琵琶湖一周

掲載日:2007年05月28日 ツーリング情報局関西エリア    

関西定番の琵琶湖一周
あえて1泊のキャンプを敢行

ハバナイスデー、読者諸君。

6月末に北海道ツーリングに行き、トラベル(旅)という言葉がトラブル(問題)から派生した意味をまざまざと体感したMr.Crazy Tigerです。気を取り直して2ヶ月ぶりのツーリングレポートにいってみましょうか。今回は夏直前に掲載ということで、読んでくれる方の夏ツーリングの参考になるような「涼しさ」をテーマにしてみました。関西エリアでは、定番コースである滋賀県の琵琶湖一周ツーリングをご紹介しましょう。といっても、ただ琵琶湖を一周するのでは面白くないので、湖畔でャンプをする1泊2日ツーリングとしました。普通に行けば日帰りルートなんですが、それをあえて寄り道しまくってキャンプの楽しさも含めたまったりツーリングに仕上げました。

イメージ用意するキャンプ用具はいたってカンタン。テント、シュラフ(寝袋)、マット、ランタン、ガスバーナーとガスカートリッジ、クッカー(食器)などなど。この程度そろっていれば、あとのモノは道中や現地で仕入れられます。まぁ、キャンプに興味が持てない方や財政的に余裕のある方は、どこかのお宿を探されるといいでしょう。さて、準備が揃えばレッツラゴー(古っ)。まず滋賀県大津市を目指します。関西近県の方なら、国道1号線を京都に向かって走っていればいつか着きます。そのまま進むと、琵琶湖を西回りするか東回りするかの分岐点となる「逢坂」という交差点に差し掛かるので、ここでファイナルアンサー。今回僕は、近江八幡へ行くために東回りルートをチョイス。そうして道にまかせるまま走っていくと…お世辞にも快走とは言い難い渋滞が待ち構えていました。その度合いはというと、道は狭いわトラックは多いわと、不快指数がぐんぐん上昇するほど。快晴の土曜日だったからかもしれません…。あとで地図を見て、湖岸を走る「近江八幡線」という快走ルートがあるのを知り、愕然としてしまいました。皆さんはぜひこちらのルートで走ってみてください。間違っても馬鹿正直に1号線を突き進まないように。

イメージとことこ走ること約1時間、まったりと近江八幡市に到着。お約束ですが、町の中央にある「かわらミュージアム」へ行きます。白壁づくりの古い建物や昔ながらの美しい堀など、古きよき時代を思わせる街並みが残っています。さて、ここでのオススメは敷地内の喫茶店「瓦亭」にある「近江牛ビーフカレー」。まともに近江牛ステーキなんかを食べに行けばウン千円するところを、750円という安価で提供してくれます。さらに近江八幡の名産赤こんにゃくも添えられており、「とりあえず現地のメシを食った」という気分にさせてくれます。

さざなみ街道で涼風を堪能
夕暮れを眺め、たそがれる

イメージ近江八幡から続く湖岸線は快走そのもの。特に長浜まで続く「さざなみ街道」を走るのは、琵琶湖ツーリングの醍醐味と言って差し支えありません。幅広い道路、湖から吹いてくる涼風、周囲を囲む深緑と田園風景…。8月だと陽射しが強いかもしれませんが、湖岸線の涼しさがやわらげてくれること間違いなし。緑あふれる自然と涼しい風を同時に味わえる、関西圏ライダーだけに許された贅沢がここにはあります。さざなみ街道を楽しんだあとは、琵琶湖の景勝地・奥琵琶湖を目指しましょう。ルートはいたってカンタン、特に楽しめる風景もない国道8号線を北上して「木之本」、「塩津」交差点を左折、国道161号線と合流して南下し「梅津」交差点をまた左折すると、きれいな湖の風景が広がる奥琵琶湖の湖岸に出ます。ここには「奥琵琶湖パークウェイ」という峠を走ることができる心地いい道があるんですが、残念ながら11月頃まで一方通行規制がされているため、東回りのルートで入ると進むことはできません。西回りルートを選ばれた方は一度走ってみるといいでしょう。

イメージさて、奥琵琶湖まで来ればキャンプ場はもちろん、安宿から豪華ペンションまであります。この日僕が選んだのは、サイト料がたったの500円という「梅津大崎キャンプ場」。小さなところですが、琵琶湖に面した絶好のロケーションが魅力です。ここでのポイントは「早めの宿入り」。それは、ここから見られる奥琵琶湖の美しい夕景を眺めるため。そう、たった一日で回れる琵琶湖をあえて一泊キャンプで来ているんだから、時間はぜいたくに使いましょう。それが大人旅のたしなみってもんです。テントを張り終え、食事の準備をする前にタバコの一本でも吹かしながら、湖の向こうに沈む夕暮れを眺める…。いいですよ~これ。夜のひとときもまた格別。普段なら家でついついパソコン見たりテレビをつけたりしてしまうところですが、キャンプだとそういった近代用品の類が一切ないので、自然に身を任せながらくつろげるのですよ。まさしく体中に野性のエナジーが満ち溢れます。仲間内でおしゃべりに興じるもよし、たったひとりで涙に暮れるも…いやたそがれるもよし。なんでもないようなことが幸せだと思えるかもしれませんよ。

早朝の湖岸だから楽しめるライディング
朝陽を背に浴びながら走りやがれ

イメージ早朝。ちゃっちゃとメシ食って撤収しましょう。キャンプの朝は早いのです、早朝ならではの湖岸ライディングを楽しむために。7時にキャンプ場をあとにした僕は、国道161線を南下、「西浜」という二股の交差点にすぐ差し掛かるので左側に進んでください。こっから先に伸びるのは、「プチ北海道」と称してもいいほど延々と突き抜ける心地よいストレートロード。信号機が少なく、交通量もほとんどないので存分に走りを楽しめます。早朝に走ると背中に昇ったばかりの朝陽を、そして湖からの風を同時に受けられ、バイク乗りにしか味わえない最高の自然を体感できます。この道を10キロ以上走ると、琵琶湖岸でもっとも有名な道の駅「しんあさひ風車村」に到着。早朝だとどの店も空いていませんが、缶コーヒー休憩にはちょうどいいかと。この先もしばらく快走ロードを楽しめます。そして国道再び161号線に合流、そのまま大津へ…というのは当たり前すぎるルートですね。

イメージはい、もちろん当たり前じゃない道をご紹介しますよ。国道と合流してからは、しばらく湖岸に突き出るバイパスを楽しんで走りましょう。そしてJR湖西線「きたこまつ」の駅を超えたところで、道の分かれ目に大きなセブンイレブンがある分岐点に差し掛かります。細い左側の道に進んでください。この先には、近江舞子や比良の湖岸が眺められるシーサイドロードに行けるんです。少々道幅が狭いところがあるのでスピードを楽しむことはできませんが、松の木が立ち並ぶ湖岸の道を走るのは爽快です。もちろんどんどん進めば車が混み合う雄琴市内に入っていきますが、渋滞必至の国道161号線よりも、海水浴場やペンションが並ぶ心地よい道を走りながら進む方が楽しいですしね。

今回はわざわざキャンプで一泊して琵琶湖を一周しましたが、夕暮れ時にまったりと眺める琵琶湖の美しさや、早朝でしか味わえない湖岸線の魅力など、個人的にも新しい発見がありました。近隣ということで軽装でのキャンプも楽しめるなど、気軽に楽しんでみたい人にはかなりオススメ。アウトレット店でも装備を買い揃えられるので、詳しいことを知りたい人はぜひワタクシ宛に編集部までご連絡を(女性ライダー大歓迎)。

>> 今回のルートマップはこちらから

スポット紹介

瓦亭(かわらミュージアム内)

住所/滋賀県近江八幡市多賀町738-2

電話/0748-36-6248

URL/瓦亭Webサイト

道の駅 近江母の郷

住所/滋賀県米原市宇賀野1364-1

電話/0749-52-5177

営業/9:00|17:00(レストラン 11:00~14:00)

URL/道の駅 近江母の郷Webサイト

新旭町観光協会(しんあさひ風車村)

URL/新旭町観光協会Webサイト

Mr.Crazy Tiger
プロフィール
Mr.Crazy Tiger

1975年生まれ、兵庫県尼崎市在住。トライアンフ 2004 ボンネビルT100所有。「生涯クラシック一筋」をモットーに、フットボール、ロック、阪神タイガースを愛する。常に新しいツーリングルートを開拓しようと、野に山にと走る行動派。

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