京都はんなりツー

掲載日:2008年05月28日 ツーリング情報局関西エリア    

他府県ライダーもぜひ参考に
はんなり京都を練り走ろう

イメージども。2期目に突入したカリスマレポーターのMr.Crazy Tigerとボツワナ人のシャミソくんです。先月、奈良ツーレポをアップしたところなのに、編集部より「新シーズンの一発目よろしくぅ~」と言われ、前倒しアップ、そして偶数月掲載となりました。編集部の人使いの荒さに、涙、涙、涙です。さて今回のレポは、題して「京都はんなりツーリング」。「京都に行こう!」と思い立って走りに行ったのはいいものの、明確な目的地を定めていなかったためテキトーにブラブラして帰るハメになった…という経験、ありませんか? そんな関西ライダーの長患いを解消するため、ワタクシが我流のルートをお教えしましょう! という企画です。定番箇所にはほとんど行かない、偏った好みによって生まれた粋なレポですので、読み終えたあとに「何の参考にもならんわ!」とか言わないでくださいね。

イメージまずは京阪電鉄・中書島駅を目指します。最初の目的地は、幕末の京都を語るうえで外せない舞台のひとつ「寺田屋」。中書島へは、国道1号線を地道に走るか、名神高速・京滋バイパスの巨椋池ICで下車して目指すルートがありますので、お好みで使い分けてください。駅まで来れば、寺田屋まではすぐ近くです。さてここ寺田屋といえば、幕末の名士・坂本龍馬が伏見奉行所に襲撃されたことで知られていますね。なんでこんなところを掘り出したのかって…僕が幕末の歴史が好きだからですよ。それだけ。当時の姿を残す旅館内には、風呂から飛び出して龍馬に襲撃を教えに行ったお竜さん(後の龍馬のヨメ)が入っていた樽型のお風呂や、襲撃の際に格闘があった部屋、またそこかしこに龍馬の肖像画が架けられており、幕末ファンなら身悶え間違いナシ! のスポットです。

イメージ目を引くのは、寺田屋騒動での刀傷や拳銃の弾痕です。今回は紹介しませんが、新撰組の屯所だった壬生寺・八木邸にも、副長・土方歳三のものと言われる刀傷があるのですが…幕末の志士たちは、どうしてこんな狭いところで刀を振りかざしたんでしょうかね。やはり真剣での斬り合いともなると、冷静さを欠くのでしょうか。そんな感慨に耽ってしまう場所です。ちなみにこの寺田屋、今でも旅館として運営されているので宿泊が可能です(素泊まり:6,500円、朝食付き:7,000円)。関西圏の方はともかく、他府県から来られる方はぜひ宿泊地候補にしてください。ただし、夜に何者かに襲撃されても知りません。

京の都の庭をまったり眺め
スローフードを食して過ごす

イメージせっかく京都に来たんだから、京の都の庭とやらを見に行きましょう。寺田屋から北上したところにある「智積院(ちしゃくいん)」へ向かいます。歴史的背景については、邪魔くさいので省きます。拝観料500円を払って中へ入り、庭園へ。大きな広間の向こうには…見事な和の庭園が広がっているではありませんか。自然の丘を活かしながら造られたものだそうで「うーむ、これぞ”日本の庭”でございますな…」と、腕組みしてうなずいてしまう風景です。池には鯉が泳いでおり、小さな石の橋などもあってとても風流でした。5月下旬にはサツキが咲くらしく、その頃には掲載された写真よりもきれいな庭園美が楽しめるでしょう。さすが千利休好みといわれる庭ですな。ようやく「京都に来た」という実感がわいてきましたよ。

イメージちょうど腹が減ってきたので、ランチタイムと洒落込みます。「はんなりツーリングとか言ってるし、きっと和食だろう」なーんて思っているであろう読者諸兄の期待を軽やかに裏切り、オシャレなカフェへハンバーガーなんぞを食べに行きます。行き先は「Ha-Ha Apartment+cafe」というお店。自家製パンで作られるハンバーガーやオムライス、タイ風ヤキメシなんかも揃っているユニークなお店で、ここのハンバーガーは一度食べると結構病みつきになります。オススメは「88サンドプレート(880円也)」にトマトとモッツァレラチーズをはさんだバージョン。フカフカのバンズとイタリアンな味わいが実にGOOD。結構大食らいな僕ですが、このバーガーセットは十分お腹を満たしてくれるほどのボリュームです。興味があれば、一度試してみてくださいな。ただし「碁盤の目」と呼ばれるほど一方通行の多い京都市の中心部にあるので、訪れる際は事前に地図を確認のうえでどうぞ。

本格走行!比叡山ドライブウェイ
シメはもちろん京都スイーツなり

イメージお腹がふくれたところで、そろそろツーリングらしいことをしましょう。次なる目的地は比叡山延暦寺。比叡山ドライブウェイへひとっ走りしに行きます。丸太町通を東へあがり、そして白川通を北上、「北白川別当」という交差点を左折して山中越ルートへ入ります。ここからはクネクネの山道です。車の交通量があり、前を市バスが走ろうものなら超スローペースとなってしまいますが、ドライブウェイの入口に着くまでしばしの辛抱です。今回は比叡山東塔(または山頂パーキング)まで走ることにしました(1,120円[往復])。そこそこの値段を徴収する比叡山ドライブウェイですが、走ってみるとこれがまた憎たらしいほど気持ちいい。僕が走りに行ったのは平日で、交通量が少なかったからか、荘厳な比叡山の森林風景をまったり眺めつつ(よそ見じゃありませんよ)、木々の薫りを楽しみながら走れました。展望スポットの「夢見ヶ丘展望台」と「山頂パーキング」からは、滋賀県に広がる琵琶湖を一望することができます。これも比叡山まで登りに来たからこそ見られる風景といえますね。

イメージそのまま森林のなかを走るワインディングを抜けていくと、目的地の「比叡山延暦寺」東塔に到着します。世界遺産が数多く集う京都のなかでも指折りのお寺です。ここで見逃せないのが、大講堂のすぐ近くにある「開運の鐘」。その名のとおり突けば運が開ける魔法のような鐘ですが、なぜか50円とられます。やはり「タダで開運しようなんざムシがよすぎるわい」ということなのでしょうか。そのあと足を運んだ「根本中堂」と呼ばれる建物は、存在そのものに威厳があり、圧倒されました。別に信心深い人間ではない僕ですが、なにやら気圧されてしまうような雰囲気。内部に入ることができるのですが、なんちゅうか「そんじょそこらの寺とは格が違うな」と思わされる空気が流れています。比叡山ドライブウェイを走られる際は、ぜひ延暦寺まで足を伸ばしてみてくださいな。通行料金に見合うだけの景色が楽しめますよ。

イメージドライブウェイを走り終え、再び京都市内へ戻ります。いよいよツーリングも終わりに近づいていますが、皆さん何か忘れていませんか?…そう、僕といえばスイーツです。最後に京都ならではの甘味が味わえる「加茂みたらし茶屋」へご案内しましょう。その名のとおり、ここはみたらし団子の老舗で、下鴨神社の真ん前にあります。ドライブウェイから帰ってきたなら、ルートもカンタンです。ここにはわらび餅や抹茶など、定番の和のスイーツがそろっていますが、やはり王道であるみたらし団子(3本400円也)を頼まねばなりません。よく「甘さ控えめの…」という表現が用いられますが、ここのみたらしは本当にしつこくない甘さで、団子も小ぶりなので女性でも食べやすいサイズなんです。ほかのスポットはお好みでスルーしても結構ですが、このお店だけはぜひ行ってください。京都スイーツの真髄を知ることになるでしょう。ちなみに僕はこの日、テイクアウトまでしてしまいました(10本1,040円也)。そしてお店をあとにし、すぐ近くを流れる鴨川で桜咲く風景をしばし眺めてから帰路につきました。あ、先ほどのみたらし団子をテイクアウトして、鴨川のほとりで楽しむのもまた一興ですね。

という感じの狂虎流・京都はんなりツーリングでした。今回は智積院や比叡山などへ足を運びましたが、京都の見どころはこのレポートでは語りきれないほどたくさんあります。鴨川上流を目指してガンガン走ったり、嵐山のデートスポットに行ったり、壬生寺で近藤勇像とニラメッコしたり…。今回のレポートを一例に、皆さんが京都の新しいスポットを開拓してくださればうれしゅうございます。それでは、今度は6月にお会いしましょー。

スポット紹介

寺田屋

住所/伏見区南浜町263

電話/075-622-0243

営業/10:00~15:40

料金/大人500円 ※団体のみ要予約(電話)

定休/1月1日~3日(月曜不定休あり)

総本山智積院

住所/京都市東山区東大路通七条下ル東瓦町964

営業/9:00~16:00

料金/一般500円

URL/総本山智積院

Ha-Ha Apartment+cafe

住所/京都市中京区麩屋町通三条下ル白壁町444

電話/075-212-3488

営業/12:00(土日祝は11:30)~22:00

URL/Ha-Ha Apartment+cafe」

比叡山ドライブウェイ

電話/077-529-2216

URL/比叡山ドライブウェイ

※125cc以下の二輪車は通行できません。また天候不良時は通行止めになります

比叡山延暦寺

電話/077-578-0001

定休/無休

営業/8:30~16:30(西塔・横川は16:00まで)
12月1日~2月末は9:00~16:00
(西塔・横川は15:30まで)

料金/大人550円

URL/比叡山延暦寺

加茂みたらし茶屋

住所/京都市左京区下鴨宮崎町17

電話/075-781-1460

営業/9:30~20:00

定休/水曜日

Mr.Crazy Tiger
プロフィール
Mr.Crazy Tiger

1975年生まれ、兵庫県尼崎市在住。トライアンフ 2004 ボンネビルT100所有。「生涯クラシック一筋」をモットーに、フットボール、ロック、阪神タイガースを愛する。常に新しいツーリングルートを開拓しようと、野に山にと走る行動派。

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