開。ここから再び国道28号線を南下していくわけですが、洲本市手前の「炬口北」という交差点の先で左折し、洲本方面へ進んでいきます。この先には洲本温泉郷、そして洲本の漁港を眺めながらのルートが続きます。風景自体は実に平凡ですが、ここから海が間近になって、潮の香りを楽しみながら走れるでしょう。晴れた春先なら言うことはありませんが、うらびれた感じのする冬の景色を楽しんでみるのも一興ですね。交通量もとても少ないので、空いている道を快適に走れるのもうれしいところ。洲本の漁港を走り抜け、道は山の中へと進んでいきます。しばらくワインディングが続く中、「ナゾのパラダイス」という意味不明の立て札がチラホラ…。「なんのこっちゃ?」と進むと、突如、「淡路島 水仙郷」の大きな看板が。ここは「立川水仙郷」というところで、1月下旬から2月にかけて水仙が一面に咲き誇る淡路島の名所なんです。
真っ白な花を咲かせる美しい水仙畑が広がっているのですが、その横に「淡路島ナゾのパラダイス」と書かれた建物が…。ミステリーハンターとして足を踏み入れないわけにはいくまい、と中に入りましたところ…え~っとですね、ちょっと内部を紹介するのが憚られるような施設でして…。関西人なら誰もが知る名物番組「探偵!ナイトスクープ」などでも紹介されたそうなので、知っている方もいらっしゃるかと思いますが、ご存知ないという方は「建物の入口に『おしべとめしべのことを学ぶところ』と書いてあった」という一言でご判断していただきたく思います。あまりここのことを書きすぎると、編集部よりレポーターの任を解かれかねないのでやめておきます。なので、ここは「水仙畑が見られるステキなところ」という紹介にとどめます。ちなみに入口から水仙畑手前の駐車場まで、ほとんど舗装されていないものすごく急な坂道が続きますので、ライディングに自信のない方は入口脇の駐車場に停め、徒歩で降りられることをオススメします。
ここから再びワインディングを抜けていくと、またまた大海原が広がるシーサイドラインに出ます。しかしながら「南淡路水仙ライン」と呼ばれるこの道は、これまでのシーサイドラインとはちょっとワケが違う僕のオススメロードです。何より一番いいところは、車がほとんど走っていないこと。そして、いい意味での殺風景な海を眺められることです。僕が走ったこの日(土曜日)でも数えるほどの車しか出会いませんでしたし、数分ぐらい「ここの道、俺だけしか走ってないんじゃね?」と思ったほど。淡路島に来たならぜひ一度は走ってみてください。周囲に人がいなければ、シャウトしてもかまいませんよ。ひとつ注意点をあげると、大きな波ですね。夏場にここを走っていたとき、前を走っていた車に大波が打ち寄せてびしょ濡れになっていました。余裕があれば海の様子に注意を払いましょう。
南淡路水仙ラインを走り終えると、いよいよ後半戦に突入です。県道25号線に入って福良方面へ進んでいきます。田畑が続く道を走っていき、国道28号線に合流したところで「うずしおドーム なないろ館」という建物に到着します。ここから、鳴門海峡のうずしおを見に行くクルーズ船が出航しているんです。「ぜひ渦潮を見てみたい!」という方には面白いイベントですね。僕はとれたての海鮮物が楽しめるお店を見てまわり、でっかいタコの切り身が串刺しになった「串たこ」(1本300円也)で小腹を満たす程度にとどめましたが。そして目的地の「道の駅うずしお」を目指して、再び県道25号線を走ります。この25号線は南淡路水仙ラインから続いているのですが、なにげに走りやすくて景色のいい道なんですよね。「なんでかなー?」と周囲の景色を見ると、あまり人の手が入っていない自然のなかを走れているからだということに気づきました。名前は地味でも景色はグッドです。
気持ちよく25号線を走っていくと、一山超えたところで遠くに鳴門海峡大橋が見えてきます。そしてゴールの「道の駅うずしお」に到着です。地図で確認すると、淡路島の最南端に作られており、真上を鳴門海峡大橋が走っています。駐車場には何台かのバイクが停まっており、当サイトの「ライダー考現学」にある「先っぽを目指すライダーの心理」を実感した次第です。展望台へ行くと、真上に鳴門海峡大橋、そして真下に鳴門海峡と、んもう大迫力の「鳴門海峡づくし」です。15時頃に到着したのですが、この季節だと少し日が傾いてきておりまして、西日が照らす果てしない海を見ていると、サングラスかけてタバコの一本でもふかしながら「ふっ…」と自分に酔ってしまいそうになりますね。今回は「道の駅うずしお」がゴールなので、帰り道はご自由に。高速道路を使ってそのまま明石海峡大橋を抜けるもよし、下道でサンセットラインを走破するもよし。ただし冬場は日の暮れが早いので、夜の寒さに凍えながら走ることのないよう。
今回は冬場のツーリングスポットということでなるべく南側に絞ったのですが、淡路島はいつ走っても気持ちがいいところですね。もちろん春や秋、夏に走るのがいいのは当然なんですが、水仙畑など冬だからこそ楽しめるところがいくつもあるので、そのあたりの魅力を堪能してもらいたいです。ただし、「ナゾのパラダイス」に関しては自己責任ということでお願いします。
淡路島うどん 麺乃匠いづも庵
住所/淡路市志筑3522-1
電話/0799-62-6002
営業/11:00~15:00、17:00~20:00
定休/木曜
URL/麺乃匠いづも庵
立川水仙郷(ナゾのパラダイス)
住所/洲本市由良町2877-22
電話/0799-27-2653
営業/8:00~17:00
定休/無休
入場料/500円
南あわじ市ふるさと活性化センター
(うずしおドーム なないろ館)
住所/南あわじ市福良甲1528-4
電話/0799-37-3012
(南あわじ市産業振興部商工観光課)
道の駅うずしお
住所/南あわじ市福良丙947-22
電話/0799-52-1157
営業/9:00~17:00
(トイレ・駐車場・公衆電話は24時間利用可能)
URL/道の駅うずしお
1975年生まれ、兵庫県尼崎市在住。トライアンフ 2004 ボンネビルT100所有。「生涯クラシック一筋」をモットーに、フットボール、ロック、阪神タイガースを愛する。常に新しいツーリングルートを開拓しようと、野に山にと走る行動派。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!